ゴールデンレトリバーってどんな犬?歴史・性格・飼い方について

ゴールデンレトリバー

お散歩目安 1日60分×2回
ブラッシング頻度 2〜3日に1回
トリミング 不要
Golden Retriever

ゴールデンレトリバーってどんな犬?歴史・性格・飼い方について

ゴールデンレトリバーの基本情報

英名 Golden Retriever
愛称・別名 ゴールデン
原産国 イギリス(スコットランド)
寿命 10歳〜13歳
サイズ 大型犬
体重 25kg〜34kg
体高 オス:56cm〜61cm
メス:51cm〜56cm
分類 8G:7G以外の鳥猟犬

※当サイトの犬種データのサイズは、犬種標準としてJKC(ジャパンケネルクラブ)が明確に定めている場合はそちらを元に、その他の場合は「目安」としてKC(イギリス)やAKC(アメリカ)などの情報を参考に算出し、掲載しております。
犬種標準は「犬種の理想像を作りあげて記述したもので、ドッグショーの出陳並びに計画繁殖する犬の参考にするもの」とされており、個体差の大きい犬種では本データのサイズから外れるケースも多くあります。
しかし、犬種標準から外れていても、その犬種の一般家庭におけるパートナーとして問題があるわけではありません。サイズに関しましてはあくまでも目安として、飼育を検討する際のご参考になれば幸いです。

ゴールデンレトリバーの歴史

ゴールデンレトリバーの歴史

今やラブラドールレトリバーと並び、大型犬の代名詞ともいえる「ゴールデンレトリバー」。
ゴールデンレトリバーの正確な起源は分かっていませんが、一説によるとその歴史は19世紀から始まったとされています。

19世紀中頃、小型の「ニューファンドランド」と「ウェイビーコーテッド・レトリバー」の間に、黒い被毛の子犬たちと一頭のみ黄色い被毛をした子犬が生まれました。
黄色い被毛の子犬は「ヌー」と名付けられ、スコットランドのダッドリー伯爵(のちのツイードマウス卿)に飼われることになります。

ダッドリー伯爵に引き取られたヌーは、当時ツイード川流域だけで飼育されていた珍しい犬種「ツイード・ウォーター・スパニエル」と交配を行い、4頭の子犬を授かります。
猟を趣味にしていたダッドリー伯爵は、このうちの1頭を基礎犬とし、様々なハンティングドッグの特性を持つ新しい犬種を作出しようと試みました。
その後20年以上の月日をかけ、「ウェイビーコーテッド・レトリバー」や「アイリッシュ・セッター」、「ブラッド・ハウンド」などの犬種と交雑した結果、新たな犬種として誕生したのがこのゴールデン・レトリバーです。

ゴールデン・レトリーバーは、当初「フラットコート・ゴールデン」という名称で犬種登録が行われました。
登録から8年後の1911年、フラット・ゴールデンよりも過去に犬種として登録されていた「フラットコーテッド・レトリバー」との区別を図るため「ゴールデンまたはイエロー・レトリバー」の名称に見直され、さらに1920年にはこのイエローの表記がなくなり、ゴールデン・レトリバーに統一されました。

日本では1980年台前半に大型犬ブームが起こりましたが、ゴールデン・レトリバーはその中でも特に人気を博していました。
当時の日本では大型犬といえば「秋田犬」が主流で、屋外で番犬として生活することが当たり前とされていましたが、ゴールデン・レトリバーの性格は甘えん坊で寂しがりやとそれまでの大型犬のイメージを一気に変え、美しい外見が大きく注目を集めたのがその理由です。
しかし、その後の住宅事情や共働き世帯の増加など社会的絵な影響を受け、現在では一時期の1/10にまで飼育頭数は減少しています。
ただ、今でも人気犬種ランキングの上位には必ずランクインするほどの人気があり、共に生活できなくとも憧れの犬種として、圧倒的な存在感を見せています。

ゴールデンレトリバーの特徴や性格

ゴールデンレトリバーの特徴や性格

ゴールデン・レトリバーは数ある犬種の中で最も人間に友好的で、共感性が高いとされている犬種です。
ペットとしての人気も大変高く、アメリカでは常に人気犬種の上位に入っており、日本でも1980年代に一大ブームが起きた結果、多くのゴールデン・レトリバーが飼育されています。

性格は大変穏やかで甘えん坊、遊び好きで小さな子供から高齢者まで幅広い年代の家族とともに、仲良く暮らすことができます。
知能も高く、人間の言葉をほぼ理解できると言われるほど優秀な犬種です。

ただ、大変寂しがりやで甘えん坊な性格から、長時間の留守番や屋外飼育には不向きで、ストレスが鬱積されることで噛みつきや無駄吠え、脱走などの問題行動や、自身の足先や尻尾を噛み続けてしまう自傷行為が目立つ場合があります。

このような場合、ストレスの原因を解消してあげることで徐々に問題が解決し、関係性の改善に繋がりますので、しっかりと向き合ってあげることが大切です。

ゴールデンレトリバーの飼い方

ゴールデンレトリバーの飼い方

大変知能が高く、思いやりがあり、温和な性格をしているゴールデン・レトリバーですが、生後一年までは相当な問題児ぶりを発揮します。
この時期は身体的な成長が著しく、体重は一年で生まれた時の20倍近くにもなります
いたずらもダイナミックで、家具の破壊やじゅうたんの引き裂きなども日常茶飯事です。
生後2、3ヶ月の頃にみられる甘噛みで子供が怪我をしたり、洋服が破れるなどということもありますので、この時期は特に注意しておきましょう
力が強いので、引っ張り歩きをされた際に飼い主が転倒し、負傷するケースも多々あります。
大型犬を家族に迎え入れる場合は、成長期のしつけをしっかりと行い、危険行動、問題行動を抑制するよう取り組むことが重要です。

またゴールデン・レトリバーは、その体格から運動量が豊富に必要とされます。
運動は日々飼い主の歩調に合わせて歩くだけでなく、ドッグランなどで犬同士全力でじゃれ合い遊ばせる時間も大切になります。
ただし、成長期には過度な運動や長時間継続する運動をさせてしまうと骨格形成に負担がかかってしまうため、注意しながら遊ばせてあげましょう。

成長後は3〜4歳を境に徐々に精神的な落ち着きがみられるようになります。
しかし、オスに関してはまだ血気盛んで相性が合わない犬とは喧嘩が起こる場合があるので注意してください。
ゴールデン・レトリバーは元来水を好む習性があり、プールや水遊び、海水浴、サーフィンなどを一緒に楽しむことができる犬種です。
水遊びする際は、終わった後のお手入れを念入りに行い、生乾きによる悪臭や毛玉、汚れなどしっかりと対策を行いましょう。

日頃のお世話では、カットは必要なく、丁寧なブラッシングと月に一度のシャンプーで十分です。
ただし、垂れた耳は外耳炎を発症するケースが多く、2、3日に一度耳掃除することを習慣化し、耳内部を衛生的に保つことは欠かせません。

ゴールデンレトリバーの毛色

ゴールデンレトリバーの毛色

ゴールデン・レトリバーの毛色は一色のみです。
金色に輝く被毛は、この犬種のみが持つ特徴です。

ただ、同じ金色の被毛でも白に近いほど薄い個体もいれば、濃い茶色に近いタイプもいます。
毛色による性格や体臭の差異は特別ありません。

ゴールデンレトリバーの価格相場

ゴールデンレトリバーの価格相場

ゴールデン・レトリバーの価格相場は、15~50万円ほどです。
ゴールデン・レトリバーの種類にはイギリス系とアメリカ系がありますが、イギリス系のほうが高くなる傾向にあります。
これは、日本ではイギリス系のゴールデン・レトリバーが少ないことから、希少価値が高いとされているため。
ホワイトやクリームの毛色を持つゴールデン・レトリバーも価値が高く、50万円以上の値が付くこともあります。

なお、ゴールデン・レトリバーの飼育費用は、1年間で平均47万9020円程度です。
これは食事代・トリミング代など日常にかかる費用で、畜犬登録費などの初期費用は含みません。
ゴールデン・レトリバーの寿命は約13歳であり、一生にかかる費用は624万円ほどといえるでしょう。

ゴールデンレトリバーの気をつけたい病気や怪我は?

ゴールデンレトリバーの気をつけたい病気や怪我は?

ゴールデン・レトリバーは先天的に股関節形成不全を患っている場合が多々あります。
この場合、歩行中に腰を左右に大きく振ることが特徴です。
この症状は、肥満や滑りやすい床材での生活により悪化することがありますので注意しましょう。

また、高齢になると癌の発症が大変高くなるのもこの犬種特有の傾向です。定期的に健康診断を受け、腫瘍の早期発見、早期治療を心掛けてください。

著者・専門家プロフィール

ゴールデンレトリバーのおすすめ記事