キャバリアがかかりやすい5つの病気。病気の症状や治療法、治療費の相場について

キャバリアがかかりやすい5つの病気。病気の症状や治療法、治療費の相場について

イギリス王室でも寵愛されてきた歴史を持ち、高貴なイメージが強い「キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル」。
小型犬にしてはがっしりとした骨格をしており、気質の温厚さやフレンドリーな性格は、安定した人気を集めています。
今回はそんなキャバリアがかかりやすい病気と症状、一般的な治療法と治療にかかる費用について紹介します。病気の進行具合や動物病院によって治療費は変わりますが、大体の相場感を知っておきましょう。

心臓病で多い「僧帽弁閉鎖不全症」

心臓病で多い「僧帽弁閉鎖不全症」

犬に多い心臓の病気で、キャバリアの病気の代表格とも言え、中でも特にシニア犬に多く発症します。
この病気を発症すると、心臓にある「僧帽弁」が閉じなくなってしまい、血液の循環不全が生じることにより様々な症状を引き起こします。
初期症状では運動後や興奮時の空咳、進行するにつれて空咳の度合いが多くなり、重度になると呼吸困難を起こし倒れてしまうことも。
治療方法は、進行を遅らせたり症状を軽減する内科療法が一般的です。
外科治療で手術を行う病院もありますが、現段階ではごく僅かな病院でしか行っておりません。
内科療法では強心剤の投与、心臓の負担軽減のための血管拡張薬や利尿剤の投与が行われ、症状に応じて気管支拡張薬や抗生物質を利用することがあります。

治療費相場は薬の処方みで1回3000~5000円程度。
継続して投与する必要があるため毎月薬代がかかります。
外科手術の場合は麻酔や入院費、検査費用など全て込みで100~120万円程が相場です。

無症状でも注意が必要な「脊髄空洞症」

無症状でも注意が必要な「脊髄空洞症」

脊髄空洞症とは、脳と繋がっている神経である脊髄の中にある脳脊髄液が過剰に分泌される髄液の流通障害です。
脳脊髄液が溜まった状態で脊椎を輪切りにすると、脊椎に空洞ができているように見えるので「脊髄空洞症」と呼ばれています。
この脊髄空洞症は、初期症状は無症状である場合も多く、症状がそのまま進行しない可能性もある病気です。

症状があらわれる場合、比較的脚に関係する症状が出るケースが多く、麻痺が起こり脚が痺れるため、犬は脚を上げて地面につけないような仕草をしたりします。
脚にあらわれる症状以外にも、体を触られるのを嫌がったり、体を痒がったりする症状のほか、首が曲がった状態となるなどの幅広い症状があらわれ、重度の場合は痙攣発作や呼吸が停止してしまうことも。

治療方法は内科治療と外科治療がありますが、手術の複雑性により殆どの場合は内科治療で薬の投薬を行い進行を抑えるのが一般的です。
外科手術を行う場合も根本的治療ではなく症状の進行を予防する目的となりますが、症状が進行し重度の場合は手術を勧められることがあります。
手術では過剰に脳脊髄液が分泌されている原因である循環障害を改善することが目的とされます。

治療費の目安は内科治療で薬を投与する場合、薬を複数使用することが多いので月に1万円~1万5000円程。
脊髄空洞症の決定にはMRI検査が必要となりますので、事前検査で3万5000円~6万円程度が目安となります。

ドライアイでおなじみ「乾性角結膜炎」

ドライアイでおなじみ「乾性角結膜炎」

乾性角結膜炎では、涙の分泌量が減少することにより目が乾燥したり視力を失ったりしてしまいます。
遺伝子的疾患と後天的原因がありますが、後天的原因の場合は何かしらの病気の合併症として発症する場合が多くあります。
乾性角結膜炎を発症すると、角膜の皮下組織に余分な水が溜まったり(浮腫)、目に痛みや炎症が起こるといった症状があらわれ、症状が進行して慢性化すると視力障碍が起き失明する恐れがあります。
治療方法は一般的には目の洗浄、軟膏や点眼薬を使用しますが、点眼薬は人工涙液を使うことが多く、その他症状に合わせて抗生物質などが投与される場合もあります。

治療費の目安は軟膏と人工涙液で2000~3000円程度、目の事前検査費用で1000~4000円程度が目安です。
乾性角結膜炎と診断された場合、完治は難しい病気ですので、継続的に治療費がかかります。

ぺちゃんこの鼻に多い「短頭種気道症候群」

ぺちゃんこの鼻に多い「短頭種気道症候群」

短頭種気道症候群は名前の通り鼻が短い犬種に多く発症する病気で、呼吸系の症状を伴う病気です。
特にキャバリアは太りやすく、この病気を発症しやすいので注意しておきましょう。
短頭種は普通の犬に比べて頭蓋骨の長さに比べて鼻の長さが短く気道が狭くなっています。
そのため呼吸をする際の気道への圧力負担がかかりこの病気を発症しやすくなります。

短頭種気道症候群の初期症状では、呼吸をするときに微かに音が漏れ、寝ている時にいびきをかいたりします。
そして進行が進むにつれ、荒い呼吸でパッティングをするようになり、さらに重症化すると呼吸困難になって失神する場合があります。
興奮した時をはじめ、夏場の暑い時期や湿気の多い季節などにも症状がでやすいので、この時期は特に注意しておきましょう。

治療方法は、内科治療と外科治療があります。
内科治療の場合は根本的治療ではなく、症状緩和が目的とされるので外科手術での治療が有効とされています。
ただし、外科手術を行う際に注意が必要なのが年齢です。
この病気は年をとればとる程、手術による改善の見込みが薄れます。
基本的に短頭種であれば2歳までに検査をして、病気である場合は早めに手術をすることが薦められています。

治療費の目安は外科手術で手術代のみで20~30万円。
別途入院費や看護料、必要に応じて点滴や注射、投薬費用が発生します。
内科治療の場合は1度の投薬で1000~4000円程度です。

失明の危険性がある「白内障」

失明の危険性がある「白内障」

白内障は、目の水晶体に異常が現れて視力に影響を与える病気です。
先天性と後天性があり、後天性の場合は老化によって水晶体に異常が現れることが殆どです。
見て分かる症状としては水晶体が全体的、または部分的に濁って白くなりますが、水晶体は目の内部にあるため、じっくりと覗き込まないと初期症状を見落とすこともあります。
症状が悪化すると視力がどんどん損なわれていくので、何かにぶつかったりフラフラと歩いたりすることがあるでしょう。
犬は基本的に視力があまりよくないので、多少見えない程度では問題なく歩けてしまいますが、歩き方に異常がでた時は病気がかなり悪化している状態です。
最悪の場合は水晶体自体が破壊され、失明の危険性もあるので、早めに治療を行いましょう。
一般的な治療方法としては内科療法による薬の投与を行いますが、根本的治療とはならず進行を抑えるための治療です。
外科手術によって白濁してしまった水晶体を取り除いて縫い合わせることもできますが、現段階では手術での治療はあまり一般的ではありません。

治療費の目安は、内科療法で点眼薬を使用する場合は月に5000~8000円程度、その他診察費と検査費で1万円程度です。
外科手術を行う場合は20~25万円程度が相場です。