ゴールデンレトリバーがかかりやすい5つの病気。病気の症状や治療法、治療費の相場について

ゴールデンレトリバーがかかりやすい5つの病気。病気の症状や治療法、治療費の相場について

穏やかな性格とその容姿で、大型犬の中で常に人気ランキングの上位に立つゴールデンレトリバーですが、大型犬がかかりやすい先天性の病気の殆どがゴールデンレトリバーに発症するケースが多いと言えます。
今回は、ゴールデンレトリバーがかかりやすい病気について、病気の特徴や症状、治療方法と治療費の目安についてご紹介致します。

大型犬に多い遺伝性疾患「股関節形成不全」

大型犬に多い遺伝性疾患「股関節形成不全」

生後半年~1歳になるまでに発症しやすい大型犬に多い病気で、歩行時のふらつきや座った際におかしな姿勢になるのが特徴です。
遺伝性の疾患と言われていますが、発育時の栄養バランスににより、股関節形成不全になることが多いと言われています。
体の成長が急速に行われる大型犬や超大型犬は、成長時の筋肉と骨のバランスに不均等が生じやすく、股関節形成不全になりやすいといえます。

股関節形成不全の初期症状では、歩行がゆっくりになったり、運動自体を好まなくなる場合もあります。
病気が進行するにつれ、痛みにより該当の足をかばうように歩いたり、歩行時に腰にふらつきが見えるようになり、最悪の場合だと脱臼を引き起こす恐ろしい病気です。

治療方法は「内科療法」と「外科療法」があり、内科療法の場合は薬によって痛みを和らげる治療が一般的で、病気の根本的治療ではありません。
外科療法は手術で大腿骨頭を取り除いたり、関節自体を人工関節にする根本的な治療が主に行われます。
いずれの治療法にしても、家庭での体重管理を行うことが大原則となります。

治療費の目安は、外科手術の場合は全身麻酔料金も含めて35万円程度が目安となり、それに入院費や薬代などが加算されます。

深い胸の大型犬に起こりやすい「胃拡張と胃捻転」

深い胸の大型犬に起こりやすい「胃拡張と胃捻転」

胃拡張と胃捻転は、突然発症して数時間で死亡してしまう場合が多い危険な病気です。
食べ物や液体、ガスが急速に胃に留まることによって、その名の通り胃が膨張して捻じれてしまいます。
胃が捻じれることによって、血流や神経が正常に動作しなくなり、短時間でショック状態を引き起こす場合があります。
食事の早食いに加えて水を大量に飲む、または食後の激しい運動が主な原因となります。

症状としては、落ち着きなく部屋中をうろうろしたり、お腹が膨れたりする症状のほか、嘔吐や実際に嘔吐しないが吐きたいような様子が見られることが多々あります。
床を異常に舐めるような仕草をする場合や、気持ち悪い様子でよだれを垂らしている場合も注意が必要です。
治療は緊急治療を要し、時間との勝負となります。
胃拡張の場合は、胃の中のガス抜きを中心に行いますが、さらに悪いといえる胃捻転の場合は、全身麻酔での外科手術が必要となります。
開腹手術で捻じれた胃をもとの状態に戻しますが、ショック状態の場合はその治療も行われます。
また、その時の状態にもよりますが、胃捻転になると不整脈状態となる犬が多く、不整脈に関しての治療も同時に行われる場合があります。
手術の際に、今後の胃捻転防止のため胃の固定手術を行う飼い主もいます。

治療費の目安は、検査費用やICU入院費を含めた開腹手術などを合わせて25万円程度が目安となります。抗不整脈薬が必要な場合は、別途3千円~4千円程度かかります。

治療をしないと平均3か月で亡くなってしまう「悪性リンパ腫」

治療をしないと平均3か月で亡くなってしまう「悪性リンパ腫」

リンパ系の細胞の腫瘍である悪性リンパ腫は、犬では4種類の型に分類されますが、一番多い悪性リンパ腫は「多中心型」であり、全体の約80%を占めます。
多中心型の悪性リンパ腫は、体のあらゆる部分の表面のリンパ節が腫れてきますが、中でも多いのが顎の下のリンパ節の腫れだと言われており、この場合は飼い主が腫れている症状に気がつく場合があります。

元気がなくなり、食欲が低下するような症状がみられますが、多くの病気の症状と重なる症状のため、初期の段階で発見するための定期的な検査が必要です。
犬の顎の下や脇の下、足の付け根などのリンパ節を触って、腫れがないか確認すると良いでしょう。
多くの場合は7歳前後から発症するので、シニア犬の場合は頻繁にリンパ節の確認が必要です。
治療については、抗がん剤が有効とされており、抗がん剤使用にて全体の約80%の犬が元気な状態に戻ると言われており、その中の約25%程度の犬が、治療後2年以上元気に過ごせると言われています。

治療費の目安は、抗がん剤治療の場合、大型犬で1か月約7万円程度ですが、抗がん剤治療は体重によっても治療費に大きく差がでます。

大型犬の純血種に多い「甲状腺機能低下症」

大型犬の純血種に多い「甲状腺機能低下症」

甲状腺ホルモンの分泌に障害が起きて、ホルモンが十分に分泌されなくなる病気です。
甲状腺ホルモンは、体内の代謝機能を促す役割を持っており、タンパク、エネルギー、脂質、ビタミンを中心とした代謝に作用しています。

甲状腺機能低下症になるとホルモンの分泌量が減り、元気喪失、体温の低下によって身体が震えることがあります。
その他にも、食欲低下のわりに体重が増えたり、皮膚が厚くなったりします。
基本的には内科治療で投薬が行われ、足りない甲状腺ホルモンを投薬によって体内に補給します。

治療費の目安は、大型犬だと症状が改善するまでの投薬費用だけで2万円を超えることがほとんどです。

遺伝性の要素が多い「アトピー性皮膚炎」

遺伝性の要素が多い「アトピー性皮膚炎」

アレルギーを起こす物質を犬が吸い込むことによって炎症が起きます。
大抵の場合はひどく痒がって、しきりに体をかく仕草を見せます。
生後6か月~3歳までの若い年齢のうちに発症することが多いアレルギー症状です。

犬は通常、体に有害な物質が入り込むと、自身の免疫機能でそれらを排除しようとしますが、アレルギーがあると、体に有害でない物質に対しても過剰にその力が発揮されます。
アトピー性皮膚炎は、このアレルギー反応が働いて、体に異常な痒みがでます。

治療方法は、薬を使用した内科治療を行います。
主に、副腎皮質ホルモン剤や抗ヒスタミン薬などで痒みを抑えることが多くありますが、平行して自宅でのケアも重要となります。
症状に合わせて、体に合ったシャンプーで定期的に皮膚をきれいにしたり、保湿剤を使用して皮膚を保湿することも有効とされています。

治療費の目安は、年間で5万~6万程度が目安となりますが、症状や使う薬によって大きく変動します。
治療費以外にも、自宅でケアする際のシャンプー代や、保湿剤などが別途かかります。
非常に完治が難しい病気ですので、毎年の出費が続くことがネックとなります。

今回はゴールデンレトリバーのかかりやすい病気をご紹介致しましたが、犬種によって遺伝子的な理由や体の構造上かかりやすい病気が異なります。
自分の愛犬のかかりやすい病気を知っておくことは、病気の予防を行うのにとても大切ですね。