愛犬のしつけ「犬が吠える理由と無駄吠え対策」

愛犬のしつけ「犬が吠える理由と無駄吠え対策」

犬を飼う上で1、2を争う困りごととして挙げられるのが「愛犬の無駄吠え」です。
犬は本来吠えるのが当たり前の動物ですが、マンションなどの集合住宅などで飼育されることが多くなった現代社会では、この本能に悩まされる飼い主さんも多くなっています。
ここでは犬が吠える理由や見極め方、対策方法などをご紹介したいと思います。

犬はなぜ吠えるのか

犬はなぜ吠えるのか

犬は人類にとって欠かせない良きパートナーです。
古くから身近な存在として人間の側にいた犬たちは、狩猟や牧畜をはじめとする多様な仕事を担ってきてくれました。そしてその役割に応じ、姿や特性を変えて常に人々の生活を支えてきてくれた動物でもあります。

実は「犬が吠える」という行動はこの代表的な特性の一つとして誕生した能力です。
狩猟や番犬としての役務を担ってきた犬たちにとって吠えるという行動は「飼い主に異常を知らせるため」であったり、「侵入者や敵を追い払う」役割を持っていたり、「獲物を追い詰める」といった行為に必要な能力でした。
そのため、犬にとっては「吠える」という行為は、歴史の中で培われた習性や性質として自然な行動となっています。

犬が吠える理由と吠え方の種類

犬が吠える理由と吠え方の種類

犬が吠える原因には、いくつか理由があります。
下に代表的な例をまとめてみましたので参考にしてください。

要求吠え

「要求吠え」は飼い主に何かをしてもらいたいと自分の意思を伝えようとする時に行われます。
「水がなくなってしまった」「餌の時間が近い(お腹が空いた)」「トイレが汚くなっている」「かまって欲しい」「外に出たい(散歩に行きたい)」など犬が飼い主に何かをアピールする時に行われる吠え方が要求吠えです。

興奮吠え

「好きな人が来たとき」や「嬉しくて仕方がないとき」などあまりにテンションが上がり過ぎてしまい、つい吠えてしまうのが「興奮吠え」です。
興奮吠えの場合は、いつもよりも動き自体テンションが高くなっているのですぐ分かるかと思います。尻尾もくるくる忙しなく動く場合が多いので、興奮吠えをしてしまっているときは冷静に落ち着かせてあげましょう。

不安吠え

寂しい時や、ひとりで不安な時には「不安吠え」が行われます。
夜寝ている時に行われる「夜鳴き」などもこの不安吠えです。不安吠えでは「1日のうちひとりの時間が長い子」など飼い主さんとのコミュニケーションが不足してしまっている子に多い傾向にあります。
時間が取れる限りは出来るだけ多くコミュニケーションを取り、愛犬を不安にさせないことが大切です。

恐怖吠え

大きな雷の音や花火の音、地震が起こった後、風が強くて窓ガラスがガタガタとなっている時には「恐怖吠え」をしやすいです。
恐怖吠えは警戒心が強い犬に特に多く見られます。
臆病な子や小さい子が恐怖吠えをしている時は、優しく抱っこして落ち着かせてあげると良いでしょう。

つられ吠え

遠くから他の犬の遠吠えが聞こえてきたりすると「つられ吠え」をする犬もいます。
救急車やパトカーのサイレンなどが聞こえるとつられて吠えてしまうのもつられ吠えの一種です。

縄張り吠え

「縄張り吠え」は、自分のテリトリーに「侵入者」があった場合「吠えて追い返す」「飼い主に対して報告」する役割を持っています。
宅急便などのチャイムで吠えてしまうのはこの縄張り吠えにあたります。

痛み吠え

痛みを感じた場合などに「キャン!」と高い声で鳴くのが痛み吠えです。
痛み吠えでは「何かにぶつかった」「痛い思いをした」など一瞬の出来事であれば、一回鳴く程度ですが、持続的に痛みが続いている時や、どこか体の調子が悪い場合にはか細く鳴き続ける場合があります。
吠え方がおかしいと感じたらすぐに動物病院へ連れて行き、診察をしてもらうようにしましょう。

この他にも、年老いたシニア犬などは認知症にかかってしまい無駄吠えをする場合があります。
この場合、加齢による脳細胞の減少が原因で起こるため、根本的な治療は難しいですが、サプリメントの摂取で収まるケースもあります。
シニア犬の無駄吠えに悩んだら動物病院で獣医師に相談し、このような取り組みを行うのも良いでしょう。

愛犬がなぜ吠えているのかを理解する

愛犬がなぜ吠えているのかを理解する

無駄吠えの原因を理解するには、声の高低・回数・長さに注意して観察することが大切です。
犬は自分の要求や欲求、不満などを声の高低や回数、長さで感情を表現したり周囲に意思を伝えています。

高い声の場合は興奮状態の時が多いです。
興奮状態と言っても敵意を表しているのではなく、来客時であれば嬉しさや楽しさ、歓迎の気持ちを表していることがほとんどです。
逆に声が低い場合は警戒しているときに多く行われます。
特に低い声で長く唸っているときには注意が必要で、これは警告のサインなので無視して近づくと噛みつかれてしまう場合があります。

吠える回数が少なく継続している場合は、その対象の人間や動物に対しての興味から吠えていることが多く、絶え間なくひっきりなしに鳴く場合は恐怖や危険を感じて興奮している状態にあると考えられます。

愛犬の吠え対策はその理由に応じた対策を

愛犬の吠え対策はその理由に応じた対策を

無駄吠えのしつけを行う場合、一番重要なことが「飼い主が一番上位の存在」であることを伝えることです。
これは他のしつけでも大切なことですが、犬は本来群れで行動する動物なので、その群れのリーダーが飼い主であることを分からせる必要があります。
ただし単に上から押さえつけてしまうと信頼関係の破損に繋がり、修復が困難となるため、はじめから愛情を持ったしつけと教え込みが大切になります。

要求吠えの対策

要求吠えの対策には「無視」が一番効果的です。
要求吠えのときに繰り返し無視をして、「吠えなかったときにすかさず褒める」ということを繰り返すことで、吠えない時には良いことがあると学習していき、無駄吠えがなくなっていきます。
要求吠えのしつけには根気が必要となりますが、かわいそうに思って甘やかしてしまうと犬のためにもならないので、心を鬼にして対応しましょう。

不安吠え・恐怖吠えの対策

不安吠えや恐怖吠えのときには、事前に危ないなと思ったら別の指示を与えましょう。
興味を他のことへそらしてあげることで、不安吠えや恐怖吠えがなくなる場合があります。
他の指示で頭が一杯になることで不安や恐怖を考えている余裕がなくなります。

「吠えろ」「静かに」のコマンドを教える

愛犬にとって飼い主がリーダーであることが理解している場合には「吠えろ」「静かに」などの指示を繰り返し与えて覚えさせることも効果的です。
「吠える」ということが「飼い主からの指示」に変わるため、自分の意思での無駄吠えがなくなることがあります。

愛犬の吠え対策まとめ

愛犬の吠え対策まとめ

犬が吠える時には何かしらの原因が必ずあります。
飼い主を困らせようと思って吠えているわけではありません。

愛犬がなぜ吠えているのか、どうやったら解決するのかを考えるのは飼い主の務めです。
日頃からコミュニケーションを取り、愛犬との信頼関係をしっかりと構築することで改善できる無駄吠えは多くあります。

飼い主も愛犬もストレスなく暮らしていけるように吠える原因をしっかりと把握し、その吠え方に合った対策を講じることが大切です。