ブリタニースパニエル
お散歩目安 | 1日30分×2回 |
ブラッシング頻度 | 2〜3日に1回 |
トリミング | 不要 |
ブリタニースパニエルってどんな犬?歴史・性格・飼い方について
ブリタニースパニエルの基本情報
英名 | Brittany Spaniel |
愛称・別名 | ブリタニー |
原産国 | フランス |
寿命 | 12歳〜14歳 |
サイズ | 中型犬 |
体重 | 13kg〜18kg |
体高 | オス:47cm〜52cm メス:46cm〜51cm |
分類 | 7G:ポインター・セター |
※当サイトの犬種データのサイズは、犬種標準としてJKC(ジャパンケネルクラブ)が明確に定めている場合はそちらを元に、その他の場合は「目安」としてKC(イギリス)やAKC(アメリカ)などの情報を参考に算出し、掲載しております。
犬種標準は「犬種の理想像を作りあげて記述したもので、ドッグショーの出陳並びに計画繁殖する犬の参考にするもの」とされており、個体差の大きい犬種では本データのサイズから外れるケースも多くあります。
しかし、犬種標準から外れていても、その犬種の一般家庭におけるパートナーとして問題があるわけではありません。サイズに関しましてはあくまでも目安として、飼育を検討する際のご参考になれば幸いです。
目次
ブリタニースパニエルの歴史
ブリタニー・スパニエルは、フランスのブルターニュ半島に土着していたスパニエル種をルーツに持つ犬種です。
しかし、近年ではスパニエルという名称を省略し、単に「ブリタニー」と表記される場合が増えています。
ブリタニー・スパニエルの祖先犬は、元々ブルターニュ半島のハンターが飼育していた猟犬で、高い狩猟能力を持っていました。
この猟犬は、草むらに隠れた獲物をハンターが撃ちやすい場所へ追い出したり、捕らえた獲物の回収作業などを担っていましたが、こうした風景は1600年代のフランス絵画にも描かれており、長い歴史の中、人間と共存してきた優れたパートナーであったことが伺えます。
その後1800年代になるとイングランド原産のセッター種や、ウェールズを原産とするウェルシュ・スプリンガー・スパニエルと交配されることが多くなり、容姿やサイズが現在のブリタニーにかなり近づいていきました。
しかし、こうした交配が重なっていくにつれ、本来のスパニエル種の外見からはかなり離れていき、さらにはイングリッシュ・ポインターなどの血統が加えられたことにより、特徴にも変化が見られるようになっていきます。
こうした背景から典型的なスパニエル種ではなく、様々な役割を担えるようになったブリタニー・スパニエルは、フランスやイギリス、アメリカなどでは「スパニエル」という呼称を省き、単にブリタニーと呼ばれるようになっていきました。
なお日本のJKC(ジャパンケンネルクラブ)では現在でも「ブリタニー・スパニエル」の名称で登録されています。
ブリタニー・スパニエルは1907年、原産国フランスではじめて犬種登録が行われると、1930年にはアメリカへと輸出されるようになります。
独特の少しカールした被毛を持つ美しい外見と、猟犬としての従順性や高い能力、さらには家庭犬としても高い順応性を見せるブリタニー・スパニエルは、アメリカへ渡った後も高い評価を受け、瞬く間に人気犬種の仲間入りを果たしました。
また、アメリカではその後も現地の狩猟事情に合わせた改良が続けられ、原種に比べやや大きな頭部と身体を持つようになり、体つきもより筋肉質な体質へと変化していきます。
現在ではアメリカで改良の加えられたブリタニーを「アメリカン・ブリタニー」とし、原種とは別の犬種として区別される場合があり、混同には注意が必要となっています。
日本ではまだ比較的認知度の低い犬種ですが、10年前に比べると登録頭数も増えてきており、今後人気が期待される犬種の一つとなっています。
ブリタニースパニエルの特徴や性格
原産国であるフランスでは、最もポピュラーな犬種の一つとして扱われているブリタニー・スパニエルですが、その人気の秘訣は「明るく陽気な性格」「高い順応性」「美しい外見」と多岐にわたります。
体質は筋肉質で、ずんぐりとしたスクエア型の身体を持ちますが、被毛はとても柔らかくダブルコートのふわふわした毛並みをしています。
狩猟犬としてのルーツから常に堂々としており、どんなことにも動じない気質を持ち、独立心があることから自立した行動ができますが、人には非常に懐きやすく、愛情深い一面も持っています。
環境の変化にも器用に適応できる高い順応性を持ち、旅行や引っ越しの際にも安心して連れていくことが出来、この点も「ペットとして非常に優れた犬種」といわれる理由の一つとなっています。
明るく陽気な性格は、正しくコミュニケーションが取れれば、子供に対しても最高のパートナーとして接してくれるでしょう。
ブリタニースパニエルの飼い方
元来狩猟犬として生活してきたブリタニー・スパニエルは、中型犬という位置付けながらも大型犬と同じくらいの運動量を必要とします。
そのため1日のトータルでは2時間以上の散歩や、ボールを使ったアクティビティなどを行わなければなりません。
また、月に数回はドッグランなどの広い敷地を訪れ、目一杯の全力運動をさせてあげるようにしましょう。
ブリタニー・スパニエルは基本的に穏やかな性格をしていますが、運動不足になってしまうととてもストレスを抱え、問題行動を起こすようにもなってしまいます。
そのため、とにかく体をしっかりと動かし、運動不足にならない環境だけは絶対に整えてあげましょう。
しつけ自体は特に難しいこともなく、とても賢い印象を受けるでしょう。
訓練次第では競技会やドッグスポーツの大会などでも好成績を収めることが出来る犬種のため、子犬の頃からアジリティーなどを鍛えるトレーニングなどを行い、一緒に楽しむのもおすすめです。
室外で飼うことも可能ですが、甘えん坊な部分もあるため屋内で飼育可能であれば出来るだけ家の中で愛情をもって接してあげてください。
換毛期以外ではあまり抜け毛が多いタイプの犬種ではないため、通常であればブラッシングや掃除もそこまで手間は少ないでしょう。
ブリタニースパニエルの毛色
ブリタニー・スパニエルの毛色はホワイト&オレンジが主流です。
他のカラーも存在しますが、基本的には大半がこの配色となっています。
また、パイボールドなどが入ったバイカラーも人気がありますが、ブラックが入ったものと単色はアメリカでは認められていません。
ブリタニースパニエルの気をつけたい病気や怪我は?
ブリタニー・スパニエルは遺伝的な疾患が少ない犬種ですが、ひとつだけとてもやっかいな病気を発症する可能性があります。
それが「突発性激怒症候群(レイジ・シンドローム)」です。
レイジ・シンドロームは脳の病気・障害で、怒りの意識が無いにも関わらず、突然なんの前触れもなく噛み付いたり吠え出したりしてしまいます。
機嫌の波が激しいと感じる場合は一度病院に連れて行き、検査をするようにしましょう。