ラブラドールレトリバー
お散歩目安 | 1日60分×2回 |
ブラッシング頻度 | 2〜3日に1回 |
トリミング | 不要 |
ラブラドールレトリバーってどんな犬?歴史・性格・飼い方について
ラブラドールレトリバーの基本情報
英名 | Labrador Retriever |
愛称・別名 | ラブ |
原産国 | イギリス(イングランド) |
寿命 | 10歳〜14歳 |
サイズ | 大型犬 |
体重 | 25kg〜36kg |
体高 | オス:56cm〜57cm メス:54cm〜56cm |
分類 | 8G:7G以外の鳥猟犬 |
※当サイトの犬種データのサイズは、犬種標準としてJKC(ジャパンケネルクラブ)が明確に定めている場合はそちらを元に、その他の場合は「目安」としてKC(イギリス)やAKC(アメリカ)などの情報を参考に算出し、掲載しております。
犬種標準は「犬種の理想像を作りあげて記述したもので、ドッグショーの出陳並びに計画繁殖する犬の参考にするもの」とされており、個体差の大きい犬種では本データのサイズから外れるケースも多くあります。
しかし、犬種標準から外れていても、その犬種の一般家庭におけるパートナーとして問題があるわけではありません。サイズに関しましてはあくまでも目安として、飼育を検討する際のご参考になれば幸いです。
目次
ラブラドールレトリバーの歴史
イギリス・イングランドを原産とするラブラドール・レトリバー。
その歴史は16世紀、カナダのニューファンドランド島へ入植した移民によって持ち込まれたセントジョーンズ・レトリバーから始まります。
セントジョーンズ・レトリバーは、その祖先がはっきりと分かっていない犬種ですが、おそらくはポルトガルやアイルランドといったヨーロッパ西部を発祥とするミックス犬ではないかと考えられています。
セントジョーンズ・レトリバーは、カナダで漁の手助けを行っていた使役犬で、当時は魚網の牽引や網からこぼれ落ちたニシンやタラなどを回収する役割を持って活躍していました。
別名「セントジョーンズ・ウォーター・ドッグ」とも呼ばれ、泳ぐことに適性を持ち、水中で自由自在な活動が行える犬種として重宝されていた犬種です。
19世紀初頭、ニューファンドランド島との漁業貿易が盛んだったイングランドへと渡ったセントジョーンズですが、狂犬病などの流行によりイングランドでは次第にその頭数を減らしていきます。
また原産国カナダでも、後により能力を高めたレトリバー種の繁殖計画で本種ラブラドール・レトリバーが誕生し、逆輸入されるようになると、次第に影を潜めていくこととなります。
ラブラドール・レトリバーは、このセントジョーンズ・レトリバーを軸にイングランドの貴族の手により改良が行われ作出された犬種のため、セントジョーンズ同様、高い回収能力と水泳の適性を引き継いでいます。
ラブラドールの名称は、すでにイングランドへ渡っており同じくセントジョーンズ・レトリバーを祖とするニューファンドランドとの区別を図るため、出身地であるラブラドール地方から名付けられました。
元々は通称として使用されていた名前ですが、1903年にイギリスのケンネルクラブで犬種が登録される際この名称が選ばれ、共通の呼称となっています。
ラブラドール・レトリバーは犬種が固定されるとアメリカなど世界各国に輸出され、その賢さや高い運動能力を存分に発揮し、一躍使役犬の中でもトップクラスの人気を誇るようになりました。
中でもアメリカ国内では登録頭数のベスト3に入るほどの人気犬種で、世界で最も飼育頭数が多い純血種となっています。
近年では介助補助犬をはじめ、麻薬探知犬、災害救助犬などとして幅広い用途で使役犬として活躍しており、日本でも警察犬として採用されることが多く、盲導犬としても広く活躍しています。
ラブラドールレトリバーの特徴や性格
ラブラドール・レトリバーは学習能力が高く、数いる犬種の中でもトップクラスに賢い犬種です。
また、穏やかな性格をしており、人付き合いが良く無駄に吠えることもありません。
本来ラブラドール・レトリバーは狩猟犬としての本能を持ち合わせているため、攻撃性が高い個体も存在しますが、小さい頃からの訓練によりその抑制が可能です。
多くのラブラドール・レトリバーは優しく社交的な性格のため、番犬としてはあまり向きませんが、他の動物との共生や多頭飼いには最適な犬種です。
世界的に見ると中型犬の一種とされることもありますが、日本では大型犬に分類され、体重は30kg前後、体長は1m弱程度まで成長します。
暖かい地域で暮らしてきたため、体毛の生え変わりは激しく、こまめな手入れが必要となります。
ラブラドールレトリバーの飼い方
ラブラドール・レトリバーは、その群を抜いた賢さからしつけがしやすく、小さい子供がいる過程でも育てやすい犬種です。
しかし物覚えが良い分、間違った認識を覚えさせてしまうとずっと残ってしまうので、幼少時にしっかりとした訓練、教育を行うことが重要です。
無駄に吠えてしまったり、噛んでしまったりした時には、ある程度きつめに厳しく注意するのも効果的です。
また、体格がよく比較的病気にも強い犬種のため室内、屋外ともに飼育が可能です。
ただし甘えん坊な性質を持っているので、長く放って置かれると精神的にストレスを抱えてしまうため、毎日しっかりとしたコミュニケーションを取ってあげることは欠かさないようにしましょう。
運動に関しては大型犬のため、しっかりと毎日1時間以上の散歩を心掛けてください。
ラブラドール・レトリバーは狩猟犬としての一面もありますので、動いているおもちゃなどに興味を示す性質があります。
ボールなどのおもちゃを使用し、遊んであげることも効率的に運動量消化に繋がりますのでおすすめです。
被毛のケアは基本的に週一回程度のブラッシングで問題ありませんが、暑い地域や季節の変わり目には抜け毛が大量に出てきます。
そのため、こういった場合は皮膚病予防のためにも抜け毛が残らないよう、ブラッシングの頻度を上げることが必要です。
ラブラドールレトリバーの毛色
ラブラドール・レトリバーの毛色は、ブラックやイエローなどが主流のカラーです。
他にはチョコレートやレバーと呼ばれる毛色が存在します。
祖先犬であるセントジョーンズ・レトリバーの特徴でもあった、胸に白い差し色が入る通称「メダル」と呼ばれる毛色を持つ個体もおり、この毛色はドッグショーなどでも高い評価を得ています。
ラブラドールレトリバーの価格相場
ラブラドール・レトリーバーの価格相場は、20~35万円ほどです。
オスよりメスのほうが高く販売される傾向がありますが、カラーによっても価格は変わります。
ラブラドール・レトリーバーは大型犬のなかでも人気犬種であり、常に一定の需要があるといえるでしょう。
一般的に、ペットショップよりブリーダーのほうが販売価格は安く設定されていることが多いです。
なお、ラブラドール・レトリーバーの飼育費用は、1年間で平均47万9020円程度です。
これは食事代・トリミング代など日常にかかる費用で、畜犬登録費などの初期費用は含みません。
ラブラドール・レトリーバーの寿命は約12歳くらいのため、一生にかかる費用は約576万円ほどといえます。
ラブラドールレトリバーの気をつけたい病気や怪我は?
ラブラドール・レトリバーは、比較的他の犬種に比べ身体が丈夫な犬種のため、警察犬や介助犬にも多く選ばれています。
しかし、大型犬ですので食事量が多く、勢いよくご飯を食べさせてしまうと胃捻転や腸捻転などを引き起こす場合があるので、注意が必要です。
小さい頃から食事はゆっくりと食べさせるようにしつけることが好ましく、このような用途に対応した器などを使用するのも良いでしょう。
また、ラブラドール・レトリバーは「ナルコレプシー」という睡眠障害の好発犬種としても知られています。
ナルコレプシーは命に関わる病気ではないものの、遺伝的要因が強く、両親がナルコレプシーを発症しているケースでは、子犬に受け継がれる確率は100%とされています。
ラブラドール・レトリバーを家族に迎え入れる際は、血統もしっかりと確認しておくと安心です、