四国犬
お散歩目安 | 1日60分×2回 |
ブラッシング頻度 | 2〜3日に1回 |
トリミング | 不要 |
四国犬ってどんな犬?歴史・性格・飼い方について
四国犬の基本情報
英名 | Shikoku Inu |
原産国 | 日本 |
寿命 | 10歳~12歳 |
サイズ | 中型犬 |
体重 | 16kg〜25kg |
体高 | オス:49cm〜55cm メス:46cm〜52cm |
分類 | 5G:原始的な犬・スピッツ |
※当サイトの犬種データのサイズは、犬種標準としてJKC(ジャパンケネルクラブ)が明確に定めている場合はそちらを元に、その他の場合は「目安」としてKC(イギリス)やAKC(アメリカ)などの情報を参考に算出し、掲載しております。
犬種標準は「犬種の理想像を作りあげて記述したもので、ドッグショーの出陳並びに計画繁殖する犬の参考にするもの」とされており、個体差の大きい犬種では本データのサイズから外れるケースも多くあります。
しかし、犬種標準から外れていても、その犬種の一般家庭におけるパートナーとして問題があるわけではありません。サイズに関しましてはあくまでも目安として、飼育を検討する際のご参考になれば幸いです。
目次
四国犬の歴史
四国犬は高知県を中心とする四国地方で生まれた犬種です。
もともとは「土佐犬」と呼ばれていましたが、土佐闘犬と混同されるのを防ぐため、名称を変更。
土佐闘犬とは全く異なる見た目を持っており、1937年には天然記念物に指定されました。
そんな四国犬の祖先は、四国地方の山岳地帯に生息していた野犬「ヤマイヌ」です。
ヤマイヌはニホンオオカミの血を引いている動物で、当時の猟師たちはヤマイヌを猟犬として育てていたといわれています。
そんなヤマイヌの子犬から育てた猟犬をもとに繁殖を繰り返したことで、現在の四国犬が生まれたのですね。
当時、四国犬はクマやイノシシ狩りを手伝うマタギ犬として活躍していました。
険しい山岳地帯に適した屈強な足腰とすぐれた運動能力を備えた四国犬は、とても重宝されたのだとか。
四国犬は暖かく湿気が多い日本特有の気候にも強いといわれており、現在も実猟で活躍しています。
なお、当時の四国犬は故郷ごとに異なる個性がありました。
猟の衰退や混血によって、現在は「安芸、本川、幡多」の3つの系統のみ残っています。
しかし、かつては「阿波」や「宇和島」など、更に細かく分かれており、愛好家の好みもそれぞれあったようです。
ちなみに、3つの系統のうち愛好家に好まれているのは「本川系」です。
本川系の四国犬は、各系統のなかで最も深い山間部「本川村」を中心に育種されました。
そのため、本川系の四国犬は四国犬らしい性格と見た目を純粋に持っているといわれており、愛好家たちから高く評価されています。
四国犬の特徴や性格
四国犬は、ニホンオオカミによく似た顔つきや毛色をしています。
実際、20世紀後半にはニホンオオカミと間違われて大騒ぎになったこともあるほど。
立耳でしっぽは巻き尾または差し尾で、筋肉質で引き締まった体とシャープな顔立ちが特徴的な犬種です。
四国犬は忍耐力があり、飼い主にとても忠実です。
信頼できる主人にだけ心を許し、強い忠誠心を持って行動することができるのは、四国犬の大きな魅力。
また、勇敢で冷静、警戒心が強く、家を守る番犬として向いていますが、その反面、吠え癖がつきやすい傾向があります。
過度に興奮するタイプではありませんが、子犬の頃から吠え癖のしつけを徹底しておいた方がよいかもしれません。
四国犬の飼い方
四国犬は多くの運動量を必要とする犬種です。
散歩は1日2回、各1時間以上は行うようにしましょう。
走り回ることが好きなので、散歩はなるべく長く、できれば走る時間を取り入れてください。
なお、四国犬は負けん気の強い性格をしているため、ドッグランなどで遊ばせる際は注意が必要です。
他の犬とトラブルを起こさないよう絶対に目を離さないようにし、オフリードにはしないようにしましょう。
子どもだけでの散歩は避け、何かあった時に四国犬をきちんとコントロールできる大人が必ずついていってください。
また、四国犬は利発で物覚えがよく、信頼関係さえ結べれば、しつけは難しくありません。
ただ、飼い主以外の言葉は聞き入れない頑固さがあるので、子犬の頃から社会化の訓練を徹底することが大切です。
四国犬のしつけで重要なことは「四国犬の要求を簡単に受け入れない」「飼い主に従わせる」ということを徹底して行うことです。
飼い主がリーダーシップを取れるように、主従関係は子犬のうちからしっかり築いておくようにしましょう。
普段のお手入れは週に2~3回のブラッシングと、月に1~2回のシャンプーでOK。
春と秋に訪れる換毛期には大量の毛が抜け替わるため、ブラッシングの頻度はもう少し増やすと良いかもしれません。
特に春の換毛期には、残った冬毛で皮膚炎を起こすことがあるので、丁寧にブラシをかけてください。
四国犬の毛色
四国犬には、胡麻、赤、黒褐色などの毛色があります。
胡麻とは、地色に他の毛色がまんべんなく入っている色であり、洋犬ではブリンドルといわれています。
ちなみに、四国犬の毛色としてももっともポピュラーなのは胡麻で、黒褐色や赤はレアです。
四国犬の気をつけたい病気や怪我は?
四国犬は「アレルギー性皮膚炎・神経痛・痴呆症・急性腎不全」に注意が必要です。
四国犬をはじめ、日本犬はアレルギー疾患のリスクが高く、皮膚の炎症を起こしやすいといわれています。
また、高齢になると痴呆症がみられるケースも多いため、普段からよく様子をみておきましょう。
なお、四国犬特有の症状として、若犬期に原因不明の神経痛がみられることもあります。
症状や程度には差があり、少しびっこを引く程度のものから、足腰が立たないほどに悪くなるケースも存在します。
成犬になると自然に治るケースが多いですが、再発することもあるので注意が必要といえるでしょう。
また、四国犬は急性腎不全の発症率が高い犬種ともいわれています。
急性腎不全とは、腎機能の急激な低下が原因で、腎臓が正常に働かなくなった状態のことをいいます。
主な原因は中毒と腎臓への血流低下で、発症すると急激に状態が進行し、数日で命を落とすこともある恐ろしい病気です。
腎臓への障害が大きい場合、慢性腎不全に移行する可能性もあるため、早期発見・早期治療に努めましょう。