犬はキウイを食べても大丈夫?栄養面のメリットや適量、与える際の注意点

犬はキウイを食べても大丈夫?栄養面のメリットや適量、与える際の注意点

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マタタビ科マタタビ属に属するキウイは、甘味と酸味のバランスが整っている果物です。
最近ではダイエット効果が高いことでも注目されているキウイですが、犬に与えても問題はないのでしょうか?
今回は、そんなキウイの栄養と効能、愛犬に与える際の注意点について解説していきます。

犬はキウイを食べても大丈夫

犬はキウイを食べても大丈夫

まずはじめに、キウイは犬に与えてもよい食べ物です。
キウイには果肉が緑色のものをはじめ、黄色や赤みのある品種などがありますが、いずれも与えて大丈夫です。
皮は消化に悪いうえ、舌触りの悪い産毛が生えているため、果肉だけをくり抜いて与えましょう。

食べごろのキウイを選ぶコツは、頭とお尻の部分の硬さをチェックすることです。
キウイの頭とお尻の部分を親指と人差し指で持ち、軽く押した時に少しへこむくらいであれば食べごろです。
まだ熟していないキウイは室内に置いておき、追熟(※収穫後に一定期間貯蔵して完熟させること)させることで甘味が感じられるようになりますよ。

【キウイのメリット】消化不良を防ぐ・皮膚被毛の健康維持・免疫力アップ・疲労回復・むくみ改善・便秘予防 など

【キウイのメリット】消化不良を防ぐ・皮膚被毛の健康維持・免疫力アップ・疲労回復・むくみ改善・便秘予防 など

キウイ特有の酵素「アクチニジン」には、消化を促進する作用があり、消化不良を防いでくれます
タンパク質の分解を助けてくれるため、普段からお腹を壊しやすい愛犬をはじめ、消化機能の落ちたシニア犬にもおすすめ。
酵素の働きは生のまま与えることで発揮されるため、愛犬にキウイを与える際は加熱しないようにしましょう。

また、キウイは皮膚・被毛の健康を維持し、免疫力アップや疲労回復にも効果があるビタミンCも豊富です。
視力回復作用のあるビタミンA・E・ルテインなども豊富に含まれており、エイジングケアへの効果が期待できるといえるでしょう。
なお、グリーンキウイはβカロテンが豊富、ゴールデンキウイはビタミンCが豊富と、品種によって栄養価は異なります

更に、キウイには「ペクチン」という腸内の善玉菌を増やす成分も含まれています。
ペクチンは強い粘性を持っており、腸内の毒素を吸着して体外に便として排泄してくれるといわれています。
急激な血糖値の上昇を抑える作用もあるため、高血糖による糖尿病を予防したり、進行を抑えるなどの効果も期待できますよ。

その他、キウイは、便秘予防に役立つ食物繊維やむくみ改善に効果的なカリウムなど、様々な栄養素を含んでいます。
あまり知られていませんが、キウイにはバナナの2倍もの食物繊維が含まれており、腸内環境を整えたい時にピッタリの果物です。
カリウムの含有量に関しても、生の果物類の中ではトップクラスに多く、むくみや高血圧を抱える愛犬には特におすすめです。

キウイは「体重1kg当たり一欠片程度」を目安に与えよう

キウイは「体重1kg当たり一欠片程度」を目安に与えよう

愛犬にキウイを与える時は、体重1kg当たり一欠片程度(約10g)を目安にしましょう。
キウイはあくまで特別な日のご褒美やおやつ程度にし、与えすぎには注意してください。

ちなみに、キウイのカロリーは、100gあたり約53kcalです。
パンやクッキーに比べると控えめですが、果物としては比較的カロリーが高いことを忘れずに。
健康トラブルを避けるためにも、愛犬にキウイを与える時は適量を意識しましょう。

【注意点①】シュウ酸カルシウム結石ができやすい犬は注意しよう

【注意点①】シュウ酸カルシウム結石ができやすい犬は注意しよう

ほうれん草の40分の1程度ですが、キウイには「シュウ酸」が含まれています
シュウ酸とは、ほうれん草やタケノコなどに多く含まれている、「アク」の成分のことで、シュウ酸カルシウム結石の原因です。
過去にシュウ酸カルシウム結石症になったことがある犬・なりやすい犬種では、与えすぎないよう注意しましょう。

シュウ酸カルシウム結石症になりやすい犬種

  • ミニチュア・シュナウザー
  • ヨークシャー・テリア
  • シーズー
  • マルチーズ
  • ポメラニアン
  • ビション・フリーゼ など

【注意点②】腎臓病・心臓病の犬には与えないように

【注意点②】腎臓病・心臓病の犬には与えないように

キウイに含まれるカリウムは腎臓に負担をかけるため、腎臓病や心臓病の犬には良くありません。※
カリウムは犬の健康に欠かせない栄養素のひとつですが、腎臓の機能が低下している場合は摂取量の制限が必要です。
そのため、腎不全の犬をはじめ、心臓病の犬には、念のためキウイを与えるのは避けたほうが良いでしょう。

※通常、あまったカリウムは尿とともに体外へ排出されますが、腎臓の働きが悪くなると体内へ蓄積します。
体内にカリウムが蓄積すると、高カリウム血症を引き起こす可能性があるため、注意してください。

【注意点③】糖質が多いため肥満や糖尿病に気をつけよう

【注意点③】糖質が多いため肥満や糖尿病に気をつけよう

キウイは糖質が多く、食べ過ぎは肥満や糖尿病のもとになります。
糖尿病とは、何らかの原因でインスリンというホルモンの働きが悪くなり、様々な体調不良を引き起こす病気です。
糖尿病は一度発症すると生涯付き合っていく必要があるため、肥満には十分気をつけてくださいね。

キウイは犬に与えてもOK!ただし愛犬に持病がある場合は慎重に

キウイは犬に与えてもOK!ただし愛犬に持病がある場合は慎重に

キウイはビタミンやミネラル、リンゴ酸などの栄養成分が豊富で、健康効果の高い果物です。
ただし、腎臓病や心臓病の犬には与えないこと、シュウ酸カルシウム結石症になりやすい犬も注意が必要です。
キウイの持つ栄養成分をしっかりと理解し、ぜひ特別な日のおやつとして取り入れてみてくださいね。