ミニチュアシュナウザーってどんな犬?歴史・性格・飼い方について

ミニチュアシュナウザー

お散歩目安 1日30分×2回
ブラッシング頻度 毎日
トリミング 必要
Miniature Schnauzer

ミニチュアシュナウザーってどんな犬?歴史・性格・飼い方について

ミニチュアシュナウザーの基本情報

英名 Miniature Schnauzer
愛称・別名 ミニシュナ
原産国 ドイツ
寿命 12歳〜15歳
サイズ 小型犬
体重 4kg〜8kg
体高 30cm〜35cm
分類 2G:使役犬

※当サイトの犬種データのサイズは、犬種標準としてJKC(ジャパンケネルクラブ)が明確に定めている場合はそちらを元に、その他の場合は「目安」としてKC(イギリス)やAKC(アメリカ)などの情報を参考に算出し、掲載しております。
犬種標準は「犬種の理想像を作りあげて記述したもので、ドッグショーの出陳並びに計画繁殖する犬の参考にするもの」とされており、個体差の大きい犬種では本データのサイズから外れるケースも多くあります。
しかし、犬種標準から外れていても、その犬種の一般家庭におけるパートナーとして問題があるわけではありません。サイズに関しましてはあくまでも目安として、飼育を検討する際のご参考になれば幸いです。

ミニチュアシュナウザーの歴史

ミニチュアシュナウザーの歴史

シュナウザー種はジャイアント、スタンダード、ミニチュアとサイズ感によって3つの犬種に分けられています。
元々はスタンダード・シュナウザーを基準として、そこから目的に合わせたサイズ感を得られるようジャイアント・シュナウザー、ミニチュア・シュナウザーへと派生していきました。

スタンダード・シュナウザーは14世紀頃、ドイツで誕生しました。
シュナウザーは、主に国内の農場などにおけるネズミやイタチなどの害獣駆除や、家畜の誘導を目的として飼育され、その賢さと従順な性質で使役犬として活躍していた犬種です。
ミニチュア・シュナウザーは、そのスタンダード・シュナウザーにアーフェン・ピンシャーなどを交配させ、誕生したとされています。
しかし、当時のドイツではサイズ感が安定せず、固定化までには至りませんでした。

現在のミニチュア・シュナウザーのように固定化が成功したのは、それからアメリカへと渡った後の事です。
アメリカへと渡ったミニチュア・シュナウザーはさらに改良が加えられ、プードルをはじめとする様々な小型犬との交配が行われました。
その結果ミニチュア・シュナウザーは固定化されていき、この経緯からもアメリカでは古くから人気が高く、富裕層のペットとしても多く愛されてきました。

ミニチュア・シュナウザーは、1899年に原産国であるドイツのケンネルクラブにて犬種が公認されましたが、アメリカのケンネルクラブで公認されたのは1933年の事です。
それまでアメリカでは、スタンダードとミニチュアは同一犬種として扱われていましたが、この頃にはすでに現在のようにサイズは固定化されていたそうです。

日本にミニチュア・シュナウザーがやってきたのは戦後、昭和の初め頃とされていますが、当時の日本ではトリミング技術が未発達であったため、飼育に苦労を要することから、広く普及はしませんでした。
ミニチュア・シュナウザーの人気が出始めたのは1960年代頃からで、その頃から徐々に愛玩犬として定着していき、家庭用のペットとして人気が出てきます。
その後、2000年頃を境に日本国内での犬の登録頭数が上位に入る人気犬種となり、広く親しまれるようになりました。

ちなみに、アメリカや日本ではミニチュア・シュナウザーをテリア種のひとつとして紹介される場合もありますが、実際にテリアの血統を含んでいるわけではありません
しかし体毛が硬く、一部狩猟を目的としたルーツを持っているという点ではテリア種に近い特徴がある犬種です。

ミニチュアシュナウザーの特徴や性格

ミニチュアシュナウザーの特徴や性格

ミニチュア・シュナウザーは、その眉毛やヒゲ部分に長い体毛を生やした非常に特徴的な外見をしています。
またスクエア型の顔と、がっちりとした骨格もミニチュア・シュナウザーの特徴の一つです。

ミニチュア・シュナウザーは非常に賢く、子供の相手も出来ることから「最良の家庭用犬」と言われることが多々あります。
好奇心旺盛で遊び好き、人間だけでなく他の犬に対しても非常にフレンドリーな性格をしており、家族に対しては特に愛情が深い犬種です。

しかし、一方では警戒心が強い一面を持っており、個体によっては警戒心の強さから飼い主以外には懐かない子も存在します。
警戒心により幼少時には無駄吠えも多いケースが多々ありますが、非常に賢く、人によく従う性質の犬種のため、訓練次第で改善が可能です。

日本やアメリカでは、害獣の狩猟を行っていた歴史を持つことから、テリア・グループに分類されることもありますが、純粋なテリア種に比べると性格にきつさは少なく、学習能力が高いため、しつけやすい犬種として知られています。

ミニチュアシュナウザーの飼い方

ミニチュアシュナウザーの飼い方

ミニチュア・シュナウザーは、筋肉質な体をしており体力はありますが、あくまでも小型犬のため、そこまで多くの運動量は必要としません。
そのため一日の散歩目安は、大体30分から長くても1時間程度とされています。

長い体毛が特徴で、毛質が硬めなので雨の日などはダメージを考慮し、室内で遊ばせてあげることをおすすめします。

また、その体毛を維持するために毎日のブラッシングや、月に一度のトリミングが必要です。
これは死んだ毛が抜けて、そのまま残ってしまい、清潔感が保たれていない状態において、皮膚病にかかるリスクが高まることから、その予防のためにも非常に重要なこととなります。
合わせてミニチュア・シュナウザーは、ダブルコートの体毛のため夏場にはバテやすいことから、なるべく無駄な部分の毛を短く刈り込むことも推奨されています。

ミニチュア・シュナウザーは、基本的には病気に強いとされているため、犬を初めて飼う方にも安心でおすすめできる犬種です。
多頭飼いや別種の動物との共存も出来るので、これも一般家庭に広く普及している理由の一つです。

ミニチュアシュナウザーの毛色

ミニチュアシュナウザーの毛色

日本のJKC(ジャパンケンネルクラブ)においてミニチュア・シュナウザーの毛色は4種類が認められています。

代表的な「ソルト・アンド・ペッパー」というグレーの毛色をはじめ、「ブラック」「ブラック・アンド・シルバー」「ホワイト」の4つからなり、ホワイトは比較的見ることが少ないカラーです。

ミニチュアシュナウザーの気をつけたい病気や怪我は?

ミニチュアシュナウザーの気をつけたい病気や怪我は?

ミニチュア・シュナウザーを飼う上で気をつけたい病気のひとつが「白内障」です。
他の犬種でも発症する可能性の高い病気ですが、通常は高齢になると発症する病気であるのに対し、ミニチュア・シュナウザーにおいては若いうちに発症してしまうケースが多く見られます。
そのため目の周りの毛は常に清潔にし、カットしてあげるなどの予防や配慮が必要不可欠です。

また、太ももの骨が変形してしまう「大腿骨骨頭壊死(レッグペルテス病・レッグパーセス病)」という病気にも罹りやすい犬種として挙げられています。
歩行に異常が見られる場合はすぐに動物病院へ連絡し、診察をしてもらいましょう。

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