ジャイアントシュナウザーってどんな犬?歴史・性格・飼い方について

ジャイアントシュナウザー

お散歩目安 1日60分以上
ブラッシング頻度 毎日
トリミング 必要
Giant Schnauzer

ジャイアントシュナウザーってどんな犬?歴史・性格・飼い方について

ジャイアントシュナウザーの基本情報

英名 Giant Schnauzer
原産国 ドイツ
寿命 12歳〜15歳
サイズ 大型犬
体重 35kg〜47kg
体高 60cm~70cm
分類 2G:使役犬

※当サイトの犬種データのサイズは、犬種標準としてJKC(ジャパンケネルクラブ)が明確に定めている場合はそちらを元に、その他の場合は「目安」としてKC(イギリス)やAKC(アメリカ)などの情報を参考に算出し、掲載しております。
犬種標準は「犬種の理想像を作りあげて記述したもので、ドッグショーの出陳並びに計画繁殖する犬の参考にするもの」とされており、個体差の大きい犬種では本データのサイズから外れるケースも多くあります。
しかし、犬種標準から外れていても、その犬種の一般家庭におけるパートナーとして問題があるわけではありません。サイズに関しましてはあくまでも目安として、飼育を検討する際のご参考になれば幸いです。

ジャイアントシュナウザーの歴史

ジャイアントシュナウザーの歴史

ドイツを原産地とするジャイアント・シュナウザーは、災害救助などの役割も果たし、「使役犬の最高傑作」とまで評される人気犬種のひとつです。
冠している「シュナウザー」は、ドイツ語で「口ひげ・小さなひげ」という意味をもち、口元から眉毛にいたるまで立派に伸びた、その特徴的な体毛が語源となっています。

ジャイアント・シュナウザーの歴史は、17世紀初頭のドイツから始まりました。
当時、牧場などを営む家庭やその集落で、小動物や害獣駆除の役割を担っていた「スタンダード・シュナウザー」がそのルーツとされ、祖先犬は牛などの家畜を外敵から守る「守衛犬」として活躍していました。

そのスタンダード・シュナウザーの体格をより大きくしようと考え、大型犬の代表格「グレート・デーン」や「ブービエ・デ・フランダース」の血統が取り入れられ、その結果誕生したのがこのジャイアント・シュナウザーです。
その後も牧羊犬として優秀だったいくつかの犬種と交配が進められ、現在の容姿に落ち着きます。
こうして大型化に成功したジャイアント・シュナウザーは、さらに守衛としての役割を担うこととなり、また大きな牛を追いかける牧羊犬としても、非常に優秀な実績を残してきました。

しかし、突如重要な役割を担っていたジャイアント・シュナウザーに、悲しい時代の流れがやってきます。
20世紀ごろになると、鉄道などの発達に伴い、犬による牛や家畜の移送作業が禁止されてしまったのです。
この結果、ジャイアント・シュナウザーは仕事をなくしてしまい、一時はその役割を終えようとします。

そんなジャイアント・シュナウザーですが、幸いにも大型化が成功していたおかげで、作業工場などの番犬として、その需要が徐々に高まります。
また、その他にもその頭の良さが功を奏し、軍用犬や警察犬としても選ばれるようになり、そこでも優秀な働きを見せました。

こうして近代化していくドイツ国内の中でも、人気と役割を維持しながら、現在までにその地位を確立していくこととなりました。
21世紀においては、その体格や長い体毛を活かし、ショードッグなど新たなフィールドでも活躍しています。

ジャイアントシュナウザーの特徴や性格

ジャイアントシュナウザーの特徴や性格

ジャイアント・シュナウザーは、その名の通り、大型犬の一種です。
そのため、体重は平均して35kg前後にまで成長します。
飼育の際には人間の子ども一人分くらいの余裕があるスペースが必要となり、費用も子ども一人分と同じくらいかかります。

しかし、警察犬としての活躍もできるほど頭が良い犬種で、性格はどっしりしており、物事にも冷静に対処するタイプのため、そこまで手が掛かるといったことはないでしょう。
ただし、守衛犬としての役割も担っていただけあり、警戒心はやや強い傾向にあります。
家族に対しては、非常に愛情深く接してくれますが、一方で他者に対しては攻撃的な姿勢を取ることもあり、注意が必要です。

自立して行動が出来る犬種のため、自分のことは自分でやろうとする姿勢もジャイアント・シュナウザーの特徴といえるでしょう。
自分よりも小さなものを守ろうとする意識もあり、家族と認識した子どもなどにはすぐに懐くので、家庭内で飼うのにも適した犬種の一つです。

ジャイアントシュナウザーの飼い方

ジャイアントシュナウザーの飼い方

ジャイアント・シュナウザーは飼いやすい犬種に挙げられますが、大型犬のため日々の運動は欠かせません。
運動量は一般的な大型犬と同等くらいで、毎日の散歩は朝夕2回、合計で1時間以上は行ってあげるようにしましょう。
しっかりと運動をさせてあげないと、運動不足となりストレスを抱えるようになってしまうため注意が必要です。

また、狩猟犬としての歴史からジャイアント・シュナウザーには「ものを追う」という習性があります。
習性を生かしたボール遊びなどを交え、日々の運動量消費を行うのもおすすめです。
ボール遊びなどを行う際は、広い敷地で思いっきり駆け回れるようなところを選んであげると良いでしょう。

ジャイアント・シュナウザーを飼育する上で大変なことは、体毛のケアが挙げられます。
特に毛が生え変わる「換毛期」には抜け毛が大量に発生するので、注意が必要です。
通常時でもブラッシングは出来るだけ毎日必要ですが、換毛期には特に念入りにブラッシングを行うことを意識しましょう。

しつけに関してはあまり手がかからないタイプといえます。
ただし、頭が良いため、間違ったことを覚えさせてしまうと、ずっと覚えてしまっており、成長してもその間違いを繰り返してしまいます。
誤った行動に対しては、早めの教育を心がけるようにしましょう。
また、むやみに他の動物や犬種に攻撃することはあまりありませんが、子犬の頃から社会化トレーニングとして、公園などのルールについても早めに覚えさせておくと良いでしょう。

ジャイアントシュナウザーの毛色

ジャイアントシュナウザーの毛色

ジャイアント・シュナウザーの被毛の色は、2種類のみです。
主流なのはブラックですが、ミニチュア・シュナウザーにも多い「ソルト&ペッパー」というカラーも希少ながら存在します。
ジャイアント・シュナウザーは、このどちらかの毛色のみとなり、ミニチュア・シュナウザーに比べると毛色の種類は少なくなっています。

ジャイアントシュナウザーの気を付けたい病気や怪我は?

ジャイアントシュナウザーの気を付けたい病気や怪我は?

ジャイアント・シュナウザーを飼育する上で気を付けたい病気が「股関節形成不全」です。
股関節形成不全は大型犬に多く、成長の過程で股関節がうまく作り上げられず、歩行に影響が出ることで腰や膝などに負担がかかる疾患です。
そのため、成長期にはなるべく定期的に動物病院で検診を受けるようにしましょう。

また、耳が大きく、垂れ下がっており、体毛にも覆われていることから「外耳炎」にも注意が必要です。
目や耳の周りはなるべく定期的なカットを行い、常に清潔を保つように心がけましょう。

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