グレートデーンってどんな犬?歴史・性格・飼い方について

グレートデーン

お散歩目安 1日60分×2回
ブラッシング頻度 週に1回
トリミング 不要
Great Dane

グレートデーンってどんな犬?歴史・性格・飼い方について

グレートデーンの基本情報

英名 Great Dane
愛称・別名 グレートデン、ドイチェンドッゲ
原産国 ドイツ
寿命 7歳〜10歳
サイズ 大型犬
体重 60kg〜80kg
体高 71cm〜81cm
分類 2G:使役犬

※当サイトの犬種データのサイズは、犬種標準としてJKC(ジャパンケネルクラブ)が明確に定めている場合はそちらを元に、その他の場合は「目安」としてKC(イギリス)やAKC(アメリカ)などの情報を参考に算出し、掲載しております。
犬種標準は「犬種の理想像を作りあげて記述したもので、ドッグショーの出陳並びに計画繁殖する犬の参考にするもの」とされており、個体差の大きい犬種では本データのサイズから外れるケースも多くあります。
しかし、犬種標準から外れていても、その犬種の一般家庭におけるパートナーとして問題があるわけではありません。サイズに関しましてはあくまでも目安として、飼育を検討する際のご参考になれば幸いです。

グレートデーンの歴史

グレートデーンの歴史

「世界最大の犬・体高部門」でギネス記録を持つグレート・デーンは、ドイツを代表する超大型犬です。
「優しい巨人」や「犬の中のアポロン神」などの異名を持ち、原産国であるドイツでは「ドイツのマスティフ犬」を意味する「ドイチェン・ドッゲ」が正式な名称として使われています。

元々「グレート・デーン」という名称は「デンマークの大きな犬」という意味を持ち、かつてグレート・デーンは、デンマーク原産の犬種とされていた時代がありました。
しかし第二次世界大戦前後を境に原産国はドイツへと変更され、現在に至ります。
1880年にドイツでグレート・デーンの犬種標準書が定められた際、犬種の正式名称も「ドイチェン・ドッゲ」とし、同時に「グレート・デーン」の名称は誤解を生むことから廃止すべきであると宣言しました。
しかしながらグレート・デーンの名称は広く浸透してしまっており、英語圏をはじめとする多くの国では未だグレート・デーンの名称が使用されています。

グレート・デーンが初めて歴史に登場したのは18世紀中頃のことです。
フランスの研究家が動物の進化の過程に関する本を出版し、この一例として「le Grand Danois(デンマークの大きな犬)」と名付けた狩猟犬が登場しました。
後にこの本は英訳されますが、その際に翻訳を担当したウィリアム・スメリー氏により、この犬は「Great Dane」と訳されます。
これがグレート・デーンの名称が出る初めての記述となりました。
その後はこの犬に触れた論文なども発表され、グレート・デーンの名は18世紀後半にかけてヨーロッパ中に広く知れ渡ることとなります。

このように18世紀の書物にはグレート・デーンについての記述が残されているものの、実はその起源については未だ不明です。
一説によると祖先犬はチベタン・マスティフなどのマスティフ犬種であると考えられ、このマスティフにグレーハウンドの血統が混ざり誕生したと推測されています。
しかしながら、古代ローマや古代ギリシャにも現在のグレート・デーンによく似た犬種が存在していたとされる説も存在し、その正確なルーツは解明されていません。

グレートデーンの特徴や性格

グレートデーンの特徴や性格

グレート・デーンは、世界一の体高を持つ犬種として知られ「ギネス世界記録」にも認定されている犬種です。

その非常に大きな体と、マスティフを思わせる力強いルックスが持ち味のグレート・デーンは、日常生活では大変穏やかで優雅な一面を持ち合わせています。
そのため海外では「強さと美しさ」を象徴する犬種として知られ、かつては富裕層のステータスとしても扱われる存在でした。

自分の力が強いことが分かっている様子も見受けられますが、グレート・デーンは力を決して誇示することはせず、自ら争いごとを持ち込まない犬種です。
そのため他の犬や動物にも気を配って接してくれます。
愛情も深く、飼い主や家族にとって理想のパートナーとして存在してくれるでしょう。

グレートデーンの飼い方

グレートデーンの飼い方

グレート・デーンを飼育する場合、まず念頭に置いてもらいたいのが「費用」です。
成長すると人間とほぼ同じくらいの体格になるため、食費や広い居住スペースの確保など人間一人を養うのとあまり変わらなくなります。
医療費も通常の小型犬に比べ10倍以上かかるといわれていますので、前提として飼育の際には充分な経済力があることが第一条件となります。

また、グレート・デーンは数ある犬種の中でもトップクラスに大型の犬種です。
そのため散歩や運動には、かなりの労力が必要となります。
1日に90分以上の散歩は必須で、時にはドッグランなどの全力運動ができる場所にも連れていってあげる必要があります。
広い敷地があり、グレート・デーンが運動できるだけのスペースがある場合は、この点に関しては比較的楽になるでしょう。

グレート・デーンは元々狩猟犬であったことから、飼い主の言うことをしっかりと理解しようとする習性を持っており、しつけに関してはそこまで難しいタイプの犬種ではありません
ただし若いうちは、その有り余る体力から多少やんちゃな面があるため、しっかりと礼儀やルールを教えておきましょう。
無駄に噛んだりする犬種ではなく、穏やかな気質から小さな子供と遊ぶことにも向いており、家族連れで飼育する場合でも安心です。

グレート・デーンは短毛のため、被毛のケアも比較的管理は楽でしょう。
散歩から帰ったあとも、タオルなどでキレイにふき取ってあげれば問題ありません。
ただし皮膚病を予防するためにも、週に1回程度はしっかり洗ってあげるように心がけておきましょう。

グレートデーンの毛色

グレートデーンの毛色

グレート・デーンの毛色で認められているものは、主にフォーンやブリンドル、ブラックやブルーです。
ホワイトをベースにブラックの斑点模様がある「ハールクイン」というタイプも存在します。

グレートデーンの気をつけたい病気や怪我は?

グレートデーンの気をつけたい病気や怪我は?

大型犬は小型犬に比べ、胃を吊り下げる力が弱いため胃捻転を引き起こしやすくなっています。
グレート・デーンも例外ではなく、精神的ストレスや食後の急激な運動、運動後の水の多飲などにより胃捻転を引き起こすケースが多々あります。
胃捻転の治療法は手術しかありません
そのためしっかりとした予防が大切になってきます。
食事の前後1時間は安静に生活をしたり、運動直後の水を控えめに飲ませるなどの対策を講じましょう。

また、グレート・デーンは「肥大性骨形成異常(通称HOD)」を発症する場合があります。
HODは肢の関節部に大きな痛みを伴う炎症を起こす疾患です。
急激な成長に伴い発症してしまう疾患のため、成長期のオスに特に多くみられます。

そのほかにも緑内障や骨肉腫、肥大性心筋症なども罹るケースがありますので、かかりつけの獣医師にも相談の上、適切な予防対策、検診による早期発見・治療を行うように取り組みましょう。

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