甲斐犬

甲斐犬

英名 Kai Ken
原産国 日本
寿命 14歳〜16歳
サイズ 中型犬
体重 12kg〜18kg
体高 43cm~56cm

甲斐犬の歴史

甲斐犬の歴史

甲斐犬は、甲斐地方(山梨県)の山岳地帯で生まれた犬種です。
青黒い舌を持つ個体が多いことから、チャウチャウや北海道犬などと同じ、北方のスピッツ類に所属。
もともとは、イノシシやシカを狩るための狩猟犬として作られたといわれています。

秋田犬や柴犬と違い、甲斐犬は海外ではあまり知られていません。
その理由は、甲斐犬の持つ気性の強さは欧米の家庭犬には向かないだろうという考えから、飼育が広まらなかったためです。

AKC(アメリカンケネルクラブ)などに甲斐犬が登録されたのは、つい最近である1997年のことです。
ヨーロッパ地方では少しずつ広まってきていますが、犬種として認められていない国もまだまだ多いのが現状です。

なお、甲斐犬は各地の地犬の血がミックスされていない、珍しい日本犬です。
山岳地方の狭い地域で繁殖がされていることや、他犬種との相性を選ぶ性格だったことが、その理由です。
山深い地域で猟犬として選択交配を繰り返しながら、長い時間をかけて作り上げられた犬種であり、長きにわたって純潔を守ってきました。

そんな甲斐犬ですが、1929年に安達太助という人物によって発見されると、種の保存の対象となります。
その2年後には「甲斐日本犬愛護会」が設立され、立ち耳・虎毛の犬(現在の甲斐犬)はみな収集・調査が進められるように。
1934年には斉藤弘吉、小林承吉らによって「甲斐犬」という名前が付けられ、天然記念物に指定されました。

ちなみに、甲斐犬にはすっきりした四肢のシカ型と、ずんぐり体型のイノシシ型が存在します。
また、甲斐犬愛護会、日本犬保存会、ジャパンケネルクラブ(JKC)など、血統書は各団体でそれぞれ発行されています。
これは、骨格の構成や表情など、団体によって定める犬種標準が異なるためで、1つの犬種で複数の血統書が存在するのはとても珍しいといえます。

甲斐犬の特徴や性格

甲斐犬の特徴や性格

甲斐犬は、引き締まった体と美しい虎模様が特徴的な犬種です。
一人の飼い主に一生仕える「一代一主」の持ち主であり、とても強い忠誠心があるといわれています。
そのため、成犬になってから飼い主が変わるようなケースでは、新しい飼い主に馴染むまで相当な時間がかかるでしょう。

なお、甲斐犬は飼い主と他人にみせる態度が真逆という、おもしろい性格をしています。
他人にはクールにふるまいますが、その反面、信頼し尊敬している飼い主には、別犬のように甘えることも多いです。
甲斐犬は誰にでも愛想がよい性格ではなく、あくまで主人にのみ忠誠心を見せるという犬種なのですね。

また、甲斐犬は他の犬と仲良くしたり、交流を持つことがあまり好きではありません。
頑固で警戒心が強いため、見知らぬ相手やしつこい犬には牙を向くこともあり、多頭飼いには不向きな犬種です。
一度嫌いになると決して心を開かないので、飼い主以外では扱いにくい性格といえるでしょう。

甲斐犬の飼い方

甲斐犬の飼い方

甲斐犬はとても活発な犬種で、豊富な運動量を必要とします。
散歩は1日2回、各1時間程度は行うようにし、十分なエネルギーを消費させましょう。
他の犬との相性はあまり良くないため、ドッグランなどを利用する際は十分注意することが大切です。

なお、甲斐犬と暮らすうえでもっとも大切なことは、お互いの信頼関係をしっかりと結ぶことです。
甲斐犬は気が強い個体が多いため、普通に可愛がっているだけで尊敬されるというのは難しいといわれています。
子犬の頃から適切なしつけを行い、けじめを持って接することで正しい信頼関係を作り上げましょう。

甲斐犬は短毛種のため、被毛の手入れはそれほど難しくありません。
普段は週に1~2回程度ブラッシングを行っておけば、基本的に毛玉ができることも少ないです。
ただし、春と秋に訪れる換毛期には大量の毛が抜け替わるため、お手入れの頻度を増やしてあげましょう。

甲斐犬の毛色

甲斐犬の毛色

甲斐犬には黒虎、赤虎、虎という3種類の毛色があります。
もっとも一般的なのは黒虎で、黒に近い茶褐色の被毛に虎模様が入っている柄です。
色の入り方は個体によって様々なバリエーションがあり、まれに単色の毛色が生まれることもあります。
なお、虎模様は成長とともに現れるものであり、生まれた時と成長後の姿は異なります。

甲斐犬の気をつけたい病気や怪我は?

甲斐犬の気をつけたい病気や怪我は?

甲斐犬は「アレルギー性皮膚炎・心臓病・ガン・外耳炎・中耳炎」に注意が必要です。

甲斐犬をはじめ、日本犬は植物や外部寄生虫によって皮膚炎を起こしやすいといわれています。
また、長生きの個体が多いことから、加齢による心臓疾患やガンなどの悪性腫瘍の発症リスクも高めです。

細菌やカビ、湿気が原因で外耳炎を起こすケースも多いため、耳のチェックはこまめに行いましょう。
甲斐犬の場合、外耳炎が悪化して中耳炎に進行することも多く、治療が難航したり、時間がかかる傾向があります。
治療のために頻繁に動物病院へ連れていくのはかなり大変なので、できるだけ早く異変に気づけるようにしておきましょう。

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