ビアデッドコリー
お散歩目安 | 1日60分×2回 |
ブラッシング頻度 | 毎日 |
トリミング | 必要 |
ビアデッドコリーってどんな犬?歴史・性格・飼い方について
ビアデッドコリーの基本情報
英名 | Bearded Collie |
原産国 | イギリス(スコットランド) |
寿命 | 12歳〜14歳 |
サイズ | 大型犬 |
体重 | 20kg〜25kg |
体高 | オス:53cm〜56cm メス:51cm〜53cm |
分類 | 1G:牧羊犬・牧畜犬 |
※当サイトの犬種データのサイズは、犬種標準としてJKC(ジャパンケネルクラブ)が明確に定めている場合はそちらを元に、その他の場合は「目安」としてKC(イギリス)やAKC(アメリカ)などの情報を参考に算出し、掲載しております。
犬種標準は「犬種の理想像を作りあげて記述したもので、ドッグショーの出陳並びに計画繁殖する犬の参考にするもの」とされており、個体差の大きい犬種では本データのサイズから外れるケースも多くあります。
しかし、犬種標準から外れていても、その犬種の一般家庭におけるパートナーとして問題があるわけではありません。サイズに関しましてはあくまでも目安として、飼育を検討する際のご参考になれば幸いです。
目次
ビアデッドコリーの歴史
ビアデッドコリーは、1514年にスコットランドで生まれた犬種です。
スコットランドに持ち込まれたポーリッシュローランドシープドッグと土着のコリー犬の交配によって、ビアデッドコリーが誕生。
当時、イギリスには多くの牧羊犬が存在しましたが、その中でもビアデッドコリーは古い歴史を持っています。
ビアデッドコリーが初めて登場したのは、1897年に開催された牧羊犬のショーです。
犬種標準に定められたのは翌年の1898年で、現在では優しい家庭犬として親しまれています。
なお、18世紀から19世紀初期の絵画には、ビアデッドコリーによく似た犬種が描かれています。
第一次世界大戦下でも繁殖が続けられていたことから、ビアデッドコリーは非常に優秀な牧羊犬であったのでしょう。
大流行になることこそなかったようですが、それでもビアデッドコリーは常に人々に飼育され続けてきました。
そんなビアデッドコリーですが、第二次世界大戦時にはブリーダーの減少によって、絶滅の危機に瀕します。
ビアデッドコリーが復活したのは、1944年にスコットランドのマッカイ農場から贈られた1頭の犬がきっかけとされています。
1944年1月、ミドルセックス州に住むウィルソン夫人は、作業犬の訓練に興味を持っていました。
そこで、仲買人にシェットランドシープドッグを注文したところ、ちょうどシェルティがおらず、別の犬種を迎えることに。
その犬こそ、メスのビアデッドコリーであり、ウィルソン夫人はビアデッドコリーの愛情深さや賢さに感動し、自ら繁殖に乗り出したのです。
とはいえ、当時のビアデッドコリーは絶滅寸前だったため、なかなか交配相手を見つけることができませんでした。
繁殖ができるようになったきっかけは、ブライトンの海辺を散歩中のウィルソン夫人が偶然、オスのビアデッドコリーに出会ったことです。
現在存在しているビアデッドコリーのほとんどは、この後ウィルソン夫人が繁殖した子犬につながる血統といわれています。
ビアデッドコリーの特徴や性格
ビアデッドコリーは、ふさふさの長い被毛とやや短めの足が特徴的な犬種です。
体高よりも体長が長く、頭は大きめ。被毛に隠れた目は意外と大きく、のんびりとした姿が魅力的です。
非常に引き締まった体格をしており、見た目よりもずっと活発に動くことができます。
ビアデッドコリーの性格としては、陽気でやんちゃ、友好的などがあげられます。
家族に対して非常に愛情深い振る舞いをする一方、見知らぬ人にも落ち着いて接することができる犬です。
無駄吠えもほとんどなく、小さなこどもや他犬とも仲良くできますし、慣れない場所でもパニックになることはありません。
従順な性格をしているため、飼い主側が上手くコントロールをすれば、頼れるパートナーになってくれるでしょう。
ビアデッドコリーの飼い方
ビアデッドコリーは多くの運動が必要な犬種で、散歩は毎日1~2時間程度行う必要があります。
牧羊犬ならではの豊富なスタミナを持っているため、ただ歩くだけではなく、時にはランニングなどを取り入れましょう。
週に1度はドッグランなどで十分走らせたり、ドッグスポーツに挑戦して、運動欲求を発散させてください。
ビアデッドコリーは非常に賢く、しつけはそれほど難しくありません。
ただし、元気が有り余っている子犬のうちは家で暴れまわったり、いたずらをして回ることも多々あります。
大型犬ゆえに体力・力があるため、しつけは子犬のうちにしっかりと入れておくことが大切です。
なお、ビアデッドコリーは長いダブルコートの被毛を持っています。
毛が絡まりやすい犬種のため、ブラッシングはできれば毎日行い、皮膚・被毛の健康を保ちましょう。
トリミングサロンなどを利用して、定期的に毛をカット・シャンプーしてもらい、清潔を維持してくださいね。
ビアデッドコリーの毛色
ビアデッドコリーには、スレート・グレー、ブラック、ブルー、ブラウン、フォーンなど、様々な毛色があります。
グレーやフォーンとひとくちにいっても、赤みがかかったものや薄さがそれぞれ異なるため、毛色のバリエーションは豊富です。
わずかながら、顔や体の一部にタン(班)が入る場合もあり、個体によって様々な毛色を楽しむことができるでしょう。
なお、ビアデッドコリーは生後しばらくの間、単色に近い色をしています。
成長するにしたがって白い部分が増えていき、成犬になる頃にはホワイト×各色というパターンに落ち着きます。
ビアデッドコリーの気をつけたい病気や怪我は?
ビアデッドコリーは「皮膚炎、眼疾患、肘関節脱臼」に注意が必要な犬種です。
ビアデッドコリーは遺伝的に皮膚炎を起こしやすく、膿皮症や天疱瘡、アトピーなどを発症しやすいでしょう。
立派なダブルコートの被毛を持っていることから、夏場は皮膚が蒸れやすく、特に皮膚病を発症しやすい傾向があります。
また、ビアデッドコリーは白内障や角膜ジストロフィー、進行性網膜萎縮症などの眼病リスクも高め。
その他、腕の骨の先端が十分に発育しないことで起こる肘関節脱臼になりやすい犬種でもあるため、注意が必要です。