犬は柑橘類を食べても大丈夫?みかんやグレープフルーツなどを与えるメリットと注意点

犬は柑橘類を食べても大丈夫?みかんやグレープフルーツなどを与えるメリットと注意点

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ビタミンだけでなく栄養素がバランスよく配合された柑橘類は、人間の食後のデザートの定番品です。
愛犬が物欲しそうな顔で見つめていると、ついつい与えたくなりますが、そもそも犬に柑橘類を与えてもよいのでしょうか。
今回は犬にみかんなどの柑橘類を与える際のメリットや注意点について詳しくご紹介致します。

犬は基本的に柑橘類を食べても大丈夫

犬は基本的に柑橘類を食べても大丈夫

結論から言うと、犬に柑橘類を与えることは「少量で消化の良い状態にして与えれば」基本的には問題はありません。
むしろ上手に与えることで、柑橘類は犬にとっても人間同様に栄養補助の役割を十分に果たしてくれます。

ただし、犬にとってどんなに良い食材であっても、基本的には同じ食材を継続的に与えすぎることは毒となってしまいます。
何でも食べ過ぎは良くないってことですね。
愛犬に柑橘類を与える際もしっかり1日に与える量を制限してあげましょう。

犬にみかんやグレープフルーツを与えるメリットは?

犬にみかんやグレープフルーツを与えるメリットは?

1.免疫力の向上

犬も人間同様、免疫力が低下していると様々な病気やウイルスに感染しやすくなります。
そこで活躍してくれるのが、みかんやグレープフルーツに多く含まれている「ビタミンC」の抗酸化作用です。

抗酸化作用が期待できる食材は、犬が体内で病気やウイルスと戦うための健康な体づくりの助けとなる上、老化の防止や皮膚の健康維持、疲労回復にも役立つ栄養素がたっぷりと含まれています。
ただ、基本的に犬は自らの体内でビタミンを合成できるので、健康体の犬に柑橘類を積極的に与える必要はありません。
しかし病気で治療中の犬や老犬などを含める体力の弱っている犬にとっては、みかんやグレープフルーツは最適な栄養補助食材となり得ます。
これらの犬は、本来持ち合わせているビタミンを合成する力が弱っている場合が多々ある為、率先して与えたい食材です。
病気で治療中の犬にあげたいと考えたら、与える前に獣医師に必ず相談の上、あげるようにしましょう。

2.水分の補給

犬の体は、半分以上を占める約60%が水分でできているといわれています。
みかんやグレープフルーツなどの柑橘類には、非常に多くの水分が含まれており、もともと水分補給をこまめにしない犬や、乾燥している時期の水分補給の補助的役割として柑橘類を少量与えるのも良いでしょう。

3.食欲増進効果

柑橘類には果糖が多く含まれていますが、糖分のわりにはカロリーが低いとされています。
一般的に犬は甘い風味を好む傾向にあるため、食欲を失ってしまっている場合は、与えることで食欲の向上が期待できるでしょう。

みかんやグレープフルーツの栄養素

みかんやグレープフルーツの栄養素

柑橘類を犬に与えるメリットについてお話しましたが、実際に犬の栄養源となる栄養素についてご説明します。

みかんとグレープフルーツの主な栄養素

  • ビタミンC(アスコルビン酸)・・・抗酸化作用を高める働きが期待できる
  • クエン酸・・・疲労回復効果が期待できる
  • ペクチン・・・食物繊維などの消化を助けることが期待できる
  • カリウム・・・高血圧の予防が期待できる
  • セルロース・・・腸内環境を整える効果が期待できる

犬にみかんやグレープフルーツなどの柑橘類を与える際の注意点

犬にみかんやグレープフルーツなどの柑橘類を与える際の注意点

皮と種は与えない

犬の消化機能は人間と大きく異なり、柑橘類の種や皮は犬にとっては消化が難しい食べ物です。
みかんやグレープフルーツなどの内部にある薄皮も犬は消化することが出来ません。
グレープフルーツは私たちも内側の皮を剥いて食べますが、犬に与える場合はみかんでも薄皮や種をしっかりと取り除いてあげましょう
特に柑橘類の種には中毒性物質が含まれているので、注意が必要です。
実際に与える果実の部分も、犬が消化しやすいようにできる限り細かくして与えるようにしましょう。

あげすぎは肥満の元

柑橘類は水分がとても多く含まれおり、尚且つ体を冷やす役割のある食材です。
あげすぎてしまうと下痢になる可能性が高まりますので細心の注意を払う必要があります。
また、果糖は比較的カロリーが低いと言われていますが、それでも食べすぎは肥満の元となりますので注意しておきましょう。

アレルギー症状がでる場合もあるので要注意

犬によっては、みかんなどでもアレルギー症状がでる場合があります。
アレルギー検査をしている子の場合は比較的安心して与えることができますが、検査をしていない場合は初めて与える際、ほんの少量を与えてしっかりと様子を見る必要があります。

犬にみかんやグレープフルーツを与える際の量は?

犬にみかんやグレープフルーツを与える際の量は?

みかんやグレープフルーツなどの柑橘類を犬に与える際は、必ず主食にならないよう、おやつの範囲で適量にとどめる必要があります。
果物全般に言えることですが、柑橘類にも水分や果糖が多く含まれているため、愛犬に与える際にはしっかりと目安を確認して与えるようにしましょう。

1日の給与量目安量

体重5kg 20~30g程度まで
体重10kg 33~50g程度まで
体重20kg 60~90g程度まで

上記はあくまでも目安となる為、愛犬の適正体重や、日々の食事量を加味してあげるようにしてくださいね。

健康維持のためのプラスαとして取り入れよう

健康維持のためのプラスαとして取り入れよう

これまでにご紹介した通り、みかんやグレープフルーツを含む柑橘類に関しては、犬の健康維持のために効果的な栄養素がたくさん含まれています。
どんな有能な食材であれ、過剰摂取は犬の健康維持にとって逆効果を示し、毒となってしまいます
愛犬に柑橘類を与える際は、与え方と給与量をしっかりと守って、健康維持に役立つように取り入れましょう。