犬はバナナを食べても大丈夫?栄養面のメリットや適量、与える際の注意点

犬はバナナを食べても大丈夫?栄養面のメリットや適量、与える際の注意点

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バショウ科バショウ属に属するバナナは、様々な栄養成分がバランスよく含まれている果物です。
栄養価が非常に高いうえ手軽に購入でき、子供にも大人気のバナナですが、犬に与えても問題はないのでしょうか?
今回は、そんなバナナの栄養と効能、愛犬に与える際の注意点について解説します。

犬はバナナを食べても大丈夫

犬はバナナを食べても大丈夫

まずはじめに、バナナは犬に与えてもよい食べ物です。
皮は消化に良くないため、あらかじめ剥いてから与えましょう。
バナナは犬のおやつの定番ともいえるほど嗜好性が高く、薬を飲ませる時にも役立ちますよ。

ただし、早食いや丸呑み癖のある犬では、丸ごと与えると勢いよく飲み込んで喉に詰まらせる危険があります。
愛犬にバナナを与える時は、喉に詰まらないよう小さくカットするか、潰してから食べさせるようにしてください。

【バナナのメリット】栄養補給・疲労回復・お腹の調子を整える・むくみ改善・リラックス効果 など

【バナナのメリット】栄養補給・疲労回復・お腹の調子を整える・むくみ改善・リラックス効果 など

即効性のエネルギー源と持久性のエネルギー源の両方を併せ持つバナナは、栄養補給にピッタリです。
バナナに含まれる糖質は体内での燃焼速度が異なり、すぐにエネルギーへ変換されるものから少しずつ分解されるものまで様々。
ドッグスポーツ後などで疲れている時や、病気療養後で体力が落ちている時には、優れた栄養補給の効果があります。

また、バナナに含まれるトリプトファンという成分は、気分を落ち着かせる物質「セロトニン」の材料となります。
私たち人間と同じく、犬も日々様々なストレスにさらされていることを考えると、ぜひ積極的に摂取したい成分ですよね。
セロトニンには、脳の働きを活性化する作用があるため、しつけやトレーニングの前に与えると良いかもしれません。

更に、バナナには食物繊維やペクチン、オリゴ糖など、腸内環境を整える成分も豊富に含まれています。
ポリフェノールの一種である「タンニン」も多いことから、便秘や下痢の解消に高い効果が期待できるでしょう。
最近の研究では、腸内環境の改善はアレルギー対策として有効性が高いといわれており、アレルギー体質の犬にもおすすめです。

そのほか、バナナには各種ビタミン、カリウム、マグネシウム、葉酸なども多く含まれています。
ビタミン類には疲労回復、カリウムにはむくみ予防・改善、マグネシウムには骨や歯などの健康をサポートする効果があります。
なお、葉酸は血液を作り出す際に欠かせない栄養素で、特に成長期の子犬や妊娠中のメス犬は意識して摂取しましょう。

表面に黒い斑点が…犬には与えないほうがよい?

表面に黒い斑点が…犬には与えないほうがよい?

購入してからしばらく経つと、バナナの表面に黒い斑点が現れてきますが、傷んでいるわけではありません。
黒い斑点は「シュガースポット」と呼ばれる模様で、これが出たらバナナが熟して甘くなっているサインということです。

シュガースポットはポリフェノールの一種である「タンニン」が酸化酵素と反応することで発生するとされています。
通常のバナナに比べて、シュガースポットが出ているバナナは免疫力を高める効果が高いといわれており、栄養価もバッチリ!
シュガースポットが出るまでしばらく置いておく必要はありますが、バナナの持つ栄養価を余すことなく摂取できますよ。

バナナは「体重1kg当たり一欠片程度」を目安に与えよう

バナナは「体重1kg当たり一欠片程度」を目安に与えよう

愛犬にバナナを与える時は、体重1kg当たり一欠片程度を目安にしましょう。
バナナはあくまで特別な日のご褒美やおやつ程度にし、与えすぎには注意してください。

ちなみに、バナナのカロリーは、100gあたり約86kcalです。
パンやクッキーに比べると控えめですが、果物としては高カロリーということを忘れずに。
健康トラブルを避けるためにも、愛犬にバナナを与える時は適量を意識しましょう。

【注意点①】ストルバイト結石になったことがある犬・なりやすい犬種は注意

【注意点①】ストルバイト結石になったことがある犬・なりやすい犬種は注意

バナナにはマグネシウムやリンが多く含まれており、過剰に摂取するとストルバイト結石症の原因になります。
ストルバイト結石症は、食べ物や水から摂取したミネラル類が過剰になることで発生し、膀胱炎などを引き起こします。
シュウ酸カルシウム結石症になったことがある犬・なりやすい犬種には、バナナを与えすぎないよう注意しましょう。

ストルバイト結石症になりやすい犬種

  • ミニチュア・シュナウザー
  • シーズー
  • ピション・フリーゼ
  • トイプードル
  • コッカー・スパニエル など

【注意点②】腎臓病・心臓病の犬には与えない

【注意点②】腎臓病・心臓病の犬には与えない

バナナにはカリウムが豊富に含まれており、腎臓・心臓病の犬には良くありません。(※)
カリウムは犬の健康に欠かせない栄養素ですが、腎臓の機能が低下している場合は摂取量の制限が必要です。
腎不全の犬をはじめ、心臓病の犬には、念のためバナナを与えるのは避けたほうが良いでしょう。

※通常、あまったカリウムは尿とともに体外へ排出されますが、腎臓の働きが悪くなると体内へ蓄積します。
体内にカリウムが蓄積すると、高カリウム血症を引き起こす可能性があるため、注意してください。

【注意点③】糖質が多いため肥満や糖尿病に気をつけよう

【注意点③】糖質が多いため肥満や糖尿病に気をつけよう

バナナは糖質が多く、食べ過ぎは肥満や糖尿病のもとになります。
糖尿病とは、何らかの原因でインスリンというホルモンの働きが悪くなり、様々な体調不良を引き起こす病気です。
糖尿病は一度発症すると生涯付き合っていく必要があるため、肥満には十分気をつけてくださいね。

バナナは犬に与えてもOK!糖質が高いので与えすぎには注意して

バナナは犬に与えてもOK!糖質が高いので与えすぎには注意して

バナナは非常に嗜好性が高く、食欲がない時でも喜んで食べてくれる犬も多い果物です。
ビタミンやミネラルをはじめ、食物繊維やポリフェノールも多く含まれているため、様々な健康効果が期待できるでしょう。
ぜひ、特別な日のご褒美やおやつとしてバナナを取り入れ、愛犬の元気をサポートしてあげてくださいね。