犬はいちごを食べても大丈夫?メリットや適量、与える際の注意点
子供から大人まで、様々な人が美味しいと感じるいちご。
大きさも一口サイズでちょうど良く、ヘタを取ればそのまま食べられる手軽さも魅力的です。
そんないちごですが、はたして犬は食べても良い食材なのでしょうか?
今回は、犬にいちごを与えるうえで知っておきたいポイントについて紹介します。
目次
犬はいちごを食べても大丈夫
結論からいうと、少量であれば犬にいちごを与えても問題はありません。
いちごにはビタミンCや葉酸、ミネラル類が豊富に含まれており、1粒で多くの栄養を摂ることができます。
豊富なビタミンCは皮膚や被毛の健康維持に役立ちますし、老化を防止する効果も期待できますよ。
いちごの旬である3~4月は甘くて美味しい品種が多く売られるだけではなく、価格もお手頃。
犬は甘味のある食べ物が好きなので、この時期のいちごは特におすすめです。
いちごには嬉しい効果がたくさん!
その他、いちごには犬の健康維持に役立つ栄養素がたくさん含まれています。
ここでは、いちごに含まれる代表的な成分と、いちごの効能3つについて説明します。
腎臓にかかる負担を軽減
カリウム豊富ないちごを食べることで、腎臓にかかる負担を減らすことができます。
カリウムには体内に溜まったナトリウム(塩分の一種)を排出する働きがあり、むくみ改善にも効果的。
ナトリウムは水分を蓄える性質があるため、余分な水分を自然に排出することにもつながります。
腸内環境を整える
いちごには可溶性食物繊維の「ペクチン」が含まれており、腸内環境を整える効果が期待できます。
食物繊維を適度に摂取することで腸の動きが活発になるため、便の排出もスムーズになるのですね。
ただし、過度な食物繊維はかえって便秘の原因になるため、摂りすぎには注意が必要です。
骨や歯を丈夫に保つ
いちごに含まれるカルシウムは、骨や歯の健康維持に欠かすことができません。
成長期やシニア期にカルシウムを摂取することで、丈夫な骨や歯を保つことができるようになります。
尿結石症の予防にも効果的
果物全般にいえることですが、いちごのほとんどは水分です。
水分が豊富な食べ物を摂取することによって、体内の老廃物や毒素はスムーズに体外へ排出されます。
尿の量も増えるため、シュウ酸カルシウム結石などの結石が尿路に詰まる「尿結石症」の予防にも効果的。
特に気温が下がる冬場は犬の飲水量が減りやすく、こうした泌尿器疾患を起こしやすい季節です。
尿結石症は特にオス犬に多い病気であるため、意識的に水分を摂取させることが大切ですよ。
糖尿病の犬に与えるのは避けて
犬にとって嬉しい効果が期待できるいちごですが、糖尿病の犬には与えないようにしましょう。
いちごには、犬が低血糖を起こす可能性のある「キシリトール」という炭水化物が含まれています。
キシリトールは健康な犬でも過剰に摂取すると命に関わる成分で、海外では中毒症状を起こした例も。
過度なキシリトールの摂取はインシュリンの大量放出の原因になるため、犬は低血糖を起こします。
低血糖の症状としては、吐き気やふらつき、不整脈やめまいなどがあげられます。
最悪の場合は肝臓機能に障害を引き起こし、意識を失うなど重篤な症状がみられることも。
重度の低血糖は命に関わることもあるため、すでに糖尿病の犬にいちごを与えるのは避けてくださいね。
与えすぎは禁物!犬に与えるのは1日1~2粒まで
いちごは栄養価が高くヘルシーな果物であり、犬にとっても嬉しい効果がたくさんあります。
しかしその一方で、いちごに含まれるキシリトールを過剰に摂取すると体調不良の原因になることも…。
キシリトールの摂取量は、10kgの犬に対して1gでも危険とされているため、与えすぎは禁物です。
※いちごに含まれるキシリトールは、100gあたり350mgほどです。
いちごによって多少違いはありますが、中型犬の場合はおよそ40粒食べると危険といえます。
どんな栄養価の高い食べものでも、与えすぎはかえって体調不良の原因になります。
愛犬にいちごを与える時は、体のサイズに関わらず最大でも「1日1~2粒程度」を目安にしましょう。
特に小型犬はキシリトールの許容量が少ないため、欲しがるからといって与えすぎないようにしてください。
稀にいちごアレルギーがある犬も
あまり多くはありませんが、いちごを食べるとアレルギー症状が出てしまう犬もいます。
いちごの主なアレルギー症状は、下痢や嘔吐などの消化器症状や皮膚のかゆみ、目の充血などです。
いちごと同じバラ科の果物には、桃やリンゴ、梨やさくらんぼなどがあるため、与える際は注意が必要でしょう。
また、花粉症の犬は食物アレルギーを起こしやすいとされており、初めから大量に与えてはいけません。
初めて犬にいちごを与える時は、できるだけ小さく切ってから与えるようにしてくださいね。
摂取後は変わった様子がないか、しばらくチェックしてあげましょう。