犬が飼い主の顔を舐めるのは愛情表現?舐めてくる部位によって変わる愛犬の心理とは
飼い主さんの顔や手足、体を舐める犬は多いですよね。
私も愛犬のそんな仕草が可愛くて仕方ありません。
言葉を語らない犬にとっては「舐める」といった動作を含め、行動することで自分の意志や考えを表現することしかできません。
そうした行動によって分かる犬の心理を、少しでも多く理解してあげたいものです。
犬が舐めるという行動には、一体どのような意味があるのでしょうか。
今回はそんな「愛犬が飼い主さんを舐める意味や舐める位置によって分かる愛犬の心理」についてご紹介したいと思います。
目次
犬が飼い主を舐める10の理由
1.愛情表現
飼い主に対する愛情を表現しています。
人間は言葉で愛情を表現できますが、それができない犬は、舐めることによって愛情を示します。
2.敬意
もともと群れで暮らしてきた犬たちは、群れのリーダーを舐めることで敬意を示していました。
その本能から、群れのリーダーである飼い主に敬意を示していることがあります。
3.お腹がすいている
子犬は母犬にお腹が空いていることを知らせるため、母犬の口元を舐めたりします。
この子犬時代の名残で、お腹がすいているときには飼い主さんの口元を舐め、アピールすることがあります。
4.構ってほしい
自分に注目してほしいときや、遊んでほしいときには、飼い主さんの気を引こうと舐めたりします。
5.安心したい
不安なときや心配しているとき、犬は大好きな飼い主さんを舐めることによって、安心感を得ていることがあります。
6.反省している
悪さやいたずらをして叱られた後は、飼い主さんに対して反省を表現するために舐めることもあります。
7.匂いで飼い主のことを判断
犬は匂いや味で、飼い主さんの心境や体調など、様々な情報を得るといわれています。
とにかく情報を得るために、様々なものを一度口に入れてみる犬も多いのではないでしょうか。
8.匂いが好き
単に飼い主さんの匂いが大好きだったり、食べ物の匂いがする場合、その箇所をしきりに舐めることがあります。
9.味が好き
飼い主さんの皮脂や汗などの塩分が含まれた味が好きで、しきりに部分的に舐める場合があります。
10.コミュニケーションの一環
私たち人間は、話すことでコミュニケーションを取りますが、犬は舐めることで様々な情報を伝えようとしています。
舐めてくる部位によって変わる愛犬の心理
口元
犬が飼い主さんの口元を舐めてくるときは、「敬意を示している場合」や「お腹が減っている場合」などが考えられます。
前項の「犬が舐める理由」でもお話しましたが、犬はリーダー犬に敬意を示すときに口元を舐めていた習性から、飼い主さんに対して敬意を示している場合には口元を舐めることがあります。
また「お腹が減っている場合」にも、子犬時代の名残から餌を催促する意味で舐めてくることがあります。
耳や首筋といった特定の部位
耳や首筋のあたりを舐める場合は、単純に飼い主の皮脂や汗などの塩分が含まれた味が好きで、部分的に舐める場合があります。
鼻
耳や首のあたりを舐める場合と同様に、単純に飼い主の皮脂や汗などの塩分が含まれた味が好きで、部分的に舐める場合があります。
鼻を執拗に舐めてくる場合は、鼻水の塩分の味を好んでいるなどが考えられるでしょう。
手や腕
犬が手を舐めてくるときは「飼い主さんについての情報を得たいとき」、「自分に注目してほしいとき」、「安心したいとき」、「反省を示しているとき」など大きく分けて4つの理由が考えられるでしょう。
犬は匂いを嗅いだり、舐めたりすることによって「飼い主の心情や、その時の健康状態をも見極めている」という専門家もいます。
また、私たち人間は、注目してほしいときや構ってほしいときなどには言葉を発しますが、犬にとってのアピールはしきりに手を舐めたりすることです。
その他にも不安なときや安心したいときには舐める動作を行うことで安心感を得たり、いたずらなどをして叱られたときなどにも飼い主さんの手などを舐め反省をアピールします。
足
犬が飼い主さんの足を舐めるときは、2つの心理が考えられます。
1つ目は手を舐めてくるとき同様「構ってほしいとき」で、自分に注目を集めたかったり、遊んでほしかったりするときです。
2つ目は単純に「飼い主の体臭や味が好き」な場合です。
人間が嫌だな、と感じるような汗の臭いも犬にとっては刺激的なにおいで、好む傾向にあります。
犬が舐めてくる場合に注意すること
愛犬が舐めてくる仕草は、可愛いと感じる飼い主さんも多いと思います。
しかし、場合によってはこの舐めるという仕草によって、私たち人間にも、愛犬にもよくないことが起こるケースがあります。
菌や病気の感染(犬→人)
犬が頻繁に口元を舐めてくる場合には、犬の口内菌の感染による病気のリスクについても把握しておきましょう。
かわいい愛犬ですので、ついつい口元を舐めてきても許してしまいがちですが、そのリスクについても承知しておく必要があります。
ほとんどの犬の口内には「パスツレラ菌」という菌が存在しています。
犬が口元を舐めたりした際、人間の体内にパスツレラ菌が入り込むと「パスツレラ病」という病気に感染する場合があります。
化学物質(人→犬)
人間が体や顔に使用する化粧品類は、ものによっては化学物質が含まれている場合があります。
大抵は多少舐めた程度では問題にはなりませんが、日常的に頻繁に舐めてくる犬の場合は、人間の肌についた化学物質を日常的に舐めているということです。
少量であっても、継続的な化学物質摂取は犬の健康に害を及ぼす危険性があります。
心理やリスクを把握した上で、愛犬と密なコミュニケーションを
大好きな犬が舐めてくる仕草は本当にかわいいですよね。
私の家では、愛犬が舐めることを考え、愛犬と密に過ごすときは、ボディークリームや化粧品類は禁物となっています。
犬は、言葉でコミュニケーションができない生き物ですので、舐めることによって、飼い主に様々な気持ちを伝えようとしています。
今回ご紹介させていただいた、「舐める」という仕草を含め、犬の細かな行動や仕草の1つ1つで、その時の愛犬の心理や気持ちを見極めることのできる飼い主になりたいですね。