犬の習性?愛犬が飼い主の足元で寝るときの心理とは?犬が寝る位置で分かる愛犬との信頼度

犬の習性?愛犬が飼い主の足元で寝るときの心理とは?犬が寝る位置で分かる愛犬との信頼度

犬は、言葉を話して飼い主とコミュニケーションをとることができませんが、行動の1つ1つで、犬の心理を理解することはできます。
犬が家庭犬となった今、多くの飼い主さんたちが、愛犬と一緒に寝ているのではないでしょうか。
今回は、愛犬が飼い主と一緒に寝る理由、飼い主の足元で寝るときの心理や、寝る位置で分かる犬との信頼度についてご紹介します。

犬が飼い主と一緒に寝る4つの理由

犬が飼い主と一緒に寝る4つの理由

最近では、愛犬と一緒に眠る飼い主さんが非常に増えてきました。
ドッグトレーニングの世界では、多くのトレーナーが未だに「犬とは一緒に寝るべきではない」、「犬と一緒に寝ることで上下関係が逆転しやすい」といいます。
専門家や愛好家によって、様々な見解がありますが、本来の犬の群れでの生活の習性から考えて、飼い主と犬が一緒に寝ることの方が、自然ではないかと思います。
まずは、そもそも犬が飼い主と寝たがる理由についてご紹介致します。

群れで生きてきた時の「習性」の理由

犬が人間と生活せずに群れで生活していた頃は、その群れのリーダー的な存在の犬が一頭いました。
犬たちは、そのリーダーの指示に従って生きていましたが、寝るときは、外敵からリーダーを守るような形で、リーダーを囲い寝ていたという説もあります。

飼い主のそばにいたい「心理的」な理由

「幸福感」

犬の性格にはもちろん犬種での差や個体差もありますが、ほとんどの家庭犬は飼い主さんと生活を共にすることで幸福感を得ます。
一例として、筆者の家にはバーニーズマウンテンドッグ、ゴールデンレトリバー、ボーダーコリーがおり、やはり性格などの個体差はありますが、「人に寄り添う犬」とよく言われるバーニーズマウンテンドッグに関しては、群を抜いて甘えん坊です。
一緒にいることで、幸福感を得やすい体質の犬であり、寝るときは身体をピッタリとくっつけて寝ます。
このように飼い主さんと密着していることで、心理的に「幸福感」を得る犬も数多くいます。

「安心感」

犬は外で生活している頃は、外敵に攻撃をされる危険性もあったため、深い眠りにつくことはほとんどありませんでした。
浅い眠りを長時間するという習性が根強く残っており、犬の睡眠は、ノンレム睡眠(深い眠り)が全体の眠りの20%にもおよばないと言われています。
筆者の家には、ペットモニターが設置しており、留守番中の姿をよく見ています。
リーダーである私が不在の時には、犬たちはほぼ起きている状態にあり、インターフォンが鳴るたびに吠えて警戒している様子です。
逆に、リーダーである私が在宅の時には、来客があっても薄目をあける程度で、インターフォンが鳴っても、安心して再度眠りにつきます。
トレーニングによって、リーダー的位置関係がしっかりとしている理由もありますが、犬は飼い主と一緒に寝ることで、「万が一敵に襲われても大丈夫であろう」という安心感を得ています。

寝やすい環境という「物理的」な理由

最近では、犬用に寝やすいベッドやシーツがたくさん製品化されており、ヒューマングレードで品質が高いものばかりです。
やはり犬にとっても、人間の寝室(寝るためにつくられた特別な環境)は、物理的に寝やすい環境となっていると考えられます。
犬が苦手な「暑さ」をのぞけば、人間にとって寝心地の良い環境は犬にとっても寝心地が良い環境でしょう。

習慣化した場所で寝る「習慣的」な理由

昔に比べ、ドッグカフェやホームセンター、宿泊施設など愛犬と一緒に行ける場所が非常に増えました。
人間と一緒に生活する上で、必然的に犬のライフスタイルは同じになりますが、昔より愛犬と一緒に過ごす時間も増えて、より一層犬のライフスタイルは人間のライフスタイルに近づいています。

極端な例ではありますが、私の家では習慣化したライフスタイルにより、犬たちは夕食を食べ終わると、私よりも先に寝室のベッドに向かいます。
夜、運動やご飯が済んだら寝室で寝る、という毎日の習慣が彼らの生活に根付き、よく定着しています。
こういった人間のライフスタイルが犬の生活習慣となっており、犬たちは、自分の休む場所や寝る場所を固定します。
犬は「習慣」を習得するのが得意な生き物ですので、寝る場所についても「習慣」となっていると考えられます。

寝る場所で分かる愛犬の信頼度

寝る場所で分かる愛犬の信頼度

愛犬が飼い主さんと一緒に寝る理由をご紹介致しましたが、飼い主さんと寝るときの「場所」にもそれぞれ理由があります。
ここでは、犬が寝る場所で分かる飼い主さんに対しての信頼度をご紹介致します。

飼い主さんの足元で寝ている場合

愛犬が飼い主さんの足元で寝る場合は、信頼度が非常に高い関係だといえます。
「人間の足元で寝る」という犬の行為は、飼い主さんを群れのリーダーとみなしていることが多く、寝る場所のみで判断すると、飼い主さんと一番良い信頼関係が築けているといえます。

飼い主さんのお腹の付近で寝ている場合

信頼度はとてもありますが、飼い主さんが完全にはリーダーになりきれていない場合が多い傾向にあります。

飼い主さんの胸の付近で寝ている場合

信頼度はありますが、飼い主さんを完全にリーダーとしては認めていない場合が多いでしょう。
愛犬は「飼い主さんを自分と同格の地位の存在」または「自分より下の地位の存在」であると認識している可能性があります。

飼い主さんの頭の付近で寝ている場合

飼い主さんをリーダーとして認めず、自分よりも地位が低い存在であることを意味しています。

寝る姿勢で分かる愛犬の心理

寝る姿勢で分かる愛犬の心理

犬は、群れをつくって生きてきた生き物であり、寝るときは、仲間と一緒に寝ていたという歴史があります。
一緒の部屋にいても飼い主さんと寝ない独立心の強い犬もいますが、大抵はフリーで同じ部屋にいれば、飼い主さんと一緒に寝る犬が多いのではないでしょうか。
愛犬の寝る場所で分かる飼い主さんに対する信頼度についてお話しましたが、より掘り下げて、寝る姿勢で分かる愛犬の心理についてご紹介致します。

仰向けで寝ている場合

犬は、非常にリラックスした状態であるといえます。
犬は通常、リラックスした状態でないと仰向けにはなりません。
犬の急所である首、お腹、手足を攻撃されないよう、犬は本当に信頼した相手であり、かつ、その場所がとても安全であると認識していない限りは、仰向けで寝たりしません。
首は太い血管、神経などがあり、犬のお腹はとても皮膚が薄くて攻撃されたらすぐに内臓まで傷ついてしまいます。
手足は、歩くための重要な部位ですので、これらの3箇所をすべて見せるような仰向けで眠るということは、犬が絶対的な安心感を求めている相手や環境であると考えられます。
犬が仰向けになるのには、他にも暑さによるものもありますが、外敵に襲われるリスクがあるようなリラックスできない環境では、いくら暑くても仰向けになる犬は少ないといえるでしょう。

お尻を飼い主さんの方向に向けて寝ている場合

横向きで、飼い主さんにお尻や背中を向けている場合も、仰向けで寝ているときと同様に、飼い主さんに対して愛犬が信頼をおいていることを意味します。
犬は攻撃されることを恐れて、お尻や背中は、敵に対しては見せないようにします。
お尻を飼い主さんにくっつけて寝ているときは、絶対的な信用を飼い主さんに対して示しているといえます。飼い主さんに忠実な犬種に多い寝方です。

尻尾を丸め込んで寝ている場合

ドーナツ型と呼ばれる体勢ですが、丸まったような状態で、尻尾を丸め込んで寝ている場合は、飼い主さんに対しての信頼度はそこまで高くはありませんが、特に警戒もしていないような状態です。
犬は、皮膚の薄いお腹から内臓を攻撃されないよう、お腹を守るようにして寝る傾向がありますが、この場合は、飼い主さんに対して絶対的な信用を置いていないか、寝ている場所に対して安心感を持っていない可能性があります。
ただし、寒い場合には信頼度に関係なく尻尾を丸め込んで寝る場合もあり、このような時にはお腹を包み込むことで、体温を下げないよう維持しています。

少し丸まったような体勢で寝ている場合

この場合は、尻尾を丸め込んでいるときほどは警戒していませんが、やはり皮膚の薄いお腹から内臓を守っているので、完全な信頼までは置いていないような、少し不安な状態で寝ている姿勢です。
飼い主さんに対しての信頼度が薄い傾向にあるか、寝ている環境が落ち着く場所ではない可能性があります。
ただこの場合も、尻尾を丸め込んでいるときと同じように、単に寒くて丸まったような状態で寝ている場合もあります。

お腹を丸めたような状態でうつ伏せになって寝ている場合

この場合は、飼い主さんを完全に信じ切ってはいない、または寝ている場所に対して、安心感に欠けている状態であるといえます。
このような体勢で寝ている場合は、多くの筋肉を使いながら寝るため、必然的に深い眠りにはつけていません。
いつ自分の身に危険が及んでも反応できるよう警戒しているケースが多く、臆病な性格の犬にはこのようにお腹を丸めたような状態でうつ伏せになって寝る子が多い傾向にあります。

伏せした状態で寝る場合

愛犬が伏せをした状態で寝る場合、飼い主さんへの信頼度や、場所に対しての安心度が低い状態であるといえます。
犬は伏せの状態であれば、すぐに起き上がって、敵と戦うことができます。
この寝方は自分の身を守ることを本能的に意識している場合に多い寝方で、絶対的な信頼が欠けていたり、寝ている環境がリラックスできない環境である場合がほとんどです。

信頼度や安心感は愛犬の健康にも影響する

信頼度や安心感は愛犬の健康にも影響する

愛犬が飼い主さんと寝る理由や、その場所で分かる心理、また寝方によって分かる愛犬の心理についてお話させていただきましたが、家庭犬となった今もなお、犬の本来の習性がその心理に大きく影響しています。
成犬の平均的な睡眠時間は、約12~15時間くらいであると言われていますが、時間の長さだけでなく、睡眠の質も犬の健康には非常に大切です。
質の良い眠りをさせてあげるためにも、飼い主さんの信頼度を上手に築いたり、安心できる環境づくりをしてあげることが大切ですね。