アメリカンアキタ
お散歩目安 | 1日60分以上 |
ブラッシング頻度 | 2〜3日に1回 |
トリミング | 不要 |
アメリカンアキタってどんな犬?歴史・性格・飼い方について
アメリカンアキタの基本情報
英名 | American Akita |
愛称・別名 | グレートジャパニーズドッグ |
原産国 | 日本 |
寿命 | 10歳~12歳 |
サイズ | 大型犬 |
体重 | 38kg~59kg |
体高 | オス:66cm~71cm メス:61cm~66cm |
分類 | 5G:原始的な犬・スピッツ |
※当サイトの犬種データのサイズは、犬種標準としてJKC(ジャパンケネルクラブ)が明確に定めている場合はそちらを元に、その他の場合は「目安」としてKC(イギリス)やAKC(アメリカ)などの情報を参考に算出し、掲載しております。
犬種標準は「犬種の理想像を作りあげて記述したもので、ドッグショーの出陳並びに計画繁殖する犬の参考にするもの」とされており、個体差の大きい犬種では本データのサイズから外れるケースも多くあります。
しかし、犬種標準から外れていても、その犬種の一般家庭におけるパートナーとして問題があるわけではありません。サイズに関しましてはあくまでも目安として、飼育を検討する際のご参考になれば幸いです。
目次
アメリカンアキタの歴史
アメリカンアキタは、日本原産である「秋田犬」を品種改良して生まれた犬種で、もとは日本の犬です。
第二次世界大戦後、日本に進駐していた占領軍のアメリカ軍人たちがアメリカに連れ帰ったのが、この犬種のルーツです。
当初は単に「アキタ」と呼ばれていましたが、品種改良後は「アメリカンアキタ」と呼ばれるようになりました。
戦時中の日本では、軍用犬となるジャーマン・シェパード・ドッグ以外は飼うことができませんでした。
そのため、終戦直後の時点では、純粋な秋田犬は非常に珍しく、わずか十数頭しか生存していなかったといいます。
(※当時、マスティフやジャーマン・シェパード・ドッグの特質が色濃く残る秋田犬は比較的入手しやすかった)
ところが、戦前にヘレン・ケラーに贈られた秋田犬のニュースが広まったことで、アメリカ兵の間で人気が上昇。
日本犬のなかで唯一の大型犬種であったこともあり、秋田犬を母国へ連れ帰るアメリカの軍人たちが次々に現れました。
その後、秋田犬の凛々しい姿や飼い主に忠実な性格はアメリカ国内でも人気となり、その数を増やしていきます。
アメリカに渡った秋田犬は更に改良され、最終的には「アメリカンアキタ」として犬種登録がされるようになったのです。
アメリカでは、1956年に「アキタ・クラブ・オブ・アメリカ」の設立がされています。
1972年10月には「アキタ・ケネル・クラブ(AKC)」の犬籍簿の登録と、ドッグショーへの出陳が許可されました。
なお、当時はAKCとJKC(ジャパン・ケネル・クラブ)との間に血統証書の相互承認がされていませんでした。
そのため、日本から新しい血液の交流がされることはなく、アメリカでは1955年頃のタイプのまま固定されています。
現在、アメリカンアキタは「グレードジャパニーズドッグ」とも呼ばれ、根強いファンの間で親しまれています。
アメリカンアキタの特徴や性格
がっしりした骨太体型のアメリカンアキタは、秋田犬にそっくりの見た目をしています。
頭部は広く、やや三角形に近い形をしていますが、反面マズルは小さく、目もつぶらで可愛らしい印象です。
ピンと立った耳は少し前に傾いており、もふもふとした被毛が全身みっしりと生えています。
また、アメリカンアキタは優しく人懐こい性格で、従順かつ勇敢です。
日本原産の秋田犬に比べて友好的で、他の犬や子供とも仲良くすることができるでしょう。
適応力や忍耐力があり、トレーニングへの反応もよいため、しつけも比較的しやすい犬種といえます。
アメリカンアキタの飼い方
アメリカンアキタは多くの運動量を必要とするため、毎日1時間以上は散歩に連れていきましょう。
散歩だけではなく、できれば週に1度はドッグランなどで自由運動を取り入れた運動を行うのが理想的です。
アメリカンアキタは毛量が多く、体に熱がこもりやすいため、熱中症には十分に注意してくださいね。
また、アメリカンアキタは非常に密集したダブルコートの被毛を持っています。
毎日のお手入れとしてブラッシングを行うことはもちろん、定期的なシャンプーで被毛を清潔に保ちましょう。
なお、アメリカンアキタはフレンドリーな性格をしていますが、訓練はしっかり行ってください。
大型犬で力が強いため、興奮して暴れてしまった場合に備えて、子犬の頃からトレーニングを徹底しておくこと。
アメリカンアキタは利口で適応能力が高いため、遊びを通して飼い主との主従関係を教えておきましょう。
アメリカンアキタの毛色
アメリカンアキタには、レッド、フォーン、ホワイト、ブリンドルなど、様々な毛色があります。
また、ピント―と呼ばれる、地がホワイトで頭とボディの3分の1に均等なブチ(班)が入っている柄も存在します。
口周りや額の被毛の色が濃い「マスク」や、両目の間の白い班「ブレーズ」などがみられることもあります。
アメリカンアキタの気をつけたい病気や怪我は?
アメリカンアキタは「股関節形成不全・脂腺炎・甲状腺機能低下症」に注意が必要な犬種です。
股関節形成不全は発育段階で股関節に異常が出る病気で、アメリカンアキタのような大型犬に多く発症します。
一般的には、両側の股関節に発症するといわれており、遺伝的要因や成長期の偏った栄養・運動などが関係しています。
脂腺炎は、何らかの原因で皮脂腺が破壊され、被毛のべたつきやフケ、痒み、脱毛などがみられるものです。
秋田犬、アメリカンアキタ、スタンダード・プードルは脂腺炎の好発犬種であり、遺伝的な要因が強いといわれています。
脂腺炎は完治が難しい皮膚病のため、もし発症してしまった場合は根気よく付き合っていくことが大切といえます。
また、甲状腺機能低下症も、アメリカンアキタが気をつけたい病気のひとつです。
甲状腺機能低下症は、甲状腺ホルモンの減少によって起こる病気で、元気消失・脱毛・肥満などの症状が現れます。
明確な予防法はなく、もし発症した場合は生涯にわたって甲状腺ホルモンの投与が必要です。