イングリッシュポインター
お散歩目安 | 1日60分×2回 |
ブラッシング頻度 | 週に1回 |
トリミング | 不要 |
イングリッシュポインターってどんな犬?歴史・性格・飼い方について
イングリッシュポインターの基本情報
英名 | English Pointer |
愛称・別名 | ポインター |
原産国 | イギリス(イングランド) |
寿命 | 12歳〜17歳 |
サイズ | 大型犬 |
体重 | 25kg〜34kg |
体高 | オス:63cm〜69cm メス:61cm〜66cm |
分類 | 7G:ポインター・セター |
※当サイトの犬種データのサイズは、犬種標準としてJKC(ジャパンケネルクラブ)が明確に定めている場合はそちらを元に、その他の場合は「目安」としてKC(イギリス)やAKC(アメリカ)などの情報を参考に算出し、掲載しております。
犬種標準は「犬種の理想像を作りあげて記述したもので、ドッグショーの出陳並びに計画繁殖する犬の参考にするもの」とされており、個体差の大きい犬種では本データのサイズから外れるケースも多くあります。
しかし、犬種標準から外れていても、その犬種の一般家庭におけるパートナーとして問題があるわけではありません。サイズに関しましてはあくまでも目安として、飼育を検討する際のご参考になれば幸いです。
目次
イングリッシュポインターの歴史
ポインターの名称を持つ犬種はいくつか存在し、中でも「イングリッシュ・ポインター」と「ジャーマン・ポインター」は有名ですが、単にポインターと呼ばれる場合はこのイングリッシュ・ポインターを指すことが一般的です。
ポインターはセッター種同様、鳥猟犬種の代表的存在で、イングリッシュ・ポインターもハンターとともに暮らしてきました。
意外にもその歴史はまだ浅く、イングリッシュ・ポインターはここ300年ほどの間に品種改良され誕生した犬種です。
イングリッシュ・ポインターの起源は16世紀頃、スペインやポルトガルに土着していた猟犬がイギリスへ渡ってきたことがその始まりとされています。
その後イギリスで暮らしていた犬種との交配が進むと、現在のポインターとしての特徴を持つようになり、18世紀には現在の姿とほぼ同様の姿に固定されていきました。
この時代にはイングリッシュ・ポインターによく似た犬種が絵画にも描かれており、イングリッシュ・ポインターが誕生したのはこの頃と推定されています。
18世紀中頃にはグレーハウンドなどの「ハウンド犬種」との交配も進められ、イングリッシュ・ポインターの聴覚や走る能力は飛躍的に向上しました。
そこからは現在に至るまでイングリッシュ・ポインターは、イギリス原産の中で最も狩猟能力の高い犬種として国内に広がりを見せるようになります。
ポインターの名称は獲物を見つけた際、姿勢を低くし片足を上げて合図する「ポイント」と呼ばれる動作に由来します。
ハンターとの暮らしの中で、ポインターにはこのような獲物を捕まえるための動作がしっかりと身に付けられました。
この「ポイント」を含め、猟犬としての高い能力を有するポインターですが、初期のポインターには様々な課題がありました。
当初、ポインターは非常に獰猛な気質を持ち、訓練に対しても反抗的な犬種でした。
そのため既に優れた猟犬としての地位を得ていたセッター種の血統が取り入れられます。
結果的にこの交配が功を奏し、ポインターはセッターに並ぶ一流の猟犬へと進化を遂げました。
セッター種の血統が取り入れられたポインターは、穏やかな気質を持つようになり、20世紀に入ると狩猟というフィールドだけでなく、ショードッグとしても活躍するようになっていきます。
この性格は家庭犬としても受け入れられ、今日では様々な国でイングリッシュ・ポインターが飼育されています。
日本でも家庭犬としてやショードッグとして飼われることが多く、狩猟が盛んな地域では現役の猟犬としても活躍しています。
イングリッシュポインターの特徴や性格
イングリッシュ・ポインターは、光沢のある短い被毛と長い首が特徴的な犬種です。
また強靭に育つ胸の筋肉はまさにガンドッグとしての特性を受け継いできています。
非常に穏やかで優しい性格をしており、本来狩猟犬といっても自らが獲物を狩るタイプではなくサポートとしての猟犬のため、攻撃的な性格の個体は少なく無駄吠えもしないところも魅力のひとつとして挙げられます。
大変賢い犬種のため室内で飼育することにも適しており、しつけは比較的簡単な犬種のためトイレやエサやりにもそこまで苦労を感じることはないでしょう。
イングリッシュ・ポインターは運動が大好きで、人に対しても甘え上手な性格をしており、大変愛らしい一面が見られます。
はじめて犬を飼うという人でも比較的飼いやすい犬種です。
イングリッシュポインターの飼い方
イングリッシュ・ポインターは運動能力に長けており、非常に豊富な体力を持っている犬種です。
そのため、毎日の運動は欠かさず行う必要があります。
目安としては朝晩2回の散歩を各1時間程度が理想的で、その他にも広い公園や敷地などで思いっきり走らせてあげる全力運動も取り入れると良いでしょう。
元々の性質として、とてもエネルギッシュな犬種のため、ついついリードを引っ張ってしまう傾向があります。
人が少なく危険がない公園などに散歩へ行ける場合は、ロングリードなどで散歩を行い、ストレスなく歩けるようにしてあげます。
またイングリッシュ・ポインターの被毛は短いため、過度のブラッシングは必要なく、日々のケアは比較的楽な方です。
抜け毛も少ないためこの点も室内飼育に適した点といえます。
そしてイングリッシュ・ポインターの飼育をする上で最も重要なことが「小さな頃から他の犬種と争わないように教える」ことです。
普段は落ち着いた性格のイングリッシュ・ポインターですが、ナワバリへの意識は強く、この領域に踏み込んでしまうと他の犬との喧嘩に発展してしまう可能性があります。
そのため小さな頃から他の犬種や動物に触れ、社会化トレーニングを積むことで、このような事態が起こらないようしっかりと教え込む必要があります。
ただ、イングリッシュ・ポインターは、しっかりと覚えたことはいつまでも忘れずにいてくれる賢さを持っているため、手が掛かるのは一瞬の時期といえるでしょう。
イングリッシュポインターの毛色
イングリッシュ・ポインターの毛色は「ホワイト&レバー」か「ホワイト&ブラック」の個体が多く存在しています。
その他にもホワイト&レモンやホワイト&オレンジといった配色パターンもありますが、いずれもホワイトがベースとなりその他の色が挿し色として入っています。
多くは2色の構成ですが、稀に3色構成のイングリッシュ・ポインターも存在しています。
イングリッシュポインターの気をつけたい病気や怪我は?
イングリッシュ・ポインターは本来寒冷地向きの犬種なので日本の夏には非常に弱い性質があります。
また、眼病を発症するリスクが高い犬種でもあり、白内障やチェリーアイといった疾患がこれまでに確認されています。
チェリーアイは目頭にある「瞬膜」という部分が飛び出してしまう病気で、正式名称を「第三眼瞼腺脱出」といいます。
チェリーアイには予防方法がなく、早期発見・治療が重要となります。
何か違和感を感じたらすぐにかかりつけの動物病院へ連れて行き医師の診断を仰ぎましょう。