オールドイングリッシュシープドッグ
お散歩目安 | 1日60分×2回 |
ブラッシング頻度 | 毎日 |
トリミング | 必要 |
オールドイングリッシュシープドッグってどんな犬?歴史・性格・飼い方について
オールドイングリッシュシープドッグの基本情報
英名 | Old English Sheepdog |
愛称・別名 | OES、ボブテイル |
原産国 | イギリス(イングランド) |
寿命 | 10歳〜12歳 |
サイズ | 大型犬 |
体重 | 28kg〜45kg |
体高 | 55cm〜62cm |
分類 | 1G:牧羊犬・牧畜犬 |
※当サイトの犬種データのサイズは、犬種標準としてJKC(ジャパンケネルクラブ)が明確に定めている場合はそちらを元に、その他の場合は「目安」としてKC(イギリス)やAKC(アメリカ)などの情報を参考に算出し、掲載しております。
犬種標準は「犬種の理想像を作りあげて記述したもので、ドッグショーの出陳並びに計画繁殖する犬の参考にするもの」とされており、個体差の大きい犬種では本データのサイズから外れるケースも多くあります。
しかし、犬種標準から外れていても、その犬種の一般家庭におけるパートナーとして問題があるわけではありません。サイズに関しましてはあくまでも目安として、飼育を検討する際のご参考になれば幸いです。
目次
オールドイングリッシュシープドッグの歴史
オールド・イングリッシュ・シープドッグは、その名でも分かるようにイギリスを原産とする犬種で、海外ではその頭文字を取って「OES」や断尾をされてきた歴史から「ボブテイル(尾なし犬)」などとも呼ばれています。
オールドの名称を持つものの、その歴史はまだ200年程度と比較的新しい犬種です。
オールド・イングリッシュ・シープドッグの起源は諸説あり、より長い歴史を持ち風貌も似ている「ビアデッド・コリー」をルーツに持つという説や、イギリス最古の牧羊犬を祖先犬としている説などがありますが、いずれも定かではありません。
また、18世紀ごろの絵画にはこの犬種によく似た犬が描かれていることから、この時代に誕生した犬種ではないかという説も存在しており、正確な発祥は未だ不明となっています。
起源は不明ですが、オールド・イングリッシュ・シープドッグは19世紀初頭にはイングランドの田舎の地域で牧羊犬として飼育されることが増えていき、自然とポピュラーな犬種の仲間入りをしていきました。
かつてイギリスではペットを飼育する場合、税金を必要とする時代がありましたが、牧羊犬などの作業犬は免税対象となっていました。
そのためペットと混同されないようオールド・イングリッシュ・シープドッグの尾は目印として断尾され「ボブテイル」と呼ばれるようになりました。
この慣習は現在でも続いており、断尾が禁止されていない国ではオールド・イングリッシュ・シープドッグの尾は断尾されているのが一般的となっています。
1873年、イングランドにあるバーミンガムのドッグショーで初めてオールド・イングリッシュ・シープドッグが登場します。
しかし、当時は現在のようなトリミング技術がなく、毛並みがごわついた印象であったオールド・イングリッシュ・シープドッグは人気を得ることが出来ませんでした。
その後20世紀に入り、ようやくカット技術が発展し「グルーミング方法」が編み出されると、オールド・イングリッシュ・シープドッグはその被毛の特徴を最大限生かせるようになります。
現在でも人気のふわふわ、もこもことしたアレンジカットが出来るようになったオールド・イングリッシュ・シープドッグは、瞬く間に支持を得ることとなり、庶民の犬から富裕層のお気に入り犬として地位を高め、その人気を確立させていきました。
とりわけアメリカでの人気は非常に高く、一時は富裕層の多くがオールド・イングリッシュ・シープドッグを飼育していると言われる程高い人気を誇りました。
日本ではミュージカル「アニー」の愛犬・サンディ役で知られ、現在でも安定した認知度と人気を持つ犬種となっています。
なおミュージカル「アニー」では1986年の公演から長年オールド・イングリッシュ・シープドッグがサンディ役として活躍してきましたが、2018年の公演からは台本の「野良犬」という設定に合わせたのかレトリバーの血を引くミックス犬に変更となったそうです。
オールドイングリッシュシープドッグの特徴や性格
オールド・イングリッシュ・シープドッグの最大の特徴は、なんといってもそのモコモコとした被毛です。
この被毛は非常に羊毛に似ていて、紡いで糸にすることも可能です。
かつてはこの糸を使用した手袋などが作られたこともありますが、非常に高価になるため商業用として流通はしませんでした。
オールド・イングリッシュ・シープドッグは体長と体高がほぼ同じサイズで、横から見ると正方形のような体型をしており「側対歩」と呼ばれる珍しい歩き方をします。
側対歩とは「右前足と右後足」「左前足と左後足」など前後同じ側の足を揃えて出す歩き方で、通常ドッグショーなどでは減点対象となる歩き方ですが、オールド・イングリッシュ・シープドッグに関しては基本の歩き方が「側対歩」となっています。
そのためオールド・イングリッシュ・シープドッグは歩く際お尻をフリフリしながら歩行するので、とても愛嬌のある動きになっています。
性格は甘えん坊な性格をしており、攻撃的なアクションを起こすことはありませんが、そもそもの体格が大きいため甘えてくる際にはかなりの重量を感じます。
また、そこまで賢い犬種ではないため力加減も曖昧で、小さな子供がいる家庭では少し注意が必要となります。
ただオールド・イングリッシュ・シープドッグ自体は子供好きのため、子犬の頃からしっかりとしつけをしておき、注意をしながら遊ばせてあげると良いでしょう。
穏やかな性格のため、他の犬に対しても特に争う姿勢は見せず、オールド・イングリッシュ・シープドッグは多頭飼いにも適した性格をしています。
オールドイングリッシュシープドッグの飼い方
オールド・イングリッシュ・シープドッグを飼育する場合には、被毛のメンテナンスに特に気をつける必要があります。
被毛が長い分、外での埃や汚れをくっつけてきてしまうため、散歩帰りにはしっかりとケアをしてあげます。
室内でも埃が被毛に絡まってしまわないよう常に清潔にしておくことが大切です。
抜け毛も多く、毎日のブラッシングやコーミング、定期的なシャンプーは欠かせません。
放置してしまうとストレスや皮膚病の原因となってしまいますので、必ず行うように習慣化しましょう。
やや太りやすい犬種のため、散歩は毎日しっかりと行い1日最低でも1時間以上は行ってあげましょう。
ボールなどを使用した遊びを取り入れるとより効果的です。
また、オールド・イングリッシュ・シープドッグはとても家族愛の深い犬種で、孤独を非常に嫌がります。
飼い主や家族には常に甘えたい性格なので、日頃からよく話しかけてあげましょう。
旅行などに行く際にも一緒に連れて行ってあげないとストレスを抱えますし、仕事などで数日放っておいても機嫌を損ねるため、なるべく家族のうちの誰かは毎日自宅にいる家庭で飼育することをおすすめします。
ちょっと手間が掛かる犬種のように感じますが、そこがオールド・イングリッシュ・シープドッグの可愛いところともいえるでしょう。
オールドイングリッシュシープドッグの毛色
オールド・イングリッシュ・シープドッグの一般的な毛色は、ホワイト&グレーのグラデーションカラーです。
顔がホワイトで胴体にかけてグレーが段々と強まる配色が一番多く見られます。
子供のころはグレー部分がブラックのように見えますが、徐々に生え代わりグレー色がはっきりとしてきます。
オールドイングリッシュシープドッグの気をつけたい病気や怪我は?
オールド・イングリッシュ・シープドッグが気をつけたい病気は大型犬によく見られる「股関節形成不全」です。
体重の管理などをしっかりと行わないと、股関節や腰に負担が掛かってしまうので注意してください。
また、遺伝的に「心臓疾患」や「進行性網膜萎縮症」「白内障」などの目に関連した病気にも罹りやすい犬種となっています。
定期的な検診を受け、様子がおかしいと感じた場合にはすぐにかかりつけの動物病院へ連れていきましょう。