ポメラニアンのルーツ!スピッツ系犬種の歴史や種類、魅力について
「スピッツ」という言葉は、ドイツ語で尖っているという意味です。
その名の通り、スピッツ系犬種に分類される犬は口元が尖っており、耳もピンと立っています。
ペットとして人気が高い小型犬「ポメラニアン」も、実はこのスピッツ系に分類されている犬種です。
今回は、そんなスピッツ系犬種の種類や特徴、魅力や飼う際の注意点について説明します。
目次
もっとも原始的な見た目を持つ「スピッツ系犬種」
犬本来の姿からほとんど改良されておらず、野性的な性格のスピッツ系犬種。
飼い主によく懐く一方、非常に警戒心が強いため、昔から作業犬や番犬として親しまれてきました。
日本では現在でも、秋田犬や甲斐犬などを使って野生動物の狩猟を行っている地域もあります。
また、犬の先祖であるオオカミにもっとも近いのはスピッツ系犬種だといわれています。
確かにスピッツ系犬種の尖った口先やピンと立った耳は、オオカミにとてもよく似ていますよね。
ちなみに、JKCの犬種標準書ではスピッツ犬種は第5グループに分類されています。
第5グループに分類される犬達は、みなプリミティブ(原始的)な見た目を持つ犬種ばかりです。
原産地は一般に寒冷地帯が多く、立耳・巻き尾・たっぷりの被毛が特徴といえるでしょう。
スピッツ系犬種の種類って?
JKCが定める犬種標準書には、以下の犬種がスピッツ系犬種として分類されています。
- 秋田犬
- 甲斐犬
- 四国犬
- 柴犬
- 北海道犬
- 紀州犬
- 日本スピッツ
- アメリカンアキタ
- アラスカンマラミュート
- イビザンハウンド
- キースホンド
- グリーンランドドッグ
- コリアジンドードッグ
- サモエド
- シベリアンハスキー
- ポメラニアン
- ラポニアンハーダー
- ぺルビアンヘアレスドッグ
- ノルウェジアンエルクハウンド
- バセンジー
- グレーノルウェジアンブーフント
- ジャーマンスピッツ
- ミッテルショロイックインツレ
- タイリッジバックドッグ
- チャウチャウ
- チルネコデルエトナ
主人以外になつかない和犬
柴犬や秋田犬など、日本犬と呼ばれる犬達はすべてスピッツ系犬種に該当します。
これらの犬種は主人以外になつかないことで知られており、かつ警戒心が強いのが特徴です。
主人や家族に対してはとても忠実で義理堅い面がある一方、他人に馴れ馴れしくすることはありません。
また、非常に自立心が強いため、自分の頭で考えて行動する頭の良さも持っています。
洋犬は明るく甘え上手
警戒心や縄張り意識は強いですが、信頼している飼い主さんには甘えん坊な洋犬。
陽気で遊び好きな性格で、成犬になっても子犬のような無邪気さが残っていることが多いです。
自己主張が激しく頑固なのでトレーニング性能は微妙ですが、そこは飼い主さんの教え方次第ですね。
犬によって個体差はありますが、洋犬は和犬に比べて攻撃性が低い傾向があります。
スピッツ系犬種は基本的にデリケート
和犬と洋犬、一見同じスピッツ系犬種とは思えない性格ですよね。
しかし、スピッツ系犬種は和犬・洋犬問わず頑固で、デリケートな気質を持っています。
飼い方次第で良くも悪くもなる犬種なので、しつけは子犬のうちにしっかり教えておきましょう。
また、闘争心が強いぶん、飼い主よりも自分が偉いと思うと手が付けられないわがまま犬になることも。
スピッツ系犬種にしつけを教える時は、毅然とした態度で根気よく接してあげてくださいね。
スピッツ系犬種の忠誠心と野性味あふれる姿は、他の犬種にはない大きな魅力のひとつです。
運動不足はストレスのもと
狩猟犬やソリ犬として活躍してきたスピッツ系犬種は、運動量が圧倒的に多い!
そのため1日中室内で生活していると、運動不足によるストレスで体調不良を起こしてしまいます。
スピッツ系犬種に限った話ではありませんが、犬にとって運動不足は大きなストレスです。
また、過度なストレスは噛み癖や排泄の失敗など、様々な問題行動を引き起こすきっかけにもなります。
スピッツ系犬種と暮らそうと思ったら、まずは運動できる環境・時間を確保すること。
若いうちは毎日1時間以上のお散歩が必要ですし、たまには思いっきり走ることも大切です。
スピッツ系犬種は力の強い大型犬が多いため、引っ張り癖のしつけは必ず徹底しておきましょう。
自立心が強いため、留守番が得意
スピッツ系犬種は自立心が強く、飼い主さんがいない間でも問題なく過ごすことができます。
特に和犬は飼い主さんにべったり甘えるタイプではないため、1匹での留守番も得意といえるでしょう。
しつけさえきちんと行っていれば、留守の間に家が荒らされた!なんてこともありません。
ちなみに、1匹でのお留守番が出来た時は、思いっきり褒めてあげてくださいね。
忠誠心の強いスピッツ系犬種にとって飼い主さんからの誉め言葉は、何より嬉しいご褒美です。
特に和犬は感情が表に出づらいですが、心の中ではしっぽをぶんぶん振っているはず。
いつものことだからと放っておかず、定期的に「ありがとう、えらいね」と声をかけてあげましょう。