犬に枝豆を食べさせても大丈夫?メリットや適量、与える際の注意点

犬に枝豆を食べさせても大丈夫?メリットや適量、与える際の注意点

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マメ科ダイズ属の野菜である枝豆は、未成熟な大豆を収穫したものを指します。
枝豆は植物性のタンパク質や必須アミノ酸、ビタミン類を豊富に含んでおり、野菜のなかでも栄養価が高い食材です。
今回は、そんな枝豆の栄養と効能、愛犬に与える際の注意点について解説していきます。

犬は枝豆を食べても大丈夫

犬は枝豆を食べても大丈夫

まずはじめに、枝豆は犬に与えても良い食べ物です。
ただし、生の枝豆に含まれるトリプシンインヒビターという成分は、タンパク質の分解・吸収を阻害する作用があります。
せっかくのタンパク質を無駄にしないためにも、枝豆は茹でたり、蒸したりして加熱し、消化しやすい状態にしてから与えましょう。
なお、さやの部分は固くて消化しにくいため、加熱した後は中身だけ取り出して与えてくださいね。

枝豆を選ぶ時は、さやの緑色が濃いものを選びましょう。
さやがピンと張っているものや、均等に豆が入っているものは、良い枝豆の証拠です。
枝豆は鮮度が落ちやすく、1日経っただけでも栄養がかなり失われてしまうため、購入後は早めに調理するのがおすすめ。
保存する場合は、あらかじめ固めに茹でておき、保存用袋に入れて冷凍しておくと良いでしょう。

【枝豆のメリット】血糖値の急上昇を抑える・疲労回復・スタミナ増強・貧血予防・便秘改善など

【枝豆のメリット】血糖値の急上昇を抑える・疲労回復・スタミナ増強・貧血予防・便秘改善など

枝豆をはじめ、豆類には植物性タンパク質が豊富に含まれています。
タンパク質は、筋肉・皮膚・骨など、体のあらゆる部分を構成するために欠かせない栄養素で、植物性と動物性があります。
植物性タンパク質は脂肪分が少なく、血糖値の上昇をゆるやかにしてくれるため、糖尿病の予防に効果的です。

また、疲労回復に役立つビタミンB1やアスパラギン酸も、枝豆は豊富に含んでいます。
ビタミンB1は水溶性ビタミンの一種で、脳の中枢神経や、手足の末しょう神経の機能を正常に保つ働きがあります。
対してアスパラギン酸はアミノ酸の一種で、有害なアンモニアを体外へ排出し、疲労物質をエネルギーに変換してくれる物質です。
どちらも非常に高い疲労回復効果があり、犬にとってメリットが大きいため、意識して摂取したい栄養素といえるでしょう。

なお、枝豆は鉄分を多く含んでおり、貧血の予防・改善にも効果が期待できます。
鉄分の吸収率はビタミンCによって上がるため、ブロッコリーやピーマンなどビタミンC豊富な食材と一緒に摂るのがベスト。
枝豆の持つ効能を十分に高めるためにも、枝豆を与える時は相乗効果がある食材を組み合わせると良いでしょう。

そのほか、枝豆は腸内環境を整える食物繊維やコレステロールを低下させるサポニン、利尿作用のあるカリウムなども豊富です。
多くの栄養素は水に溶けやすい性質を持っているため、茹でる際は中火で3~5分ほどしたらザルにあげ、余熱で火を通すといいですよ。

枝豆は「1日の総カロリーの20%以内」を目安に与えよう

枝豆は「1日の総カロリーの20%以内」を目安に与えよう

愛犬に枝豆を与える時は、1日に必要な総カロリーの20%以内にしましょう。
枝豆はあくまで毎日のおやつやトッピング程度にし、与えすぎには注意してください。

ちなみに、枝豆のカロリーは、100gあたり約135kcalです。
野菜の中ではカロリーが高いため、与えすぎは肥満や生活習慣病の原因になります。
消化不良などの健康トラブルを避けるためにも、愛犬に枝豆を与える際は適量を意識しましょう。

【注意点①】マメ類の食物アレルギーには注意

【注意点①】マメ類の食物アレルギーには注意

愛犬に枝豆を与える際は、マメ類の食物アレルギーに注意しましょう。
大豆やえんどう豆にアレルギーを持っている場合、枝豆を食べることでアレルギー症状が出る可能性があります。
重篤な症状が出ることは稀ですが、食後に身体を痒がったり、軟便がみられる場合には、食物アレルギーを疑ったほうが良いかもしれません。
もし愛犬に気になる症状がみられたら、早めにかかりつけの動物病院を受診し、アレルギー検査を受けることをおすすめします。

【注意点②】腎臓病・心臓病の犬には与えないほうが無難

【注意点②】腎臓病・心臓病の犬には与えないほうが無難

枝豆にはカリウムが豊富に含まれており、腎臓・心臓病の犬には良くありません。(※)
カリウムは犬の健康に欠かせない栄養素ですが、腎臓の機能が低下している場合は制限が必要です。
腎不全の犬をはじめ、心臓病の犬には、念のため枝豆を与えるのは避けたほうが良いでしょう。

※通常、あまったカリウムは尿とともに体外へ排出されますが、腎臓の働きが悪くなると体内へ蓄積します。
体内にカリウムが蓄積すると、高カリウム血症を引き起こす可能性があるため、注意してください。

【注意点③】与えすぎは軟便や下痢の原因になる

【注意点③】与えすぎは軟便や下痢の原因になる

枝豆に含まれる不溶性食物繊維は、摂りすぎると軟便や下痢を引き起こすといわれています。
不溶性食物繊維は便の量を増やし、腸の蠕動運動を活発にしてくれますが、過剰に摂取することでかえって腸の状態が悪くなります。
欲しがるからといって際限なく与えてしまうと、愛犬がひどい下痢を起こす可能性があるため、十分注意しましょう。

枝豆は犬に与えてもOK!加熱してから与えよう

枝豆は犬に与えてもOK!加熱してから与えよう

枝豆は非常に栄養価が高い食材で、犬にとって良い効果がたくさんあります。
枝豆の持つ栄養価を十分に摂取するためには、3~5分ほど加熱し、さやから取り出して与えると良いでしょう。
ぜひ、枝豆の持つ健康効果を利用して、愛犬の元気をサポートしてあげてくださいね。