フィールドトライアルってどんなスポーツ?向いている犬種やトレーニング方法について

フィールドトライアルってどんなスポーツ?向いている犬種やトレーニング方法について

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ドッグスポーツといえば「アジリティー」や「ディスクドッグ」が有名ですが、実はそれ以外にも様々な競技が存在します。
速く走るのが得意な子、キャッチするのが得意な子、力自慢や探索が得意な子。
それぞれの犬種の個性に合わせて、競技が存在するので、愛犬とスポーツをやりたいと思っている飼い主さんは、自分の子がどのような競技に向いているか調べてみるといいでしょう。

今回は探索が得意な子に最適な「フィールドトライアル」という競技をご紹介したいと思います。

犬との信頼関係が重要!フィールドトライアルってどんな競技?

犬との信頼関係が重要!フィールドトライアルってどんな競技?

日本ではあまり聞き馴染みのない「フィールドトライアル」。
海外では古くから存在する競技の一種で、その歴史は今から150年以上も前の1866年にイギリスで始まりました。

競技は競技会によりルールが異なりますが、一般的には「ハンドラー」と呼ばれる飼い主とパートナーとなる犬をペアとし、河川敷などの決められたフィールド内に隠された鳥を、一定時間内に探し出すといったゲームになります。

ハンドラーの指示のもと、犬自身が自ら状況判断を行い行動する競技ですが、その時の風や天候に応じたハンドラーの手腕も問われ、いかにパートナー犬の能力を引き出し、高得点を出せるかがこの競技の醍醐味です。
アジリティーやディスクドッグに比べ知名度が低いスポーツではありますが、実は日本でも一番古い歴史を持つのがこのフィールドトライアルです。

フィールドトライアルに向いている犬種は?

フィールドトライアルに向いている犬種は?

フィールドトライアルは、実際の狩猟風景を再現したゲームです。
そのため、適性のある犬種はいわゆる「狩猟犬」と呼ばれる犬種が向いています

フィールドトライアルに向いている代表的な犬種

  • イングリッシュポインター
  • イングリッシュセッター
  • アイリッシュセッター
  • ラブラドールレトリバー
  • イングリッシュスプリンガースパニエル

上記のように高い知能と運動能力を兼ね備えた犬種が、この競技で活躍する代表犬種です。
いずれも元来狩猟犬として活躍してきた犬種のため、このようなスポーツを通じて、本来の能力を発揮することができれば、犬自身もストレス発散となり、充実した時間が過ごせるでしょう。

また、最近では運動神経抜群のジャックラッセルテリアや、その他のテリア種、ダックスフンドやプードルなどの犬種も挑戦したりしています。

フィールドトライアルに挑戦したい!トレーニングの方法は?

フィールドトライアルに挑戦したい!トレーニングの方法は?

実際の狩猟現場ではもちろん、それを再現したフィールドトライアルでは、パートナー犬と飼い主が数十メートルも離れることが珍しくありません。
そのため、犬はもちろん「ノーリード」の状態となります。

この競技では犬と飼い主の信頼関係、コミュニケーションが非常に重要です。
犬が飼い主から遠く離れた場所にいても、獲物に夢中になっている時でも、他の犬が近くにいる時も、いつでも飼い主の指示を「最優先」と考え、真っ先に従わなければなりません。
この関係性をしっかりと築き上げることが、この競技におけるトレーニングの第一歩です。

実際にトレーニングをしてみよう!フィールドトライアルのトレーニング手順

実際にトレーニングをしてみよう!フィールドトライアルのトレーニング手順

フィールドトライアルのトレーニングは、例え競技に参加しなくても、犬と暮らす上で大切な「信頼関係の構築」につながります。

①「おいで」を習得する

まずは基本的な「おいで」を習得しましょう。
室内である程度の距離を取り、飼い主さんの指示に合わせ愛犬がしっかりと来るようにトレーニングを行います。
フィールドトライアルへの競技参加を意識するのであれば、この「おいで」の指示が出た時、ただ愛犬が側に来るようにするだけでなく、「どこの位置にいくのか」「座るのか、伏せるのか」「どんな姿勢で待機すべきか」など細かくルールを決め、練習を重ねるようにしましょう。

②屋外で徐々に距離を伸ばしていく

「おいで」を習得したら、次は屋外で練習を重ねましょう。
屋外は屋内に比べ、犬の注意を惹く誘惑が多いので、難易度が跳ね上がります。
最初は屋内で出来る距離よりも至近距離ではじめ、徐々に犬との距離を広げていきましょう。

屋外では必ずリードを使用する必要がありますが、ロングリードであれば20m程度は離れることが出来ます。
ただし、屋外でトレーニングを行う場合は「安全第一」を常に意識するようにしましょう。
周囲に他人や他の犬、車がないことなどをしっかりと確認し、安全な環境で練習を行うことが何よりも大切です。

③指定のアイテムを探す

呼び戻しや距離を置いての指示出しが出来るようになったら、いよいよフィールドトライアルの最終難関「アイテム探し」です。
事前にアイテムを隠しておき、飼い主の指示で探し出させます。
当然ですが、いきなりでは犬も理解をすることは出来ません。

まずは近距離で見える場所にアイテムを置き、飼い主の指示で探す・持ち帰る・アイテムの位置を飼い主に教えるなどの練習を重ねましょう。
フィールドトライアルのトレーナーの中には、犬に練習の楽しさを教えるために、実際の鳥(獲物)を使用したり、狩猟に同行させる方もいます。

確実に習得させるためには、子犬の時期からトレーニングを行うことが望ましいです。
もちろん成犬になってからでも習得は可能ですが、このスポーツのルールをしっかりと理解させ、行動させるためには、トレーナーなどプロの指導を受けた方がスムーズでしょう。

フィールドトライアルはどこで楽しめる?

フィールドトライアルはどこで楽しめる?

フィールドトライアルを競技レベルにまで極めるには、経験者やプロトレーナーによる指導や、十分にトレーニングが出来る環境が必要となるでしょう。
また、一頭だけでなく、数頭で同時にトレーニングを行うことで、お互いの刺激になり、より早い成長が出来る場合もあります。

現在の日本では、下記の団体がフィールドトライアルの活動を行っていますので、興味があれば是非問い合わせてみましょう。

日本フィールド・トライアル協会

〒198-0052 東京都青梅市長淵8-212-1
TEL 0428-84-0511

全日本狩猟倶楽部(全猟)

〒170-0002 東京都豊島区巣鴨1丁目29番1号 明和ビル5階
TEL:03-3944-2681

まずはフィールドトライアルの活動を行っている協会や団体に連絡をして、競技会やイベントに足を運んでみましょう。
実際の会場ではトレーナーと出会う機会があったり、イベントを通じて友人が出来ることもあります。
現在の日本では、競技人口は比較的少ないスポーツなので、すでに取り組んでいる方からの情報収集や指導を受けることをおすすめします。

愛犬と一緒にフィールドトライアルを思う存分楽しもう

愛犬と一緒にフィールドトライアルを思う存分楽しもう

いかがでしたでしょうか?
ドッグスポーツの中でも人気のアジリティーやディスクドッグ同様、この競技もまた、あくまでもスポーツです。
決して過度に犬を叱ったり、犬の健康に害が出るほど長時間の練習を重ねることはやめてくださいね。
お互いが楽しく取り組むことで成果が出ると考え、根気よく前向きにトレーニングに取り組みましょう。