取ってこいとオーダーレトリーブとは?犬への効果と正しい教え方をご紹介

取ってこいとオーダーレトリーブとは?犬への効果と正しい教え方をご紹介

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取ってこい遊びやオーダーレトリーブは、愛犬の運動不足やストレス解消に役立ちます
個体差はありますが、これらのテクニックを犬に覚えてもらうには、正しい方法を基礎から教えなくてはいけません。
そこで今回は、取ってこいの正しい教え方と上級者におすすめのオーダーレトリーブについて解説します。

取ってこい遊びはドッグスポーツの一種

取ってこい遊びはドッグスポーツの一種

取ってこい遊びとは、飼い主が投げたおもちゃを犬に取ってきてもらうというものです。
シンプルな遊び方ですが、犬にとっては運動不足やストレス解消になり、愛犬とのコミュニケーションにも役立ちます。
それほど広い空間がなくてもできるので、室内でも簡単にチャレンジできる遊びといえるでしょう。

ちなみに、取ってこい遊びはドッグスポーツの一種でもあります。
フライングディスク、いわゆるフリスビーはドッグスポーツとして有名な競技で、高い人気があります。
ドッグスポーツのなかでも「取ってこい」は、自宅でも取り組める気軽な遊びなのですね。

オーダーレトリーブは取ってこい遊びの応用編

オーダーレトリーブは取ってこい遊びの応用編

オーダーレトリーブとは、飼い主が指示したものを犬が咥えて持ってくるスキルのこと。
オーダーレトリーブは知能を使った運動で、取ってこいの応用編ともいえる遊びです。
なお、オーダーとは「指示」という意味で、レトリーブは「運ぶ・持ってくる」という意味があります。

オーダーレトリーブは警察犬や介助犬、盲導犬などの使役犬の訓練に、長年活用されてきた方法です。
取ってこいの延長にあるスキルのため、習得するまで時間はかかりますが、慣れれば様々なしつけに応用できるのも嬉しいところ。
限られた範囲で思いっきり遊べるので、雨の日や夏場の日中など外に出られない時の遊びにもおすすめです。

取ってこいの教え方

取ってこいの教え方

犬に取ってこいを教えるには、ボールを使うのが一般的です。
まずは犬がボールに関心を持つようにし、「呼び戻し」の特訓をしましょう。

教え方の手順

  • 1.犬にボールのにおいを嗅がせ、興味を持たせる
  • 2.犬がボールに関心を示したら、ボールを低い位置から投げる(徐々に高さを出す)
  • 3.「行け!」などのコマンドを出して、犬を向かわせる
  • 4.犬がボールにたどり着いたら「キャッチ」などのコマンドを出して咥えさせる
  • 5.「戻って」「おいで」などの言葉をかけ、犬が戻ってくるようにする
  • 6.犬がボールを持って戻ってきたら褒めてあげる

犬がコマンドと動作を結び付けられるまで、ある程度の時間がかかります。
コマンドを出す前に犬が動いていることもあると思いますが、気にせず出し続けましょう。
何度も繰り返し声掛けすることで「この言葉はこういう意味なんだな」と、犬も理解しやすくなります。

取ってこいができたらオーダーレトリーブに挑戦

取ってこいができたらオーダーレトリーブに挑戦

取ってこいが習得できたら、次はオーダーレトリーブにチャレンジしてみましょう。
レトリーバー種など、本能的にレトリーブが得意な犬をのぞき、基本的にオーダーレトリーブは難易度が高いスキルです。
確実に覚えられるまでは時間がかかるものと考えて、のんびり気楽な気持ちで挑戦してみてくださいね。

チャレンジ手順

  • 1.犬が気に入っているおもちゃに名前を付け、日頃から呼んでおく
  • 2.犬が遊んでいる途中で「〇〇(おもちゃの名前)ちょうだい」などと声をかける(渡さなくてもOK)
  • 3.別のタイミングで「〇〇(おもちゃの名前)取ってきて」と指示を出す

あとは取ってこいと同じく、犬がおもちゃを持って戻ってきたら褒めてあげしょう
この工程を何度か繰り返していくうちに、犬はおもちゃとその呼び名をマッチして覚えることができます。
犬が興奮している時はおもちゃの呼び名が頭に入りづらいので、ある程度落ち着いている時に行うといいですね。

トレーニングは1回10分程度で終わらせよう

トレーニングは1回10分程度で終わらせよう

早く覚えさせたいからといって、1度に長い間行うのは逆効果です。
取ってこいやオーダーレトリーブのトレーニングは1回10分程度、できてもできなくても時間がきたら終わらせましょう。
犬のトレーニングは反復練習が大切なので、少しずつ時間をかけて覚えさせてくださいね。

うまくできなくても叱らないこと

うまくできなくても叱らないこと

成功しないからといってイライラしたり、「違うでしょ!」などと叱ったりしてはいけません
飼い主さんが不機嫌になると、犬はどうしたらいいか分からず委縮してしまい、かえって習得に時間がかかります。
大きな声をあげて怒ったり、机や壁を叩くのは犬にとって悪影響なので、けっしてしないようにしましょう。

なお、取ってこいやオーダーレトリーブはしつけではなく、あくまで遊びやコミュニケーションの一環で行うものです。
習得すれば様々なしつけに応用できるテクニックではありますが、基本は運動不足やストレス解消を目的に行うもの。
過度な期待はお互いにとってデメリットばかりなので、とにかく気楽に楽しみながらチャレンジしてみてくださいね。

取ってこいやオーダーレトリーブにはメリットがたくさん!

取ってこいやオーダーレトリーブにはメリットがたくさん!

犬は知能が高い動物なので、指示を聞く楽しささえ分かれば、最後には必ず応えてくれます
取ってこいやオーダーレトリーブは犬の本能を刺激し、脳細胞を活性化させるためにとても役立つ遊びです。
お互いに楽しみながら取り組むことで、運動やストレス解消はもちろん、良好なコミュニケーションを取ることができるでしょう。
今回紹介した方法を参考に、毎日少しずつ、気軽な気持ちで練習してみてはいかがでしょうか?