愛犬との避難に備えよう【災害への備えと心構え】

愛犬との避難に備えよう【災害への備えと心構え】

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台風や地震、大雨など、自然災害に見舞われた時はどのように行動すべきでしょうか?
いざという時に慌てないためには、普段から防災意識をしっかりと持っておくことが大切です。
今回は、愛犬の命を守るために必要な防災知識や用意しておきたいもの、心構えについて解説します。

避難経路・避難場所の確認をしておこう

避難経路・避難場所の確認をしておこう

いざという時にすぐ移動ができるよう、まずは避難経路や避難場所を確認しておきましょう。
確認した避難経路は普段から散歩コースのひとつとして取り入れておくと、災害時でも落ち着いて行動できます。
最寄りの避難所はペット同伴可能か、保健所や近所の動物病院に確認しておくとよいでしょう。

なお、ペット同伴可の避難所であっても、大型犬や多頭飼育者は不可としているところもあります
他の避難者とのトラブルを避けるためにも、受け入れ先の条件はあらかじめ確認しておいたほうが安心ですね。
普段から車に避難グッズを載せておけば、受け入れ先が埋まってしまった場合でも車中泊が可能です。

災害時だけでなく普段からの備えがとても大切

災害時だけでなく普段からの備えがとても大切

災害が起こってから必要なものを集めるのでは、いざという時に逃げ遅れかねません。
日頃から災害時に必要なものをピックアップし、必要最低限のものは一か所にまとめておきましょう。

愛犬との避難で必要不可欠なもの

  • 首輪と鑑札・迷子札
  • 水とドッグフード3日分(食器類も)
  • リードやハーネス
  • タオル・バスタオル・ペットシーツ
  • うんち袋・45Lのゴミ袋

このほか、持病がある場合は普段飲んでいる薬も用意しておくとよいでしょう。
万が一愛犬とはぐれてしまった時に備えて、愛犬の写真を用意しておくのもおすすめです。
また、避難所によっては狂犬病や混合ワクチンの接種証明書を提出する必要があるため、忘れないように。
被災後3日間は自力で乗り越えられるように、愛犬用の防災グッズはしっかりと準備しておきましょう。

クレートトレーニングなどのしつけは避難所生活で役に立つ

クレートトレーニングなどのしつけは避難所生活で役に立つ

避難所生活では、犬はキャリーやクレート内で過ごすことがほとんどです。
いつもと違った環境でも落ち着いて過ごせるように、クレートトレーニングは日頃から徹底しておくこと。
人や他の動物に友好的な態度がとれるよう、しっかりとしつけをしておくことも重要です。

実際に災害が起こった時は、キャリーやクレートにできるだけすばやく愛犬を移動させなくてはいけません。
災害発生時のパニック状態でも愛犬を手早くキャリー内へ入れられるよう、普段から練習しておくとよいですね。
普段は大人しい犬でも、災害時は混乱して人を噛んでしまうことがあるため、シュミレーションはとても大切です。

愛犬との同行避難は率先して行おう

愛犬との同行避難は率先して行おう

愛犬との同行避難では、人間だけで非難するよりも多くの時間がかかります。
愛犬用の避難グッズなど、持ち出す荷物も多いですし、なにかと準備に時間を取られてしまうことでしょう。
安全に避難所まで移動するためには、「まだ避難しなくて大丈夫かな?」というくらいで率先して行動することが重要です。

行動開始の目安としては「避難準備・高齢者等避難開始」が発表されたタイミングがベストです。
この避難段階は、避難に時間がかかる高齢者や障害・持病のある方がいち早く避難を開始するためのものです。
暗くなってからでは更に避難が難しくなるため、できれば明るいうちに行動してくださいね。

群れのリーダーとして気丈な態度で接してあげて

群れのリーダーとして気丈な態度で接してあげて

災害直後は犬もパニックになっており、情緒不安定な状態です。
夜鳴きをしたり、そわそわと落ち着かなくなる可能性もありますが、けっして大きな声で叱ったりしないこと。
緊急時だからこそ、飼い主さんが冷静になって行動することで、愛犬も落ち着きを取り戻すことができるでしょう。
災害後はどうしても弱気になりがちですが、愛犬の前では気丈にふるまってあげることが大切です。

梅雨時期は夏場は熱中症に注意!

梅雨時期は夏場は熱中症に注意!

梅雨時期や夏場など、気温が高い時には、熱中症の注意が必要です
災害によって停電が起こった場合、避難所の温度管理は非常に難しくなり、熱中症のリスクが高まります
特に、肥満気味な犬や、フレンチブルドッグやパグなどの暑さに弱い短頭種は、熱中症には十分注意しましょう。

なお、気温が23℃前後とそれほど高くなくても、湿度が60%を超えていれば、犬は熱中症を起こす可能性があります。
クーラーでの温度管理が難しい時は、ペットボトルを凍らせてキャリー内に設置し、扇風機で冷たい風をおくりましょう。
水分は常に新鮮なものを用意し、脱水症状を起こさないように気をつけておくことも大切です。

また、もし熱中症になってしまった時を想定して、ペット用の経口補水液を用意しておいてもよいでしょう。
経口補水液は常温に近い方が体への負担が少ないため、常に防災バッグに入れておくことをお勧めします。

愛犬の命を守れるのは飼い主さんだけ

愛犬の命を守れるのは飼い主さんだけ

昨今自然災害が増えてきており、いつなんどき被災するか分からない状況にあります。
いざという時に速やかな行動ができるよう、普段からの備えや家庭でできる対策は積極的に行いましょう。
自治体によっては、ペットとの動向避難訓練や防災イベントも随時行われているので、ぜひ参加してみてくださいね。
「愛犬は自分が守る」という強い気持ちを持って、日頃より防災に備えておくことが何よりも大切です。