子犬の甘噛みはいつまで続く?犬が噛んでしまう理由としつけ方

子犬の甘噛みはいつまで続く?犬が噛んでしまう理由としつけ方

公開日:/最終更新日:

「子犬の頃は可愛かった甘噛みだけど、そろそろ治さなきゃ…」
そう決意したはいいものの、実際に上手くしつけられないパターンはよくあります。
犬の甘噛みを止めさせるには、どうして犬が噛んでしまうのか、その理由を考えることが大切です。
愛犬が甘噛みする本当の理由を知って、正しい対処法で甘噛みを治してあげましょう。

犬にとって甘噛みは自然な行動

犬にとって甘噛みは自然な行動

加減して相手を噛む「甘噛み」ですが、これは犬にとって自然な行動のひとつです。
オモチャで遊んだり、仲間同士じゃれ合ったりする姿をみても分かる通り、犬は常に口を使う動物。
興味のあるモノはとりあえず噛んでみますし、相手に愛情を表現する手段としても使います。

とはいえ、犬が人と共存していくためには、甘噛みをさせないしつけが必要不可欠。
放っておくと犬は誰に対しても甘噛みをするようになり、我慢ができない性格に育ってしまいます。
頻度や噛む力もどんどんエスカレートしていくため、思わぬ事故を起こしかねません。

犬が甘噛みをする4つの理由

犬が甘噛みをする4つの理由

とはいえ、犬も意味なく甘噛みをしているわけではありません。
甘噛みに対してしつけを行う前に、まずは愛犬がなぜ噛んでしまうのか、その理由を考えてみましょう。

歯が痒い

生後4~6ヵ月ごろは、子犬にとって歯茎がもっとも痒い時期。
歯の生え変わり中はなんとなく口内がむずがゆく感じるため、子犬は色々なものを噛もうとします。
愛犬がまだ子犬で、歯の生え変わりがすべて済んでいない場合は、歯が痒くて甘噛みをしている可能性があります。

嫌なことをされた

私たち人間と同じように、犬にも嫌いな事や苦手なものはあります。
歯磨きやブラッシング、耳掃除やシャンプーなど、日常のケアが苦手な犬は多いですよね。
犬が嫌がることをした時に噛んでくる場合は、「これは嫌だからやめて!」という愛犬なりの意思表示なのかも。

甘えたい・遊びの延長

飼い主さんに甘えたい、かまってほしい、という欲求が甘噛みとして表れているのかも。
すべての犬には「じゃれ合う=加減して噛む」という本能が備わっており、甘えたい時は自然と甘噛みをしてくるもの。
そのため、犬が甘噛みをした後にかまってしまうと、犬は「噛んだらご褒美をもらえた!」と勘違いしてしまいます。
特に大きな声で「痛い!」と叫ぶしつけ方法は逆効果で、犬にとっては飼い主さんが嬉しくて興奮しているように感じるのです。

怖い・近づいてほしくない

犬にとって噛む行為というのは、自分を守るために必要な防御反応でもあります。
勇敢で攻撃する勇気のある犬は本気で噛みにいきますが、それができない犬は軽く歯を当てる行動をとります。
犬からすると甘噛みではなく威嚇なのですが、多くの飼い主さんはこれを甘噛みだと勘違いしています。

甘噛みの理由によって、しつけ方を変えてみよう

甘噛みの理由によって、しつけ方を変えてみよう

甘噛みのしつけ方を調べると様々な方法が出てきますが、いったいどれを試すべきなのでしょうか?
甘噛みを無理なく、確実に治すためには、愛犬が甘噛みをする理由に合った方法を選ぶことが大切です。

歯が痒くて甘噛みをしてしまう場合

歯の痒み・違和感で甘噛みをしている場合は、犬に噛んでも良いものを与えてあげましょう。
子犬はおもちゃにして良いものと悪いものの区別がつかないため、飼い主さん自身が教えてあげる必要があります。
飼い主さんと引っ張り遊びができるロープのおもちゃや、ゴムでできたコングは他のしつけにも役立ちますよ。

もし子犬が他のモノや人を噛もうとした時は、すかさずそのおもちゃを目の前に出して注意をひきつけること。
子犬の時期は人間でいう0~5歳児くらいの知能ですから、噛んで欲しくないものはしまうといった対処法がとても重要です。

嫌なこと・恐怖を感じると噛んでしまう場合

ネガティブな気持ちで甘噛みが出てしまう場合は、毎日少しずつ嫌なことに慣らしていきましょう。
耳掃除が苦手なら、まずは耳の近くを触る練習から始めてみる、ブラシが嫌なら手をブラシのように動かしてみる。
愛犬の好きなおやつを使うことで、「少しだけ我慢すれば良いことがあるぞ!」と前向きな気持ちにさせることもできます。
ネガティブな気持ちの甘噛みは飼い主さんとの信頼関係が浅いと起こりやすいため、リーダーウォークを徹底するのも効果的です。

遊びの延長で甘噛みをしてしまう場合

遊びの延長で甘噛みをしてくる場合は、とにかくエネルギーを発散させることが大切です。
「留守番時間が長い・散歩時間が少ない・散歩はただ歩くだけでニオイ嗅ぎは禁止する」など、心当たりはありませんか?
家で過ごすより何十倍も刺激が強い外のお散歩は、犬にとって心も体も満足できる最高の環境です。
散歩でしっかりとストレスを発散させることで犬は心から満足し、いつのまにか甘噛みをしなくなるようになります。

しつけを教えるスピードは犬の性格・年齢に合わせて

しつけを教えるスピードは犬の性格・年齢に合わせて

甘噛みだけに限らず、しつけは犬の性格と年齢を考えて行う必要があります。
のんびり屋だったり、すでに成長しきっている犬にしつけを教える場合は、1つずつマスターすることが大切
こうした犬達に向かって1度に多くのしつけをしようとすると、犬は過度なストレスを感じてしまいます。
愛犬との信頼関係を壊さないためにも、しつけは気長に、そして確実に行うことが大切です。

著者・専門家プロフィール