寒さに弱い犬種と防寒対策。犬の体感温度に関わる4つの要素とは?

寒さに弱い犬種と防寒対策。犬の体感温度に関わる4つの要素とは?

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最近はすっかり風が冷たくなって、朝晩の冷え込みも厳しくなってきました…。
ふとんから出るのがツラいほど冷え込む日も増えていますが、愛犬の防寒対策はバッチリですか?
犬の体感温度は犬種や体型、年齢などによって違うため、「毛があるから大丈夫だろう」と油断してはいけません。
今回は、寒さに弱い犬種とこれからの寒い冬を乗り越えるための防寒対策について紹介していきます。

犬の体感温度には4つの要素が関わっている

犬の体感温度には4つの要素が関わっている

犬が寒さに弱いかどうかは、主に以下の4つ要素によって決まります。
もちろん犬によって個体差はありますが、愛犬の体感温度を測る目安にしてみてくださいね。

被毛の種類

すべての犬は、シングルコートかダブルコートどちらかの被毛を持っています。
一般にダブルコートの犬に比べてシングルコートの犬は毛の密度が薄いため、寒さに弱いという特徴があります。

シングルコート

上毛だけで構成された被毛のことで、抜け毛が少ない。
チワワやトイプードルなどの愛玩犬に多い。

シングルコートの主な犬種:チワワ、プードル、シーズー、マルチーズ、パピヨン、ヨークシャーテリア、イタリアングレーハウンド、ミニチュアピンシャーなど

ダブルコート

上毛と下毛の2重構造をした被毛のことで、抜け毛が多い。
牧羊犬や狩猟犬として活動していた犬種に多い。

ダブルコートの主な犬種:スピッツ、ポメラニアン、フレンチブルドッグ、日本犬、コーギー、ジャックラッセルテリア、ハスキー、ゴールデンレトリバーなど

被毛の長さ

犬の被毛の長さは、大きく「ロング・ミディアム・ショート(スムース)・ヘアレス」の4種類に分けられます。
犬の被毛には外気や衝撃から犬の体を守る「防寒・防御」の役割があり、一般的に毛が短い犬種ほど寒さに弱くなります

体のサイズ・体型

一般的に、大型犬よりも小型犬のほうが寒さに弱い傾向があります。
私たち人間をはじめとする恒温動物は、体が大きくなればなるほど熱が冷めにくいという特性を持っています。
小型犬は体の大きさが小さいために熱のロスが起こりやすく、寒冷地帯では大型犬のように一定の体温を維持することができません。

また、太っている・痩せているといった、犬の体型でも適温は変わってきます。
特にウィペットやハウンド系の犬種は体脂肪が圧倒的に少ないため、寒さに弱いといえますね。
反対にブルドッグやシベリアンハスキーなど筋肉質で脂肪が多い犬種では、寒さよりも暑さに弱い傾向があります。

年齢

成犬にくらべると、子犬やシニア犬は寒さに弱い傾向があります。
寒さを感じると、犬の脳は全身の血管やホルモン調節をする内分泌器官に働きかけて、体を保温・産熱します。
しかし、子犬・シニア犬はこうした体温を調節する機能が低いため、暑さや寒さといった温度変化に適応しにくいのです。

特に寒さに弱いのは「シングルコートで短毛の小型犬」

特に寒さに弱いのは「シングルコートで短毛の小型犬」

数ある犬種のうち、特に寒さに弱いのは「シングルコートで短毛の小型犬」です。
犬種でいうと「チワワ(スムース)、ミニチュアダックスフンド(スムース)、ミニチュアピンシャー、イタリアングレーハウンド」などですね。
また、頭やしっぽの先など体の一部分にしか被毛が生えていないチャイニーズクレステッドドッグも寒さに弱い犬種といえるでしょう。

【寒さに弱い代表的な犬種】

  • チワワ(スムース)
  • ミニチュアダックスフンド(スムース)
  • ミニチュアピンシャー
  • イタリアングレーハウンド
  • パグ
  • 狆(ちん)
  • パピヨン
  • マルチーズ
  • トイプードル
  • ヨークシャテリア
  • フレンチブルドッグ など

ダブルコートで長毛の犬は寒さに強い

ダブルコートで長毛の犬は寒さに強い

シベリアンハスキーやアラスカンマラミュートのように、寒い地域原産の犬種は立派なダブルコートの被毛を持っています。
そのため、雪がちらつくような真冬の寒さの中でもへっちゃらで走り回ったり、暖房の効いていない部屋でもお腹を出して寝ていたりしちゃいます。
ダブルコートで長毛の犬種は寒さに強いぶん暑さにはめっぽう弱いため、冬場でも19~23℃前後に空調を管理する必要があるでしょう。

【寒さに強い代表的な犬種】

  • シベリアンハスキー
  • アラスカンマラミュート
  • サモエド
  • ボーダーコリー
  • セントバーナード
  • ニューファンドランド
  • シェットランドシープドッグ など

まずはエアコンやヒーターで室内全体を暖めて

まずはエアコンやヒーターで室内全体を暖めて

エアコンは室内の温度を一定に温めることができるため、冬場の防寒対策にぴったり!
犬が届かない高い位置に設置されていることから、留守の間にいたずらされる心配もありません。
ただし、長時間エアコンをつけっぱなしにしてしまうと、乾燥によるフケや呼吸器の病気を引き起こすことも。
冬はどうしても乾燥しがちですが、加湿器や濡れタオルなどを使って湿度を調整するようにしましょう。

また、ヒーターはエアコンと違ってピンポイントで室内を暖められますが、そのぶん火事や有毒ガスなどの危険性も高くなります。
思わぬ事故を防ぐためにも、ヒーターやストーブを使用するのは家族が在宅している時のみにしてくださいね。

ホットカーペットは低温やけどに注意

ホットカーペットは低温やけどに注意

触れている部分がほんのり温かくなるホットカーペットですが、低温やけどには要注意
愛犬がコタツにすっぽり入る習慣がある場合は、低温やけどの他、脱水や酸欠、熱中症にも注意が必要です。
低温やけどを起こした犬には皮膚の赤みや湿疹などの皮膚症状がみられ、患部をしきりに気にするようになります。
防寒対策としてホットカーペットを使用する時は、犬が熱いと感じた時にすぐ涼めるように、必ず敷いていない場所も作っておきましょう。
また、犬が長時間動かなくても温度が高くなりすぎないように、3段階くらいで温度調節できるものを選んでおくと便利ですよ。

ベッドや毛布などの防寒グッズで寒い冬を乗り越えよう

ベッドや毛布などの防寒グッズで寒い冬を乗り越えよう

あまり寒くない地域では、愛犬が丸くなって眠れる場所を用意するだけで十分防寒対策ができます。
ふかふかのベッドや毛布、湯たんぽなどを使って、愛犬が温かく快適に過ごせるようなスペースを作ってあげましょう。

また、散歩時は服や耳当てを着せてあげることで体温が逃げるのを防ぐことができます。
特にイタリアングレーハウンドやミニチュアピンシャーなど耳が薄い犬種では、寒さによって耳の先っぽが凍傷を起こしてしまうこともあります。
はじめのうちは服を着慣れていないので嫌がって動かなくなってしまうこともあるかもしれませんが、少しずつ慣らしてあげてくださいね。
ぜひ生活環境に合う防寒グッズを見つけて、愛犬と一緒に寒い冬を元気に乗り越えましょう!

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