毛のない犬はなぜ生まれる?全7種類のヘアレスドッグの特徴や飼育上の注意点

毛のない犬はなぜ生まれる?全7種類のヘアレスドッグの特徴や飼育上の注意点

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犬には800種類以上もの犬種がありますが、多くは毛がしっかり生えていますよね。
そんな中、「ヘアレスドッグ」と呼ばれる毛がほとんどない犬達がいることをご存知でしょうか?
この記事では、ヘアレスドッグの概要と毛が生えない理由、ヘアレスドッグに分類される犬種を紹介します。

ヘアレスドッグは「無毛・ほとんど毛がない犬」

ヘアレスドッグは「無毛・ほとんど毛がない犬」

無毛・ほとんど毛がない犬のことをヘアレスドッグといいます。
主に中国や南米大陸原産であるヘアレスドッグは、古代から愛されてきた貴重な犬種です。
サイズのバリエーションが多いのも特徴で、同じ犬種で小型から大型まで存在するものもあります。

日本で見かけることは少ないヘアレスドッグですが、その歴史は起源前に遡るほど古くから存在します。
ヘアレスドッグは体温が高く、一緒に寝ると温かいとして王族や貴族をはじめ、多くの人に珍重されてきました。
その変わった見た目から根強いファンも多く、現在も世界各国の人々に愛されています。

ヘアレスドッグはなぜ毛が生えないのか

ヘアレスドッグはなぜ毛が生えないのか

ヘアレスドッグに毛が生えないのは、「FOXI13」という遺伝子の変異が原因です。
このFOXI13という遺伝子が突然変異を起こすと、皮膚に分化する外肺葉に異常が起きます。
すると、無毛の個体や歯の数が通常より少ない個体が生まれてくる可能性があるのです。

無毛を生じる遺伝子は優性遺伝子であり、両親どちらかの優性遺伝子を継ぐとヘアレスの子犬が産まれます。
ただし、両親ともにヘアレスの場合は、正常な胎児が生まれなくなるため、交配は有毛と無毛で行わなければいけません
ヘアレスの子犬を誕生させるには、ヘアレスドッグ同士の掛け合いは避ける必要があるということですね。

ヘアレスドッグの種類

ヘアレスドッグの種類

ヘアレスドッグには、以下7犬種が分類されています。

  • メキシカン・ヘアレス・ドッグ
  • チャイニーズ・クレステッド・ドッグ
  • ヘアレス・カーラ
  • ペルービアン・ヘアレス・ドッグ
  • アルゼンティニアン・ヘアレス・ドッグ
  • ペルービアン・インカ・オーキッド
  • アメリカン・ヘアレス・テリア
メキシカン・ヘアレス・ドッグ

メキシカン・ヘアレス・ドッグ

メキシコ原産の小型犬・中型犬です。
毛は頭の上にわずかにあるだけで、毛はほとんどありません。
良く吠える番犬として世界各国で知られています。

チャイニーズ・クレステッド・ドッグ

チャイニーズ・クレステッド・ドッグ

中国原産の小型犬です。
ヘアレスタイプとパウダーパフと呼ばれる長毛タイプがあります。
ヘアレスタイプは頭部や足先など、体の末端にだけ細く長い毛があるのが特徴です。

ヘアレス・カーラ

ボリビア原産の中型犬です。
がっしりした体型のポッタリータイプと細身のサイトハウンドタイプがあります。
頭部にはたてがみのような毛が生えており、他は一切毛が生えていません。

ペルービアン・ヘアレス・ドッグ

ペルービアン・ヘアレス・ドッグ

ペルー原産の小型犬・中型犬・大型犬です。
毛があるのは目の上だけなので、ちょっと気の抜けた面白い見た目です。
知性的で愛情深く、用心深い性格をしています。

アルゼンティニアン・ヘアレス・ドッグ

アルゼンチン原産の小型犬・中型犬です。
ペルービアン・ヘアレス・ドッグとペルービアン・インカ・オーキッドがもとの犬種。
頭部にモヒカンのような毛の房があり、足先と尾の先にも毛が生えています。

ペルービアン・インカ・オーキッド

ペルービアン・インカ・オーキッド

ペルー原産の犬で、小型・中型・大型3つのサイズがあります。
ヘアレスタイプとパウダーパフタイプがあり、パウダーパフは短く柔らかいコートを持ちます。
ヘアレスタイプは基本無毛ですが、頭や足先にわずかな毛が生えることもあります。

アメリカン・ヘアレス・テリア

アメリカン・ヘアレス・テリア

アメリカ原産の小型犬・中型犬です。
ヘアレスドッグの中でも珍しく、全身にまったく毛が生えていません。
生まれてすぐは多少被毛がありますが、2ヶ月ほどすると完全に抜け落ちます。
また、他のヘアレスドッグと違い、この犬種の場合は劣性遺伝によって無毛になります。
FOXI13とはまったく別の遺伝子変異によって誕生することから、ヘアレスドッグの中でも独特の犬種です。

ヘアレスドッグは神経質な甘えん坊

ヘアレスドッグは神経質な甘えん坊

ヘアレスドッグは警戒心が強く、少し神経質な気質を持っています。
攻撃的になることはないですが、家族以外の人にもフレンドリーに振舞うというタイプではありません。
反面、家族には甘えん坊で愛情深いため、小さいこどもや他の動物とも仲良くできるでしょう。

ヘアレスドッグは飼い主の行動をよく見ており、自分の頭で考えて行動できます。
正しくしつければすぐに覚えられる賢さも持っていますが、繊細な気質ゆえ強く叱ると委縮しがち。
大きな音や突発的な動きにも弱いため、しつけは犬のペースに合わせて丁寧に行いましょう。

へアレスドッグは犬アレルギーでも飼育可能?

へアレスドッグは犬アレルギーでも飼育可能?

ヘアレスドッグは、犬アレルギーの人でも飼育しやすい犬種といわれています。
なぜなら、多くの犬アレルギーの人が反応するのは「犬の抜け毛やフケ」であるからです。
ヘアレスドッグは毛がほとんどないため抜け毛も少なく、適切なケアをすればフケも抑えられます。
清潔を保ちやすいという面では、全身に被毛を持つ犬種よりもアレルギーを起こしにくいといえるでしょう。

ただし、ヘアレスドッグなら必ずしも犬アレルギーを起こさないわけではありません。
アレルギーの重さやフケが出やすいなど、犬・人の体質によって、アレルギー症状が出るリスクは違ってきます。
ヘアレスドッグであってもアレルギーの原因になることはあるため、慎重に検討しましょう。

ヘアレスドッグは肌ケアや室温調整が必須

ヘアレスドッグは肌ケアや室温調整が必須

ヘアレスドッグの飼育では、こまめな室温の調整が必要です。
肌が露出しているぶん寒さに弱いため、冬場の暖房利用はマストです。
冬場のお散歩ではペット用の防寒服を着せてあげたり、耳当てなどを装着したりしましょう。
冬場は保湿剤で肌に潤いを与え、夏場は紫外線による肌荒れ予防のため日焼け止めを塗ってあげるのも大切です。
また、ヘアレスドッグは遺伝子変異の影響で歯が弱いため、歯磨きは習慣化しておいてくださいね。

ヘアレスドッグの特徴を理解しておこう

ヘアレスドッグの特徴を理解しておこう

ヘアレスドッグと呼ばれる犬種は、合計で7つあります。
どの犬種も顔つきが似ているため一見間違えてしまいそうですが、それぞれ違った個性を持っています。
毛がないことで飼育上の注意点は多々あるものの、性格的には難しいところもなく、比較的飼いやすい犬といえるでしょう。
ヘアレスドッグを家族として迎える際は、毛がなくても快適に過ごせるような環境作りを心掛けてくださいね。

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