オーストラリアンシェパードってどんな犬?歴史・性格・飼い方について

オーストラリアンシェパード

お散歩目安 1日60分×2回
ブラッシング頻度 毎日
トリミング 不要
Australian Shepherd

オーストラリアンシェパードってどんな犬?歴史・性格・飼い方について

オーストラリアンシェパードの基本情報

英名 Australian Shepherd
愛称・別名 オゥシー
原産国 アメリカ合衆国
寿命 12歳〜15歳
サイズ 大型犬
体重 18kg〜32kg
体高 オス:51cm〜58cm
メス:46kg〜53kg
分類 1G:牧羊犬・牧畜犬

※当サイトの犬種データのサイズは、犬種標準としてJKC(ジャパンケネルクラブ)が明確に定めている場合はそちらを元に、その他の場合は「目安」としてKC(イギリス)やAKC(アメリカ)などの情報を参考に算出し、掲載しております。
犬種標準は「犬種の理想像を作りあげて記述したもので、ドッグショーの出陳並びに計画繁殖する犬の参考にするもの」とされており、個体差の大きい犬種では本データのサイズから外れるケースも多くあります。
しかし、犬種標準から外れていても、その犬種の一般家庭におけるパートナーとして問題があるわけではありません。サイズに関しましてはあくまでも目安として、飼育を検討する際のご参考になれば幸いです。

オーストラリアンシェパードの歴史

オーストラリアンシェパードの歴史

オーストラリアン・シェパードは名称にオーストラリアとついていますが、実際にはアメリカのカリフォルニア州を原産とする大型犬です。
その起源は1800年代、オーストラリアからアメリカへと移住した羊飼いが牧羊犬として飼育していた犬達だという説が有力です。

当時から広大な牧場で家畜を飼育するには、運動量が豊富で、かつ知能の高い犬達が欠かせない存在となっており、グレート・ピレニーズをはじめ、ラフ・コリーやボーダー・コリー、スムース・コリーなどのコリー犬種が主力となって活躍していました。
オーストラリアン・シャパードはこれらの牧羊犬が自然に交雑し誕生しましたが、初期にはオーストラリアから連れて来られた犬種であると考えられ、このような犬種名が付けられました。
また、羊飼いが飼育していたためシェパードの名称が入っているものの、その祖先犬達からも分かるように外見的な特徴や気質はコリー種に近く、シェパード特有の気質とはかけ離れています。

オーストラリアン・シェパードは、数ある犬種の中でもトップクラスに知能が高い犬種です。
そのため近年では牧羊犬としてだけでなく聴導犬や救助犬、麻薬探知犬や介助犬としても目覚ましい活躍を見せています。
フリスビードッグとしても大変優秀で、数々のドッグスポーツの大会でその名を馳せています。

日本では1980年代の大型犬ブーム当時にボーダー・コリーが注目を集めた際、より希少な犬種としてその存在が広く知れ渡るようになりました。
しかし、想像以上に運動量が多い事や、大変知能が高く素人では飼いならすことが容易ではないことから飼育頭数の増加までには至りませんでした。
現在でもオーストラリアン・シェパードをペットとして飼育している家庭は少なく、一部の愛好家の間で人気を誇る犬種となっています。

オーストラリアン・シェパードは、ボーダー・コリーよりも毛色のバリエーションが豊富なことから、ドッグスポーツなど個々の能力を競う大会では珍しい毛色を持つ個体に出会う事が出来、そういった点でも観客達を魅了しています。

オーストラリアンシェパードの特徴や性格

オーストラリアンシェパードの特徴や性格

オーストラリアン・シェパードは大変知能が高く、成長時には人間の7歳程度まで言語理解能力が発達すると言われています。
そのため思考回路も複雑で、退屈やマンネリ化した生活にストレスを抱えがちです。

子犬の頃はやんちゃな面が目立ちいたずらも多彩です。
飼い主の目を盗み思わぬ行動を取ることが多いので室内の安全対策は徹底しなければなりません。

しつけは基本的には覚えが早く従順ですが、反面、納得がいかないことや従いたくないことにはあえて反抗的な態度を示すこともあります。
一旦飼い主との主従関係を誤って理解してしまうと、反抗的な態度や危険と感じる態度が常態化する場合もあるため、しつけは幼少のうちに専門家の協力を仰ぎ、徹底することが必要です。

オーストラリアンシェパードの飼い方

オーストラリアンシェパードの飼い方

オーストラリアン・シェパードは牧羊犬として育ってきた背景があるため、大変運動量が多く活発な犬種です。
海外の広大な牧場で終日仕事をしても疲労を感じないほどにタフな犬種のため、日ごろの散歩には十分な時間を割く必要があります。
運動は飼い主に歩調に合わせ歩くだけでなく、ドッグランなどを活用した全力運動も定期的に必要となります。

オーストラリアン・シェパードはやや我が強い面があり、気に入らないことや受け入れたくないことは明確な拒絶姿勢を見せます。
子犬のうちから「ブラッシング」「歯磨き」「耳掃除」「シャンプー」などのお手入れは習慣化し、受け入れることを当然と理解させておきましょう。

基本的には無駄吠えの癖はありませんが、長時間の留守番や運動不足からストレス過多な状態が続くとこのような問題行動も目立つようになります。

また、知能が大変高いことから犬同士の遊びよりも人間との遊びを好む傾向があり、フリスビーやボール投げ、サーフィンやトレッキングなどランダムで刺激のある運動がおすすめです。
室内で過ごす時間は犬用知育玩具の活用や「オーダーレトリーブ」というトレーニングを取り入れると有意義に過ごすことが出来ます。

オーストラリアンシェパードの毛色

オーストラリアンシェパードの毛色

オーストラリアン・シェパードは、ブルーマール、ブラック、レッドマール、レッドの毛色が認定されています。
この他にもホワイトの斑やタンポイントも認められていますが、頭部のホワイトは優勢であってはいけないと定められています。

眉間に通る白い模様はコリーを彷彿とさせ、日本では他の犬種では見られないブルーマールとブラックタンが人気の毛色です。

オーストラリアンシェパードの気をつけたい病気や怪我は?

オーストラリアンシェパードの気をつけたい病気や怪我は?

オーストラリアン・シェパードは大変丈夫な骨格をもっているタフな犬種ですが、比較的先天性の疾患を持つ確率が高い傾向にあります。

その一部は白内障やコリー眼異常とされる視覚に現れることがあり、時には先天性難聴を患うこともあります。
これらは過去、少ない頭数で固定された特質を維持するために近親交配を続けてきた歴史が影響していると考えられています。
また、この犬種特有の毛色は特徴的な遺伝子に関係しており、中でも両親共にブルーマールの毛色を持つ組み合わせは比較的先天性疾患発症の可能性が高くなり、大変危険です。

その他にも運動量の多い大型犬ならではの「股関節形成不全」も類にもれず幼少期からの注意、観察が必要です。

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