ジャーマンピンシャー

ジャーマンピンシャー

英名 German Pinscher
原産国 ドイツ
寿命 12歳〜14歳
サイズ 中型犬
体重 14kg~20kg
体高 45cm~50cm

ジャーマンピンシャーの歴史

ジャーマンピンシャーの歴史

ジャーマンピンシャーは、1879年に認定されたドイツ原産の犬種です。
もともとはシュナウザー系統の血脈を持っており、スタンダード・シュナウザーと深いかかわりがあります。

ジャーマンピンシャーの歴史は、同じ母犬から生まれた兄弟犬から始まります。
当時、生まれた子犬は「ワイヤーヘア・ピンシャー(中長毛)」と「スムースヘア・ピンシャー(短毛)」に分類されました。
同じ母犬から生まれた兄弟犬ではありますが、別々の犬種として分けられ、育種がされていたのですね。

その後、ワイヤーヘアはスタンダード・シュナウザーになり、短毛はジャーマンピンシャーとして認定されます。
そのため、ドーベルマン・ピンシャーやミニチュア・ピンシャーよりも、スタンダード・シュナウザーの方がより近縁といえるでしょう。

なお、ジャーマンピンシャーによく似た見た目のドーベルマンは、ジャーマンピンシャーをもとに作られた犬種です。
ドーベルマンのほうが体が大きいので「ジャーマンピンシャーはドーベルマンを小さく改良した犬種」と思われがちですが、実は逆。
ジャーマンピンシャーはとても古い歴史を持つ犬であり、ドーベルマンを始め、ミニチュア・ピンシャーの土台でもあるのです。

そんなジャーマンピンシャーですが、第一次・第二次世界大戦時には数が激減します。
残っている記録によると、原産国ドイツでは1949年から1958年の10年間、ジャーマンピンシャーは1頭も生まれなかったのだとか。
他の多くの犬種と同じように、ブリーダーによる繁殖が難しくなったことで、絶命寸前にまで追い込まれてしまったのですね。

そんな状況に危機感を持ったドイツの愛好家たちは、西ドイツに残っていたミニチュア・ピンシャーを探し始めます。
彼らはそこで見つかったミニチュア・ピンシャーのうち、大きなサイズの個体4頭をもとに、ジャーマンピンシャーの再生を実施。
同時に、東ドイツからメスのジャーマンピンシャーを密輸入し、わずか5頭の犬でジャーマンピンシャーを復活させたのです。

愛好家たちの努力により、ジャーマンピンシャーの数は徐々に戻っていきました。
現在、ジャーマンピンシャーは絶滅の危機を免れ、魅力あふれる家庭犬や猟犬として親しまれています。

ジャーマンピンシャーの特徴や性格

ジャーマンピンシャーの特徴や性格

ジャーマンピンシャーは、筋肉質で引き締まった体が魅力的な犬種です。
太い首に小さな頭、顔には少しだけしわが寄っており、耳は立ち耳とたれ耳の両方があります。
全身なめらかな短毛で覆われており、美しさ引き立つ見た目の犬といえるでしょう。

ジャーマンピンシャーの性格は元気で明るく、遊びが大好き。
家族への愛情を深く持っているので、小さな子供や他の動物とも仲良く接することができます。
警戒心が高いため、訪問者に吠えてしまうこともありますが、飼い主のしつけ次第で行儀よく振る舞うことも可能。
かなり辛抱強い性格なので、難しいトレーニングにもしっかりとついてきてくれるのが、この犬種の魅力です。

ジャーマンピンシャーの飼い方

ジャーマンピンシャーの飼い方

ジャーマンピンシャーは多くの運動量を必要とする犬種です。
散歩は1日2回以上、各1時間は行うようにし、定期的にドッグランなどで思いっきり走らせてあげましょう。
中型犬で引く力が強いので、リードは決して離さないようにし、リーダーウォークを徹底してください。

なお、ジャーマンピンシャーは猫やネズミなどの小動物をみると、思わず走り出してしまうことがあります。
自転車など、動くものなら何でも追いかけてしまう犬もいるので、散歩時の思わぬ逃走には十分注意しましょう。

ジャーマンピンシャーは賢く物覚えも良いので、しつけはそれほど大変ではありません。
リーダーの指示を的確にくみ取る知能があり、正しい接し方をすればしつけに苦労することはないでしょう。
高いなわばり意識から吠え癖がつきやすいので、無駄吠えのしつけは子犬の頃から行ってくださいね。

また、ジャーマンピンシャーは短毛のため、被毛の手入れも簡単です。
ただ、毛の抜け替わり時期である換毛期には意外とたくさんの抜け毛が出るので、ブラッシングとシャンプーが必要です。
ブラシは、ラバーブラシなど柔らかいものを使ってこまめに行い、月に1回はシャンプーをしてあげましょう。

ジャーマンピンシャーの毛色

ジャーマンピンシャーの毛色

ジャーマンピンシャーには、ディアー・レッド、ダーク・レッド・ブラウン、レディッシュ・ブラウン等の毛色があります。
ブラックにレッドやブラウンのマーキング(地色とは異なる色の班や模様があること)が入るブラック・タンは、この犬種の代表色です。

なお、ヨーロッパやアメリカでは、フォーン&タンやチョコレート&タン、ハーレクインなどの毛色も存在します。
これらの毛色は本来ジャーマンピンシャーにはない毛色であり、マールなど先天性疾患を持つ毛色に関係しているケースもあります。
全体的に淡い色で可愛い雰囲気のある毛色ですが、病気の発症リスクを考えるなど、お迎えする際は慎重に検討しましょう。

ジャーマンピンシャーの気をつけたい病気や怪我は?

ジャーマンピンシャーの気をつけたい病気や怪我は?

ジャーマンピンシャーは「遺伝性白内障・血液疾患・股関節形成不全・皮膚病」に注意が必要です。

現在のジャーマンピンシャーは、戦後5頭の犬から繁殖された犬種のため、近親交配による遺伝性疾患のリスクが高いといわれています。
具体的な遺伝性疾患としては、遺伝性白内障や血液疾患であるフォン・ヴィレブランド病、免疫不全によるアトピー性皮膚炎などがあります。
また、成長期の発育不全によって股関節に痛みが生じる「股関節形成不全」や関節に炎症が起こる関節炎にも注意しなければいけません。

ジャーマンピンシャーと関連のある犬種