秋田犬

秋田犬

英名 Akita inu
原産国 日本
寿命 10歳〜15歳
サイズ 大型犬
体重 35kg〜50kg
体高 60cm〜67cm

秋田犬の歴史

秋田犬の歴史

「忠犬ハチ公」でも有名な秋田犬(あきたいぬ)は古来より日本に土着していた日本犬の一種で、1931年(昭和6年)に日本犬の中でいち早く国の天然記念物として認定された犬種です。
日本犬の中では唯一の大型犬に分類されるほど堂々とした体格を持ち、祖先犬は「マタギ犬」として狩猟に同行し獲物を仕留めたり、熊を追い払うといった役目を担っていました。

マタギ犬として活躍していた頃の秋田犬は、現在ほど体格も大きくはなく、中型犬程度の大きさの犬種でした。
しかし江戸時代に入り、秋田県大館地域の藩主・佐竹氏がこのマタギ犬を闘犬として活用しはじめると、闘犬としての強さが求められるようになり、土佐闘犬やジャーマン・シェパード、グレート・デーンなど、当時は稀少であった洋犬種の血も取り入れられ、徐々に大型化されていきました。

1916年、日本で闘犬が禁止されると秋田犬の存続が危ぶまれるようになります。
秋田犬の愛好家や研究者たちは、これを受け「新しい秋田犬の標準」を模索し、改良・純血種の再作出に乗り出しました。
1919年、天然記念物保存法が公布されるとすぐに秋田犬も指定の議題に上がりましたが、当時はまだ個体のばらつきや闘犬時代の影響による血統の乱れが原因となり、一時指定は見送られてしまいます。
その後、さらなる改良・再作出を行った結果、秋田犬は1931年に晴れて天然記念物へ指定されることとなりました。

しかしその後、戦争がはじまると再度状況が一変します。
戦中は軍用犬として指定されていたジャーマン・シェパード以外は、毛皮で防寒衣類を作るため軍への供出が求められ、秋田犬も類にもれず供出されるようになります。
このことが原因となり頭数を一気に減少させた秋田犬ですが、一部では供出を逃れるためジャーマン・シェパードと交配させるなどの取り組みも行われていました。
その結果、終戦後に残っていた純血の秋田犬はわずか数10頭と極めて少ないものでした。
わずかに残された純血の秋田犬たちは、その後の現在に通じる秋田犬の基礎犬となっていきます。

このような歴史により、戦後すぐの秋田犬には2種類の系統が存在していました。
戦中ジャーマン・シェパードと交配され、その特徴を残しているものを「出羽系」と呼び、純血種の個体を土台に洋犬種の特徴を除外し本来の「マタギ犬」に近づけたものは「一ノ関系」と呼ばれました。
アメリカの占領軍兵士の帰国とともに、アメリカへと渡った多くの秋田犬は「出羽系」の秋田犬で、その後子孫として「アメリカン・アキタ」が誕生しています。
日本では1950年代から一ノ関系の秋田犬が主流となり、その過程で出羽系の秋田犬は姿を消していきました。
現在では出羽系の秋田犬を見ることはなく、そのすべてが一ノ関系となっています。

秋田犬の特徴や性格

秋田犬の特徴や性格

「忠犬ハチ公」の話でも知られている通り、秋田犬は大変飼い主に忠実な犬種です。
ただしこの飼い主という位置付けは「秋田犬自身が主従関係を認めた相手」という意味で、ただ単に同じ家で暮らしているというだけではありません。

秋田犬は想像以上に屈強な気質を持っており、その気質は狩猟の場において、たとえ熊に襲われても怯むことなく立ち向かうことが出来るほどです。
そのためペットとして迎える場合は、生後間もない時期から完全な主従関係、服従関係を理解できるようしつけに取り組むことが大切です。
また、秋田犬のしつけは家族だけでは非常に困難なものとなるため、日本犬の扱いに長けた専門家の協力も必要となるでしょう。
散歩に連れ出す場合は、安易に他の犬に近づけてしまうと、不意に狩猟本能が刺激され、相手を襲撃してしまう危険性があります。
常に緊張感を持ち、飼い主には安全に配慮した行動を行えるかが求められます。

秋田犬の飼い方

秋田犬の飼い方

秋田犬は生後1年半〜2年ほどをかけてゆっくりと成長をします。
子犬のうちから落ち着いた雰囲気をもつため、扱いやすいと感じる場面もあるでしょう。しかし大型犬ならではの力の強さがあり、たとえ甘噛みでも飼い主が怪我を負うことが多々あります。

しつけは「子犬だから」と大らかに構えるのではなく、子犬のうちから徹底することが最重要です。
秋田犬は大変忍耐強いため、多少のことであれば顔色を変えたり、唸り声を上げることもありません。
しかし自分の限界点を超えた瞬間、激しい反撃行動に出るため、大変危険性が高い犬種です。
大人しいからと油断をしたり、過度な刺激をせずに常に一定の警戒心を持っておくことが大切です。

秋田犬は認めた飼い主には忠実である反面、それ以外の人間や他の犬に対しては一定の距離を置きたいと考える傾向にあります。
特に小さな子供やテンションの高い犬は苦手です。
無理に交流を持たせようとせず、犬種固有の性格を尊重した生活を送らせてあげましょう。

また、日本国内の一部の自治体では秋田犬は「危険犬種」に指定されています。
この場合、条例で「檻の中で飼育すること」などと定められていますので、秋田犬の飼育を考える場合は、自分の住んでいる地域の自治体が飼育条件を定めているか、定めている場合はどのような形で飼育するのかを確認しておきましょう。

秋田犬の毛色

秋田犬の毛色

秋田犬の毛色は「赤」「白」「虎」「胡麻」の4色が正式な毛色として認定されています。
最も人気の毛色は「赤」と呼ばれる茶色です。
忠犬ハチ公の毛色といえば誰もが想像できるでしょう。

秋田犬の気をつけたい病気や怪我は?

秋田犬の気をつけたい病気や怪我は?

秋田犬は現在、繁殖を手掛けるブリーダーが大変少なく、飼育頭数も少ないことから他犬種にみられるような身体的な欠点があまり見られません。
しかし大型犬ならではの股関節形成不全には注意が必要です。
加齢や肥満が原因で悪化してしまうと、歩行や日常生活に支障をきたす場合があります。

また本来は寒さの厳しい地域で生活をすることを前提に誕生しているため、都会での生活やマンションでの飼育では換毛期のズレや湿気による皮膚トラブル、食物アレルギーの発症も増えています。

秋田犬はその特徴的な気質から「闘犬種」や「危険犬種」として区分されることもあり、一部の動物病院やトリミングショップ、ペットホテルなどでサービスを受けられない可能性があります。
家族に迎える場合、これらの受け入れ先の確保を念頭に置くようにしましょう。

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