ケリーブルーテリア
お散歩目安 | 1日60分以上 |
ブラッシング頻度 | 毎日 |
トリミング | 必要 |
ケリーブルーテリアってどんな犬?歴史・性格・飼い方について
ケリーブルーテリアの基本情報
英名 | Kerry Blue Terrier |
愛称・別名 | アイリッシュブルー |
原産国 | アイルランド |
寿命 | 13歳~15歳 |
サイズ | 小型犬 |
体重 | 15kg~18kg |
体高 | オス:45.5cm~49.5cm メス:44.5cm~48cm |
分類 | 3G:テリア |
※当サイトの犬種データのサイズは、犬種標準としてJKC(ジャパンケネルクラブ)が明確に定めている場合はそちらを元に、その他の場合は「目安」としてKC(イギリス)やAKC(アメリカ)などの情報を参考に算出し、掲載しております。
犬種標準は「犬種の理想像を作りあげて記述したもので、ドッグショーの出陳並びに計画繁殖する犬の参考にするもの」とされており、個体差の大きい犬種では本データのサイズから外れるケースも多くあります。
しかし、犬種標準から外れていても、その犬種の一般家庭におけるパートナーとして問題があるわけではありません。サイズに関しましてはあくまでも目安として、飼育を検討する際のご参考になれば幸いです。
目次
ケリーブルーテリアの歴史
ケリーブルーテリアはアイルランドの国犬で、アイリッシュ・ブルーとも呼ばれています。
名づけの由来は、アイルランドのケリー州で多く飼育されていたことから、この名称になったのだとか。
ケリーブルーテリアはテリア種の中でも古い歴史を持っており、18世紀にはすでに犬種として存在していたといわれています。
なお、当時のケリーブルーテリアは、猟犬や牧畜犬、警備犬として活躍していました。
特に猟犬としての活躍はめざましく、ネズミ、鳥、カワウソ、ウサギ、アナグマなど、狩猟対象は幅広かったようです。
牛や羊など大動物の護衛や誘導もこなすことができたことから、猟師や農家では長い間重宝されていました。
長年の間「使役犬」として活躍していたケリーブルーテリアですが、1920年代になるとドッグショーへも出展されるようになります。
ブルーの毛色の美しさは多くの人を魅了し、シルクのような手触りの毛並みが素晴らしいと世界中から注目を浴び始めたのです。
その後、イギリスやアメリカに輸出されるようになったケリーブルーテリアですが、家庭犬としての普及はなかなか進みませんでした。
というのも、ケリーブルーテリアはテリア種特有の激しい気質を持っていたため、家庭犬としての人気が思うように高まらなかったのです。
現在は、愛好家たちによってそれなりに飼いやすい気質に改善されており、家庭犬として飼育される数も少しずつ増えています。
ちなみに、日本ではケリーブルーテリアを見かけることはほとんどありません。
世界的にも登録数自体が多くない犬種なので、日本で会えた時はラッキーですね。
ケリーブルーテリアの特徴や性格
ケリーブルーテリアは、青みがかった巻き毛が魅力的な犬種です。
しっぽはまっすぐ上に向いており、耳は半分垂れていて、全体的に引き締まったスタイルをしています。
テリアらしい凛々しい外見の持ち主で、テリアの魅力がたくさん詰まっている犬種といえます。
ケリーブルーテリアの性格は、活発で賢く、マイペース。
好奇心がとても強く、興味を引くものを見つけては夢中になって遊んだり、子犬のようにやんちゃな一面もあります。
気に入らないことがあると癇癪を起こす傾向は、まるで小さなこどものようといえるでしょう。
なお、ケリーブルーテリアはテリア種の中でも特に激しい気質を持っています。
作出当時のアイルランドでは「青い悪魔」と呼ばれるほど警戒心や攻撃性が強く、上級者向きの犬種といわれていました。
現在は改良によって多少穏やかな性格になりましたが、基本的には気が強い「テリアキャラクター」の持ち主です。
ケリーブルーテリアの飼い方
猟犬種であるケリーブルーテリアには、普段から多くの運動量が必要です。
運動量が少ないとストレスが溜まってしまい、いたずらや攻撃行動などが多々見られるようになるので要注意。
散歩は1日2回以上、各1時間以上は行い、休日はドッグランなどで思いっきり遊ばせてあげましょう。
なお、ケリーブルーテリアは猟犬としての本能が強く残っている犬種です。
猫や小動物を見つけると思わず追いかけてしまうことがあるので、散歩時はリードを離さないようにしっかり持つこと。
興奮すると飼い主の指示が耳に入らなくなることもあるため、けっして油断しないようにしてくださいね。
また、子供や他の動物とうまくやれるかどうかは、お互いの相性によって変わります。
ケリーブルーテリアは我が強く、気に入らないことがあるとカッとなりやすいため、慣れるまでは目を離さないように。
なわばり意識が強いぶん、心強い番犬にはなりますが、吠え癖がつかないように、子犬の頃から適切なしつけをしておきましょう。
ちなみに、ケリーブルーテリアテリアをはじめ、一般的にテリア犬種はしつけがしにくいといわれています。
テリア犬種は頑固で気が強い「テリアキャラクター」の持ち主なので、しつけは根気強く行う必要があることを覚えておきましょう。
力で押さえつけようとすると、かえって反発心が強くなり、余計に言うことをきかなくなることもあるので、注意してください。
信頼する飼い主に対しては喜ばそうと一生懸命になる可愛い面もあるので、子犬の頃から信頼関係を築くことが重要です。
ケリーブルーテリアはシングルコートのため、被毛のお手入れは難しくありません。
週に1~2回程度ブラッシング、シャンプーは月に1~2回ほどで十分清潔を保つことができるでしょう。
時々トリミングサロンに行って、毛の長さを整えてあげるとスッキリして清潔感がありますよ。
ケリーブルーテリアの毛色
ケリーブルーテリアの毛色は「ブルー、ブラック、ブラック&タン」などがあります。
ショードッグの場合、毛色はブルーであることが必須ですが、生後18か月まではその他の色でもOK。
ただし、その後もブルーに毛色が変わらなかった時は、ショーに出場することはできません。
なお、ケリーブルーテリアはみんな黒毛で生まれてきます。
その後、成長するにしたがって青みがかかるようになり、美しい毛色に変化するのですね。
ケリーブルーテリアの気をつけたい病気や怪我は?
ケリーブルーテリアは「眼疾患・小脳アビオトロフィー」に注意が必要です。
ケリーブルーテリアは遺伝的に眼病のリスクが高く、白内障や緑内障、結膜炎、眼瞼内反・外反になりやすい傾向があります。
シニア期に入った後はもちろん、若い頃から年に1度は動物病院で検診を受け、以上がないかチェックしておきましょう。
また、ケリーブルーテリアは犬種独特の疾患である「小脳アビオトロフィー」にも注意しなければいけません。
小脳アビオトロフィーとは進行性の神経疾患で、体の神経が少しずつ壊死していき、次第に全身の機能が衰えていく恐ろしい病気です。
ウイルス感染や脳内出血が原因ではないかと考えられていますが、詳しくは分かっておらず、明確な治療法もありません。
頻繁に頭を振るような仕草をしたり、歩き方がおかしいと感じた場合は、すぐに動物病院へかかるようにしましょう。