パーソンラッセルテリアってどんな犬?歴史・性格・飼い方について

パーソンラッセルテリア

お散歩目安 1日60分以上
ブラッシング頻度 週に1回
トリミング 不要
Parson Russell Terrier

パーソンラッセルテリアってどんな犬?歴史・性格・飼い方について

パーソンラッセルテリアの基本情報

英名 Parson Russell Terrier
原産国 イギリス(イングランド)
寿命 13歳〜15歳
サイズ 小型犬
体重 5kg〜8kg
体高 オス:34cm〜38cm
メス:31cm〜35cm
分類 3G:テリア

※当サイトの犬種データのサイズは、犬種標準としてJKC(ジャパンケネルクラブ)が明確に定めている場合はそちらを元に、その他の場合は「目安」としてKC(イギリス)やAKC(アメリカ)などの情報を参考に算出し、掲載しております。
犬種標準は「犬種の理想像を作りあげて記述したもので、ドッグショーの出陳並びに計画繁殖する犬の参考にするもの」とされており、個体差の大きい犬種では本データのサイズから外れるケースも多くあります。
しかし、犬種標準から外れていても、その犬種の一般家庭におけるパートナーとして問題があるわけではありません。サイズに関しましてはあくまでも目安として、飼育を検討する際のご参考になれば幸いです。

パーソンラッセルテリアの歴史

パーソンラッセルテリアの歴史

パーソン・ラッセル・テリアは、非常によく似た犬種「ジャック・ラッセル・テリア」と、実は同じ血統から誕生した犬種です。
そのため、この2種は見た目も似通っており「兄弟」といったイメージが強いです。
パーソン・ラッセル・テリアの生い立ちを語るには、ジャック・ラッセル・テリアの誕生の歴史を知る必要があるでしょう。

ジャック・ラッセル・テリアは、その名の通り「ジャック・ラッセル(別名:ジョン・ラッセル)」という人物が作出したテリア種です。
後に牧師となるジャック・ラッセル氏は、当時キツネやウサギなどを捕獲・退治するための、小型で俊敏性に優れたテリア犬種を誕生させようと考えました。
そこで1頭のオスのテリアを基礎とし、そこから品種改良を加えていきます。
このオスのテリアは、「ワイヤー・フォックス・テリア」や「ブラック・アンド・タン・テリア」の血を引いていたとされていますが、残念ながらその正確な情報は残されていません

そうして誕生し、小型化が進んだ新種のテリアは、牧師の死後「ジャック・ラッセル・テリア」と呼ばれるようになりました。
そして、その後このジャック・ラッセル・テリアの保存、繁殖を主に行っていた団体が、この犬種のハンターとしての性質をより高めようと、ダックスフンドやウェルシュ・コーギーなどを交配させていきます。

しかし、数々の交配により誕生したテリアは、交配元の犬種の影響により足が短くなるなど、ラッセル牧師が作出したジャック・ラッセル・テリアとは、スタイルが大きく変わってしまいました。
さらにショードッグではなく、あくまでもハンター・競技用の質にこだわって改良が続けられることとなり、元々ジャック・ラッセル牧師が目指したテリアとは異なる将来へ向かうことになります。

これを懸念した愛好家が、牧師が本来目指していたジャック・ラッセル・テリアの姿に戻そうと、「ショードッグ」としての性質を強めた形に再改良し、誕生したのがこの「パーソン・ラッセル・テリア」です。
ハンターとしての資質はジャック・ラッセルに劣りますが「本来牧師が目指していたテリアの形」ともされ、このラッセルの名前が付けられています。

このように誕生した経緯から、日本ではジャック・ラッセルと分けて犬種が登録されているものの、国によってはどちらか一方の犬種のみしか登録されず、同一の犬種として扱われることもあります

パーソンラッセルテリアの特徴や性格

パーソンラッセルテリアの特徴や性格

パーソン・ラッセル・テリアの特徴は、ホワイトベースの体毛と、ジャック・ラッセル・テリアよりもスラッとした足、やや大きな体格をしていることです。
逆に言えば、ジャック・ラッセルとの見た目の違いはこの点のみしかありません。
ジャック・ラッセル・テリアの場合、胴体部分にもホワイト以外のカラーが入りますが、パーソン・ラッセル・テリアは、胴体部分がほとんどホワイトのみとなっています。

「テリアキャラクター」とも呼ばれるテリア種独特の気質をしているものの、パーソン・ラッセル・テリアは比較的大人しく、あまり面倒をかけない傾向にあります。
しかしながら、ワガママ・頑固といった個性は少なからず受け継いでいるため、幼少時には特に甘えん坊・やんちゃといった印象を受けるでしょう。
子犬のころから他のテリア種同様、しっかりとしつけを行っておかないと、成犬になったときに無駄吠えなどが多くなりますので注意が必要です。

パーソンラッセルテリアの飼い方

パーソンラッセルテリアの飼い方

パーソン・ラッセル・テリアを飼育する上で気を付けたいポイントは「ストレスをあまり与えない」というところです。
他の犬種にも言えることですが、犬にとってストレスは、様々な側面で悪影響を及ぼします。
あまり甘やかしすぎるのも良くはありませんが、パーソン・ラッセル・テリアはストレスを溜めてしまうと、非常に攻撃的でワガママな行動を頻繁に起こすようになってしまいます。
屋外飼育で放ったらかしにしたり、散歩に連れて行かない日が続くなどすると、すぐに不満を爆発させてしまうため、注意しましょう。

小型犬の部類に入るパーソン・ラッセル・テリアですが、その体格に比例せず、運動量はやや多めです。
運動好きで非常に活発な性質をしているため、散歩は1日2回、1回あたり30分程度は行うようにしましょう。
その他にもボール遊びなどを取り入れ、出来るだけ構ってあげると満足します。
子犬の頃や雨の日には、室内でも十分に遊べるため、比較的飼いやすい犬種といえるでしょう。

パーソンラッセルテリアの毛色

パーソンラッセルテリアの毛色

パーソン・ラッセル・テリアの毛色は、ホワイトの単色か、それに加えてタンやブラック、レモンなどの斑が入ります。
その他これらの組み合わせであるトライカラーなども公認されています。
ジャック・ラッセル・テリアと比べると、ややホワイト部分が多めというのも特徴です。

パーソンラッセルテリアの気をつけたい病気や怪我は?

パーソンラッセルテリアの気をつけたい病気や怪我は?

パーソン・ラッセル・テリアを飼育する上で注意しておきたいのが「大腿骨頭壊死病」です。
大腿骨頭壊死病は別名「レッグパーセス病(レッグペルテス病)」とも呼ばれる病気で、ジャック・ラッセル・テリア同様、パーソン・ラッセル・テリアにも稀に見られる重病です。
パーソン・ラッセル・テリアが「レッグパーセス病」にかかる原因は未だはっきりとはしておらず、一部では遺伝が原因という説もありますが、その真偽は定かではありません。

また、パーソン・ラッセル・テリアは「緑内障」などの眼病にも罹りやすい傾向にあります。
目の状態は常に意識し、気になるところがあればすぐにかかりつけの獣医師に相談しましょう。

その他、子犬のころなどには膝の関節が悪くなる「膝蓋骨脱臼」などの症状が見られる場合がありますので、成長期などの歩行にもよく観察しておくと良いです。
もし少しでも異変があれば、すぐに動物病院へ連れて行ってあげてください。

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