ロットワイラー
お散歩目安 | 1日60分×2回 |
ブラッシング頻度 | 週に1回 |
トリミング | 不要 |
ロットワイラーってどんな犬?歴史・性格・飼い方について
ロットワイラーの基本情報
英名 | Rottweiler |
愛称・別名 | ロッティー |
原産国 | ドイツ |
寿命 | 8歳〜10歳 |
サイズ | 大型犬 |
体重 | オス:50kg程度 メス:42kg程度 |
体高 | オス:61cm〜68cm メス:56cm〜63cm |
分類 | 2G:使役犬 |
※当サイトの犬種データのサイズは、犬種標準としてJKC(ジャパンケネルクラブ)が明確に定めている場合はそちらを元に、その他の場合は「目安」としてKC(イギリス)やAKC(アメリカ)などの情報を参考に算出し、掲載しております。
犬種標準は「犬種の理想像を作りあげて記述したもので、ドッグショーの出陳並びに計画繁殖する犬の参考にするもの」とされており、個体差の大きい犬種では本データのサイズから外れるケースも多くあります。
しかし、犬種標準から外れていても、その犬種の一般家庭におけるパートナーとして問題があるわけではありません。サイズに関しましてはあくまでも目安として、飼育を検討する際のご参考になれば幸いです。
目次
ロットワイラーの歴史
強靭な肉体と卓越した能力を併せ持つロットワイラーは、ドイツ・ロットワイル地方を原産とする「牧牛用」や「番犬」として活躍してきた歴史を持つ大型犬です。
かつて「肉屋の犬」として飼育されていたロットワイラーは「ロットワイラー・メッツァーフンド(Rottweiler Metzerhund)」と呼ばれていましたが、メッツァーフンドは「屠殺人の犬」というネガティブなイメージを持つ意味であったため、現在では旧称を用いず、単にロットワイラーという呼称が正式名称として使用されています。
ロットワイラーの起源は、紀元前の頃からローマの人々の間で飼育されてきた犬種でした。
西暦に入り、ローマ軍がスイス侵攻の際にドイツに立ち寄ったことで地域に土着し、南ドイツで牧牛犬として発展した犬種が直接の祖先とされています。
ロットワイラーは、後にスイスを代表する犬種となった大型犬「バーニーズ・マウンテン・ドッグ」に非常に似た特徴を持っており、その被毛の毛色や骨格、頭蓋骨の特徴や、その歴史の成り立ちからこの犬種との血縁関係が推測されています。
牧牛犬としての使役が始まったロットワイラーは、家畜の長距離移動の際にはとても重宝され、その統率能力の高さが大変評価されていきます。
とりわけ牛の中でのリーダーを見分ける能力には目を見張るものがあり、ロットワイラーは1頭の牛を制御することで他の大多数の牛を従わせる術を持っていました。
このことからもロットワイラーは非常に賢く、柔軟性のある知能を持ち合わせていることが分かります。
加えてその強靭な肉体と外敵に対する攻撃性の強さから、次第に人々を守る護衛犬としてもその活躍の場を広げていきました。
特に当時の富豪や資産家たちはロットワイラーを番犬として迎え、自身の大切な現金などを守らせる役割を与えています。
街中を歩くときにはロットワイラーの首に現金を入れた袋をぶら下げるほどで、これは飼い主以外の人間がその現金に手がつけられないようにするための工夫として流行しました。
近代化の流れを受け、牧牛犬や護衛犬としての役割が減ってくると、徐々に番犬としての割合が多く見られるようになり、現在でもドイツをはじめとする諸外国ではロットワイラーを「家を守る犬」として扱うところも少なくありません。
ロットワイラーが知名度を上げたのは同じくドイツを原産とするドーベルマンの品種改良にその血統が使われたことによるとされています。
その後はドーベルマン同様、ロットワイラー自体も警察犬や軍用犬として採用されることが増え、その実用性の高さは他の多くの犬種よりも優れていると公認されています。
現在ではペットとしても飼育されることが増えたロットワイラーですが、その能力の高さは今尚健在で、世界では各地で今でも現役の労働犬として活躍している犬種です。
ロットワイラーの特徴や性格
ロットワイラーは大きな体格とそれに見合った頭部を持つ大型犬の一種です。
体毛は短く、手入れはしやすい方でしょう。
一部では断尾をする習慣が残っている地域もありますが、現在ではあまり見かけることも減り、本来は垂れ下がった大きめな尻尾を持ち合わせています。
その歴史や見た目によらず、基本的な性質はとても穏やかな性格をしています。
また、とても学習能力が高く、「冷静沈着」といった言葉がよく似合います。
愛情深い気質で家族のためには頑張ろうという意識を持ってくれるところもあり、人気の理由ひとつとして挙げられます。
まるで人間のボディーガードのような性格と特徴を持ったロットワイラーは、その立ち姿も凛々しく番犬としての素質を兼ね備えた犬種として、海外でも広く愛されています。
ロットワイラーの飼い方
ロットワイラーはその体格の大きさに加え、警察犬としても優秀な実績を残すほど高い運動能力を持っています。
そのためスタミナが豊富で、大変エネルギッシュな犬種のため、毎日の散歩ではトータルで2時間以上しっかりと体力を発散させてあげないとすぐに運動不足になってしまいます。
運動不足になりストレスを抱えてしまうと、庭や室内をウロウロするようになり、落ち着きを無くしていってしまうため、少しでもこうした兆候が現れたらドッグランなど全力運動が出来る場所に連れて行き、存分に体力を使わせてあげるようにしましょう。
元々使役犬としての歴史が長かったロットワイラーは、しつけにも比較的手がかからず従順な姿勢を見せてくれます。
そのため、子犬の頃に善悪をしっかりと教えこめば大抵のことは出来るようになるでしょう。
しかし一方で、家族に対する愛情が強すぎるあまり、家族を守るために知らない犬などには攻撃的になるケースも多くあるため、子犬の頃からしっかりと他の犬種との社会化教育も行い、他の犬種ともよく馴染ませておくことも大切でしょう。
なお、ロットワイラーの体毛は短毛で、ブラッシングなどの手入れに関しては週に1回ほど行うだけで十分なため、そこまで手はかからない犬種です。
ロットワイラーの毛色
ロットワイラーの毛色はベースが黒で統一され、タンが混ざったバイカラーとなっています。
その他の毛色はあまり存在が確認されていないので、飼育の際には注意が必要です。
比較的顔やお腹周りにタン色が入ることが多い犬種です。
ロットワイラーの気をつけたい病気や怪我は?
ロットワイラーを飼育する際に特に気をつけたい病気がガンです。
リンパ腫や骨肉腫、組織球肉腫といった病気にかかりやすく、この場合早期発見でしか助かる道がありません。
そのため若い頃からの定期的な検診を欠かさず連れて行き、万一の不調も見逃さないように努力する必要があります。
また、その恵まれた体格が仇となり、膝への負担が大きい犬種でもあります。
日頃から歩行の様子もチェックしておき、万一に備え大切に育ててあげましょう。