ウエストハイランドホワイトテリア
お散歩目安 | 1日60分以上 |
ブラッシング頻度 | 毎日 |
トリミング | 必要 |
ウエストハイランドホワイトテリアってどんな犬?歴史・性格・飼い方について
ウエストハイランドホワイトテリアの基本情報
英名 | West Highland White Terrier |
愛称・別名 | ウエスティー |
原産国 | イギリス(スコットランド) |
寿命 | 12歳〜16歳 |
サイズ | 小型犬 |
体重 | 6kg〜10kg |
体高 | 約28cm |
分類 | 3G:テリア |
※当サイトの犬種データのサイズは、犬種標準としてJKC(ジャパンケネルクラブ)が明確に定めている場合はそちらを元に、その他の場合は「目安」としてKC(イギリス)やAKC(アメリカ)などの情報を参考に算出し、掲載しております。
犬種標準は「犬種の理想像を作りあげて記述したもので、ドッグショーの出陳並びに計画繁殖する犬の参考にするもの」とされており、個体差の大きい犬種では本データのサイズから外れるケースも多くあります。
しかし、犬種標準から外れていても、その犬種の一般家庭におけるパートナーとして問題があるわけではありません。サイズに関しましてはあくまでも目安として、飼育を検討する際のご参考になれば幸いです。
目次
ウエストハイランドホワイトテリアの歴史
真っ白の被毛につぶらな黒い瞳、ぬいぐるみのような容姿が大変可愛らしい「ウエスティー」は、正式名称を「ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア」といいます。
黒い被毛を持つスコティッシュ・テリアとともに「スコッチウイスキーBlack&White」のイメージモデルとして知られる他、ドッグフード「Cesar(シーザー)」のイメージキャラクターも務め、一躍人気の犬種となりました。
ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアはその世界的な知名度に比べ、意外にも犬種としての歴史は浅く、正式な犬種として認定を受けたのは20世紀に入ってからのことです。
ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアの祖先犬は、19世紀頃イギリス・スコットランド地方で飼育されていたテリアたちで、その血統には「スコティッシュ・テリア」「ダンディ・ディンモント・テリア」「スカイ・テリア」「ケアーン・テリア」などの様々なテリア犬種が関わっています。
中でも基盤となったのがスコティッシュ・テリアや、ケアーン・テリアから時々生まれる白色の被毛を持つ個体です。
この白い被毛を持つ個体を選択交配し、固定化したものが現在の「ウエスティー」の起源とされています。
この選択交配を行い、ウエスティーの犬種確立に大きな貢献をしたのが「エドワード・ドナルド・マルコム大佐」です。
ウエスティーの祖先犬が作出さた背景には、狩猟時の視認性を高める目的がありました。
過去に焦げ茶色の被毛を持つケアーン・テリアとともに狩猟に出たマルコム大佐は、悪天候の中キツネと誤ってこのケアーン・テリアを射殺してしまいました。
このことを非常に後悔したマルコム大佐は、これをきっかけに狩猟時に見誤らないような白い被毛を持つ犬種の作出を目指し、ウエスティーの祖先犬が誕生したのです。
作出当初、この白い犬種はマルコム大佐の出身地にちなみ「ポルタロック・テリア」と呼ばれるようになりました。
その後アメリカへと渡ったポルタロック・テリアは「ローニーズ・テリア」と名を変え、1909年に現在の「ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア」の名称に統一されます。
ウエスティーは原産国イギリスではもちろんのこと、アメリカでも常にランキング上位に入る程人気の高い犬種です。
日本では同じ純白の毛色を持ち、扱いのしやすい小型犬「マルチーズ」が人気を博しているため、見る機会は比較的少ないですが、ウエスティーが持つ甘えん坊な性格とテリア種特有の気質は一定の支持を得て、愛好家たちに広く愛されています。
ウエストハイランドホワイトテリアの特徴や性格
ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリアはその名の通り「テリア種」と呼ばれる特徴的な気質を持ち合わせています。
「テリアキャラクター」とも呼ばれるこの独特の気質は「頑固」「負けず嫌い」「忍耐強い」「屈しない」などの特徴があり、初心者が十分なしつけをして従順に育てるのは非常に困難とされています。
ただ、テリア種は全般的に知能が大変高く、認められた飼い主であれば非常に忠実な犬種です。
そのため一度しっかりと関係性を構築することが出来れば、生涯を通じて大変良いパートナーになってくれます。
ウエスティーは遊びが大好き、やんちゃで甘えん坊な性格をしており、外では勝ち気で無駄吠えや威嚇などの問題行動を起こす場合でも、自宅では大変甘えん坊というケースも多く、このギャップも魅力の一つとされることもあります。
とはいえ、散歩中に他の犬たちと喧嘩になってしまうと飼い主の責任でもあるため、幼少期から「無駄吠え」「威嚇」「噛みつき」などの問題行動は厳格にしつけることが必要でしょう。
しっかりと飼い主がリーダーとなり、禁止すべき行為をきちんと認識させることが飼い主の務めでもあります。
ウエストハイランドホワイトテリアの飼い方
ウエスティーは体臭や抜け毛が少ないことから、室内生活には大変適した犬種です。
被毛は外見的なイメージとは異なり、硬く、太く、しっかりとしています。
定期的なカットは必須となりますが、抜け毛に悩まされることはありません。
ただ、涙やけや口周りの汚れ、外耳炎などには悩まされることも多く、これらに対しての日々のこまめなお手入れは欠かせません。
ウエスティーは標準体重が10kg未満の小型犬ですが、その体格からは意外なほど活発で豊富な運動量が必要な犬種です。
運動不足が慢性化してしまうとストレスから噛みつき、無駄吠え、足舐めなどの行為が長く続く場合があります。
定期的にドッグランなどを活用し、全力運動を行える環境を提供してあげるようにしましょう。
また、ウエスティーには洋犬ならではの「無条件の社交性」はありません。
他犬や家族以外の人間には一歩距離を置く姿勢を見せますが、ウエスティーを飼う上でこの気質はあらかじめ理解をしておく必要があり、無理強いや他人との触れ合いを避けることも大切です。
食欲は子犬のうちから大変旺盛で、偏食や少食に悩まされるケースは少ないでしょう。
しかし、反面肥満になりやすい傾向があるため、食事量の管理は徹底し、定期的な体重測定を欠かさないようにしましょう。
肥満になってしまうと、生活習慣病や脂漏症の発症などのトラブルが多発してしまいます。
また、肥満になってしまった場合、運動による減量は足腰に過剰な負担がかかってしまいます。
減量する場合は食事量の調整を行い、取り組むようにしましょう。
ウエストハイランドホワイトテリアの毛色
ウエストハイランドホワイトテリアの被毛はその名が示す通り白一色です。
同じように真っ白な毛色を持つ犬種の中には、幼少期にクリームがかった被毛が混ざることがありますが、ウエスティーに関しては他色の差し毛が入ることもありません。
よく似た犬種である黒一色の被毛を持つスコティッシュテリアとは対の存在としてイメージキャラクターに採用されたりすることもありますが、意外にも顔立ちはそこまで似ていなく、ウエスティーの方が丸みを帯びた童顔をしています。
ウエストハイランドホワイトテリアの気をつけたい病気や怪我は?
ウエストハイランドホワイトテリアは、若年期からアトピー性皮膚炎、アレルギー性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、表皮形成異常といった皮膚系の疾患を発症する傾向があります。
子犬の頃から食べ物には十分配慮し、アレルギーの発症を予防するように取り組みましょう。
アレルギー源は動物病院での血液検査で特定が可能です。
その他にも気になる症状は早期に原因を究明し、適切な対処を講じてあげるよう心がけましょう。