耳のトラブルに要注意！アメリカンコッカーの飼い方に関する基礎知識と注意点

アメリカンコッカースパニエルは、とても明るく人懐っこい性格をしています。
アメリカでは「メリー（陽気）・コッカー」と呼ばれるほど、かなり楽天的な性格をしているんですよ。
初めての場所でも物怖じすることなくふるまうことができ、初対面の人にも愛想の良い犬種です。

アメリカンコッカースパニエルは元来穏やかな気質をしており、細かいことは気にしません。
もとは鳥猟犬として活躍していた犬種ですが、警戒心や神経質な面はほとんどないので、犬飼い初心者にもおすすめ。
好奇心旺盛で遊び好きな性格なので、ドッグランやキャンプなどに行っても楽しむことができるでしょう。

もと猟犬のアメリカンコッカースパニエルは、人間に対してとても従順です。
頭もよく、物事の飲み込みが早いため、初めて犬と暮らす方でもしつけやすい犬種といえるでしょう。
子犬のうちから様々な刺激に慣れさせておくことで無駄吠えなども起こしにくくなります。

なお、アメリカンコッカースパニエルのしつけでは、褒める・叱るのバランスが重要です。
頭が良いぶん、甘やかしすぎたり、逆に叱りすぎたりすると、飼い主さんに対して反抗的な態度をみせることも。
アメリカンコッカースパニエルと接する際は、極端なかかわり方にならないよう注意しましょう。

突発性激怒症候群とは、スパニエル系の犬種にみられることがある先天性の脳機能障害です。
主な症状は、何の前触れもなく突然噛みついたり、辺りかまわず攻撃をし続けたりなど、まさに激怒的行動。
発作は数分～数時間続くこともあり、最終的にはつきものが落ちたようにスッと落ち着きます。

突発性激怒症候群は生まれつきの疾患で、しつけで改善することはできません。
現在の獣医療では完治が難しいため、抗てんかん薬などの服用で出来る限り発作を抑えることが大切です。
もし突発性激怒症候群の疑いが出た場合には、早めに動物病院へ相談するようにしてください。

アメリカンコッカースパニエルは運動好きで、見た目以上に体力がある犬種です。
鳥猟犬ならではの高い運動欲求を備えているため、散歩は毎日１時間ほど行ってください。
ボールなどを使って「取ってこい遊び」をすれば、アメリカンコッカースパニエルの本能を満たすことができます。

なお、アメリカンコッカースパニエルはとても食いしん坊なので、肥満に注意。
もともと体質的に太りやすい傾向があるため、フードやおやつの与えすぎにはくれぐれも気を付けましょう。
基本的に、日々の運動で犬を痩せさせるのは至難の業なので、食事管理を徹底することが大切です。

アメリカンコッカースパニエルは、耳と皮膚のトラブルがとても多い犬種です。
特に耳のトラブルはかなりの高確率で起こるため、定期的な耳掃除は必須といえるでしょう。
簡単なケアは自宅で行っても良いですが、月に１回程度は動物病院でしっかりとお手入れしてもらうこと。
もし耳の赤みや汚れ、悪臭などがみられたら、すぐに適切な処置を受けるようにしてくださいね。

皮膚を清潔に保つためには、適度なシャンプーも重要です。
アメリカンコッカースパニエルはもともと脂性なので、すっきりタイプの商品がおすすめ。
すでに皮膚トラブルが出ている場合には、薬用シャンプーを使うと皮膚の状態が改善しやすくなります。
薬用シャンプーは刺激が強いものもあるので、必ず獣医師に相談のうえ購入するようにしましょう。

アメリカンコッカースパニエルは、こまめに被毛をお手入れする必要がある犬種です。
毛量が多く、脂っぽい肌質なので、お手入れの頻度が少ないと皮膚炎を起こしてしまうかもしれません。
ブラッシングは毎日、定期的にトリミングを行って、その美しい毛並みをキープしましょう。

長毛種であるアメリカンコッカースパニエルは、様々なカットスタイルを楽しめる犬種でもあります。
スタンダードなスタイルは、足元に向かって毛のボリュームを出す、アメリカンコッカースパニエル特有のもの。
上品でエレガントな雰囲気が出るため、たくさんの飼い主さんに人気のスタイルで、お手入れも簡単です。
毛足が長いぶん、草や虫などが付きやすいので、草むらなどは歩かせるときには注意しておきましょう。

くるくるとカールした被毛と、明るい性格が魅力的なアメリカンコッカースパニエル。
見た目からは想像できないほどアクティブなので、一緒に暮らしていて楽しい犬種といえるでしょう。
ぜひ実際に触れ合って、アメリカンコッカースパニエルの魅力を体感してみてくださいね。