パピヨンにトリミングは不要?パピヨンの飼い方に関する基礎知識と注意点

パピヨンにトリミングは不要?パピヨンの飼い方に関する基礎知識と注意点

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パピヨンは、絹のような美しい被毛と飾り毛を持った犬種です。
優雅で気品のある見た目が魅力的な犬ですが、トリミングは必要なのでしょうか?
今回は、そんなパピヨンのお手入れ方法、性格やしつけなど一緒に暮らすうえでのポイントを解説します。

明るく活発な性格

明るく活発な性格

パピヨンは明るく活発な性格で、とても人懐っこい犬種です。
また、その場の状況や雰囲気を察する能力が高く、自分の頭で考えて行動できます。
フランスで行われた犬の知能テストによると、小型犬の中でもっともIQが高いのはパピヨンなのだとか。
とても賢く朗らかな犬種ゆえ、小さな子供や高齢の方とも問題なく接することができます。

なおその賢さから、時には神経質になってしまう子もいます。
番犬らしい勇敢な面も持っているため、保守的な思考を持ってしまうと攻撃的になることもあります。
人との主従関係は子犬期からしっかり教えておき、パピヨンが落ち着いて暮らせる環境を整えてあげましょう。

賢さゆえの悪癖に注意

賢さゆえの悪癖に注意

パピヨンはとても賢く、しつけも苦労せず行えます。
ただ、賢さゆえに悪いこともすぐ覚えてしまうため、吠え癖や偏食癖には要注意。
吠えるといいことがある・食べなければもっと美味しいものが出るといったように、飼い主さんの行動次第ではすぐに学習してしまいます。
そのため、パピヨンが好ましくない行動をした時は、けっして反応せず冷静に振舞うことが大切です。

なお、パピヨンは救急車のサイレンによく反応する傾向があります。
サイレンが聞こえると遠吠えをするという、小型犬には珍しいタイプの気質なのです。

遠吠えは犬の本能的な習性ですが、あまりに頻繁な場合は対応策を考える必要があります。
ペットとして飼われている犬の遠吠えは寂しさからくることが多いため、まずはコミュニケーションを増やすこと。
一緒にいる時に遠吠えがみられたら、愛犬の名前を呼んで注意をひきつけ、止めさせるようにしましょう。

パピヨンは口腔内トラブルに注意しよう

パピヨンは口腔内トラブルに注意しよう

パピヨンをはじめ、小型犬は口腔内のトラブルが多く発生します。
口が小さいことで歯垢がたまりやすく、口臭や歯周病など様々な問題が起こるのです。
ぜひ小さなころから歯磨きの習慣をつけておき、口腔内を清潔に保ちましょう。

なお、パピヨンには犬種特有の遺伝性疾患がありません
パピヨンは400年以上の長い時間をかけて小型化した犬種であり、無理のない進化ができました。
そのため、急激な形質変化による遺伝性疾患がなく、とても健康的な犬種といえるのです。

そんなパピヨンも、骨や関節疾患には注意が必要です。
パピヨンのような小型犬はひざや骨が弱く、高い所からの飛び降りや激しい運動はよくありません。
フローリングは滑りやすく、足腰に負担をかけるため、床には念のため滑り止めマットを敷いておくと安心です。

お散歩は毎日30分程度を目安に

お散歩は毎日30分程度を目安に

パピヨンは活発で遊び好き、スポーツも万能です。
小さい体から想像できないほど運動能力が高く、救助犬として活躍することも。
よく指示に従い、物覚えも良いため、アジリティなどのドッグスポーツを楽しめる犬種でもありますよ。

そんな活発で運動神経の良いパピヨンですが、必要な運動量はそれほど多くありません。
散歩は毎日30分ほど行い、1ヶ月に1回程度ドッグランなどで走らせてあげるといいですね。
パピヨンは飼い主とのスキンシップが大好きな犬なため、引っ張りっこなど室内遊びも積極的に行いましょう。

毛玉防止のためブラッシングは必須

毛玉防止のためブラッシングは必須

パピヨンの被毛は、抜け毛が少ないシングルコートです。
体臭はほとんどなく、月に2~3回程度シャンプーをすれば十分清潔を保てます。
寒さに弱いため、寒い時期の外出は洋服を着せてあげるといいでしょう。

なお、パピヨンの滑らかな毛並みをキープするには、こまめなブラッシングが必須です。
毛が長いぶん毛玉ができやすいため、毎日~週に3日程度はブラッシングでもつれを取ること。
特に脇や股下は大きな毛玉ができないよう、重点的にブラシを入れましょう。

トリミングで毛をカットする必要はない

トリミングで毛をカットする必要はない

毛を短くカットするトリミングは、パピヨンにとって不要です。
よくみる夏場のサマーカットは、日光が直接皮膚に当たることになり、かえって悪影響です。
カットによって毛質が変わってしまったり、毛が生えてこなくなったりする恐れもあるなど、良いことはありません。
パピヨンのような長毛種はカットによるメリットがほとんどないため、むやみに短くしないでくださいね。

なお、トリミングサロンや自宅でシャンプーをする時は、足裏や肛門の部分カットのみ行いましょう。
パピヨンはカットでアレンジを楽しむ犬種ではないことを念頭に置き、体部分のカットは避けるべきです。
耳の飾り毛にリボンをつけるなど、パピヨンならではのおしゃれを楽しんでくださいね。

パピヨンは犬飼い初心者にも飼いやすい犬種

パピヨンは犬飼い初心者にも飼いやすい犬種

パピヨンはトリミングの必要がなく、日々のお手入れも難しくありません。
知能が高く朗らかな性格をしているため、しつけもそれほど苦労せず行えるでしょう。

犬種特有の遺伝性疾患がなく、健康な個体が多いのもパピヨンの特徴です。
ただし、骨や関節疾患には注意が必要なため、激しすぎる運動はさせないようにすること。
パピヨンの性格や特徴をよく理解し、楽しいドッグライフを送ってくださいね。

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