マルチーズ
お散歩目安 | 1日30分程度 |
ブラッシング頻度 | 毎日 |
トリミング | 必要 |
マルチーズってどんな犬?歴史・性格・飼い方について
マルチーズの基本情報
英名 | Maltese |
原産国 | イタリア |
寿命 | 12際〜15歳 |
サイズ | 小型犬 |
体重 | 2.5kg〜3.2kg |
体高 | 17cm〜23cm |
分類 | 9G:愛玩犬 |
※当サイトの犬種データのサイズは、犬種標準としてJKC(ジャパンケネルクラブ)が明確に定めている場合はそちらを元に、その他の場合は「目安」としてKC(イギリス)やAKC(アメリカ)などの情報を参考に算出し、掲載しております。
犬種標準は「犬種の理想像を作りあげて記述したもので、ドッグショーの出陳並びに計画繁殖する犬の参考にするもの」とされており、個体差の大きい犬種では本データのサイズから外れるケースも多くあります。
しかし、犬種標準から外れていても、その犬種の一般家庭におけるパートナーとして問題があるわけではありません。サイズに関しましてはあくまでも目安として、飼育を検討する際のご参考になれば幸いです。
目次
マルチーズの歴史
マルチーズの歴史は非常に古く、一説によると世界最古の小型犬種ともいわれています。
現在、一般的に普及しているマルチーズはイタリア原産とされていますが、その祖先はイタリアの南側に位置する地中海のマルタ共和国・マルタ島だという説が有力です。
マルチーズは、紀元前1500年頃から歴史上にその姿を現し、紀元前300年頃には正確な記述として、人の手によって飼育されていた記録が残されています。
5世紀にはすでにヨーロッパ各地で繁殖されていたことも確認されており、当時のギリシャの彫刻や美術品にはマルチーズの姿が描かれていました。
また、エジプトでは王の愛玩犬だったともされており、そのマルチーズは金の器で食事が与えられていたなどという伝説も残っています。
マルチーズは他の小型犬種のように交配を重ねることで小さくなったのではなく、初めから小さな体をしていた犬種です。
このことから前述のように「世界最古の小型犬種」と呼ばれており、近代的な国家が築き上げられていく中でもその人気は高まっていきました。
14世紀以降、イギリスやフランスに渡ったマルチーズは、イングランド王ヘンリー8世の愛玩犬として知名度を上げ、圧倒的な人気を誇るようになります。
また、かなり高額な値で取引が行われていたこともあり、当時のブリーダーたちが大量に繁殖を行い、その頭数も爆発的に増やしていきました。
1813年にはマルタ島がイギリス領となり、2頭のマルチーズがヴィクトリア女王への献上品としてイギリスへ送られました。
当時のイギリスは世界最大の帝国でショービジネスも確立されており、マルチーズはショードッグとして活躍をするようになります。
このことがきっかけとなり、マルチーズはヨーロッパから世界各国へと渡っていくことになりました。
その後、1877年頃までアメリカやアジアでは、マルチーズは「マルチーズ・ライオン・ドッグ」という名称で呼ばれます。
元々アジアでは、ライオンは神聖なものとされており、それにあやかるようにマルチーズをライオンヘアーにカットしていたことから「ライオン・ドッグ」の呼称が使用されるようになりました。
日本でマルチーズの人気が高まりだしたのは1970年代からで、過去には飼育頭数16年間No.1という不動の記録を持っています。
マルチーズの特徴や性格
マルチーズの性格は穏やかで、社交的・外交的な性質を持っています。
元々、イギリス国内では貴婦人がマルチーズを抱いて歩くという「抱き犬」スタイルが流行していましたが、その名残は現在にも続いており、マルチーズは従順で感情をコントロールさせやすい犬種といわれています。
小型犬といえど運動はほどほどに必要となりますが、散歩に必要な時間も比較的短く、はじめて犬を飼う方や忙しい家庭でも飼いやすい犬種です。
マルチーズは真っ白で長い被毛が特徴の一つですが、ヘアーアレンジのしやすさや豊富さが魅力的で人気を集める理由の一つとなっており、またコンパクトな体型のため、飼育する環境を選ばないという点もマルチーズが選ばれるメリットとして挙げられています。
マルチーズの飼い方
マルチーズはその綺麗な被毛を個性的にアレンジできることで、私たちを楽しませてくれる愛玩犬です。
理想体重が2.5kg〜3.2kgくらいと小柄で、他の犬種に比べて個体差も少ないため、小さい子供にも扱いやすい犬種です。
長い被毛をスタイリッシュに維持するには毎日のブラッシングが不可欠となりますが、そのお世話の手間こそがマルチーズを飼う醍醐味ともいえます。
また、マルチーズは瞳が傷つきやすいため、顔まわりの毛についてはカットをするか、リボンなどを付けてあげるとストレスの軽減につながります。
耳が垂れている犬種なので、通気が悪く汚れやすいため幼少期から小まめな耳掃除を習慣化させ、耳も清潔に保ってあげると外耳炎の予防にも効果的です。
マルチーズは運動量を多く必要としないため、毎日の散歩は20分〜30分程度で大丈夫です。
室内犬のため、散歩に出られない日にはおもちゃで遊んであげる程度でも体重維持に十分な運動量が得られます。
そもそもが人と共存してきた犬種のため、人懐っこい性格が持ち味ではありますが、甘やかしすぎると言うことを全く聞かない子に育ってしまうので、小さい頃にはある程度しっかりとしたしつけを行いましょう。
無駄吠えも多々ある犬種となりますので、集合住宅などで飼育する際には、特に注意しておきましょう。
マルチーズの毛色
マルチーズの毛の色は真っ白であればあるほど美しいとされますが、ホワイトであることが規定とされているわけではありません。
レモンと呼ばれる黄色っぽい白の被毛を持ち合わせる個体もおり、ベージュや少し灰色がかった個体も存在します。
マルチーズの気をつけたい病気や怪我は?
マルチーズを飼う上で特に気をつけたいのが目の病気です。
マルチーズは、生まれつき目に疾患を抱えている個体が多い犬種ともされており、なるべく目の周りは常に清潔を保ってあげると良いでしょう。
また、マルチーズだけでなく小型犬全般に多く見られる疾患ですが「僧帽弁閉鎖不全症」と呼ばれる心臓疾患も多く症例が確認されています。
平均的に見ると8歳ごろが発症のタイミングとされており、成犬後は動物病院で呼吸や心拍数などの定期検診を受け、早期発見・治療に繋がるように取り組むことが大切です。