スキッパーキってどんな犬?歴史・性格・飼い方について

スキッパーキ

お散歩目安 1日30分×2回
ブラッシング頻度 2〜3日に1回
トリミング 不要
Schipperke

スキッパーキってどんな犬?歴史・性格・飼い方について

スキッパーキの基本情報

英名 Schipperke
愛称・別名 シッパーキー
原産国 ベルギー
寿命 12歳〜14歳
サイズ 小型犬
体重 3kg〜9kg
体高 25cm〜33cm
分類 1G:牧羊犬・牧畜犬

※当サイトの犬種データのサイズは、犬種標準としてJKC(ジャパンケネルクラブ)が明確に定めている場合はそちらを元に、その他の場合は「目安」としてKC(イギリス)やAKC(アメリカ)などの情報を参考に算出し、掲載しております。
犬種標準は「犬種の理想像を作りあげて記述したもので、ドッグショーの出陳並びに計画繁殖する犬の参考にするもの」とされており、個体差の大きい犬種では本データのサイズから外れるケースも多くあります。
しかし、犬種標準から外れていても、その犬種の一般家庭におけるパートナーとして問題があるわけではありません。サイズに関しましてはあくまでも目安として、飼育を検討する際のご参考になれば幸いです。

スキッパーキの歴史

スキッパーキの歴史

スキッパーキはベルギーを原産とする小型犬の一種で、多くの個体は全身真っ黒な被毛で覆われています。
その特徴的な被毛や自由奔放な性格から、海外では「リトルブラックデビル(黒い小悪魔)」などと呼ばれることもあります。

スキッパーキの起源については諸説あり、未だ議論が分かれるところではありますが、元々ベルギーで牧羊犬として活躍していた「ルーベナール」という犬種が祖先であるという説が有力です。
現在はすでに絶滅してしまっているルーベナールの外見はオオカミに似ており、真っ黒な被毛を持っていました。
このルーベナールは「ベルジアン・シェパード・ドッグ・グローネンダール」の祖先犬ともいわれており、元々中型犬種であったルーベナールが交配を繰り返し、小型化されたものが現在の「スキッパーキ」、大型化されたものが「グローネンダール」と推測され、スキッパーキはこのグロネンダールの近縁種と考えられています。

スキッパーキが歴史上に姿を現したのは15世紀頃のことで、その頃にはスキッパーキはすでに現在とほぼ同じような特徴、外見をしていました。
当初、ネズミなどを捕獲する害獣駆除や番犬としての役割を担っていたスキッパーキは、次第に市民や職人の間で人気を得るようになり、広く飼育されるようになっていきます。
中でも靴職人の間ではブームが起きるほどの人気犬種となり、番犬のスキッパーキが付ける「製靴の過程で使用する皮革や真鍮を使用した首輪」は、その職人が自分のセンスや腕を証明するツールとして活用されるなど看板犬の役割も持っていました。

その後、長きにわたり害獣駆除、番犬、看板犬などを担っていたスキッパーキは、19世紀に入るとショードッグとしても活躍するようになります。
1885年、ブリュッセルで行われたドッグショーに出陳されたことをきっかけに、当時のベルギー王妃の愛犬としても寵愛されるようになり、これに伴いスキッパーキは上流階級層への人気も高めていきました。
その後、市民や職人だけでなく、貴族からも広く支持を得るようになったスキッパーキは、原産国ベルギーで最も有名な犬種となり、ベルギーの国犬にも認定されています。

ベルギーでの流行の最中、スキッパーキはイギリスやアメリカをはじめとする海外にも渡り、世界的にも認知度を高めていきましたが、流行が終焉すると次第に頭数は減少していきます。
しかし、元々庶民の間で根強い需要があったスキッパーキは、ブームが去った後も愛好家の間で繁殖が続けられ、現在でも安定した頭数を維持しています。

日本ではあまり見かけることの少ない希少種ではありますが、愛好家には安定した人気を保っており、JKC(ジャパンケンネルクラブ)の公開データによると、毎年40頭〜60頭ほどの犬籍登録が行われています。

スキッパーキの特徴や性格

スキッパーキの特徴や性格

スキッパーキは小型犬ながらも、ボリュームのある体つきをしており、良い意味で図々しい体型をしています。
被毛はやや硬めで、黒いスタイリッシュな風貌をしており、オオカミのように大きく立った耳は凛々しさを感じさせます。
体つきの割に細めの足を持ちますが、運動能力は非常に高く、時には1mを超えるほどのジャンプをする個体も存在します。

走ることが大好きな犬種で、その走る姿は「黒い弾丸」に例えられるほど俊敏な動きを見せます。
このように活発な一面を持ちながらも、歩調は意外にもゆっくりとしており、原産国であるベルギーでは、老人が散歩のお供に連れて行くにも適した犬種としても広く親しまれています。

スキッパーキは、明るく自由奔放な性格をしており、何に対しても好奇心が旺盛な一面を持ちます。
家族に対しては深い愛情を持って接してくれますが、気づいたらフラッとどこかへ行ってしまうような風来坊な性格も垣間見えます。

また番犬としての歴史からか、やや警戒心は強く、見知らぬ人や犬に対しては強い態度を見せる場合があります。
ただ賢い犬種ではあるため、子犬の頃からの社会化トレーニングをしっかりと積むことで、この点は特に問題なく過ごせるでしょう。

スキッパーキの飼い方

スキッパーキの飼い方

スキッパーキは外に出ると非常に活発になり、イタズラ好きでよく動き回るタイプの犬種です。
構って欲しいと自分勝手な行動をとってしまう傾向にあるので、幼い頃からしっかりと我慢強さを身に付けさせることが必要となります。

小型犬ですが体力はある犬種なので、散歩は1日2回、1回30分程度は最低限行うようにしましょう。
運動不足でストレスが溜まってしまうと、前述のような悪いクセが出始めるのため、外に出たときにはしっかりと体力を消費させ、ストレスを発散させてあげることが大切です。

頭は賢い犬種のため物覚え自体は良いのですが、しつけをしている最中でも性格的に自由奔放に遊んでしまう一面があるため、しつけには根気強さが必要です。
また、飼い主に対しては基本的に従順ですが、知らない人間や動物には警戒心を持つこともあるので、子犬の頃から社会化トレーニングを積み、徐々に慣れさせていくようにしましょう。

スキッパーキの体毛は長めなので、週に3~4回のブラッシングは必ず行う必要があります。
抜け毛も多く見られるので、皮膚病予防のためにも生え換わりの時期には特に入念なケアをするようにしましょう。

スキッパーキの毛色

スキッパーキの毛色

基本的にスキッパーキの毛色はブラックのみが認められていますが、日本では別の毛色であっても問題ないとされています。
ブラック以外にはクリームやフォーンといったカラーの個体が存在しています。

スキッパーキの気をつけたい病気や怪我は?

スキッパーキの気をつけたい病気や怪我は?

スキッパーキは「レッグ・パーセス病(レッグ・ペルテス病)」の発症率が高い傾向にあります。
レッグ・パーセス病は正式名称を「大腿骨頭壊死病」といい、原因は未だ解明されていませんが、遺伝的要素が大きいと推測されています。
レッグ・パーセス病を発症すると「片足を引きずる」「関節を触ろうとすると嫌がる」「食欲不振」などの症状が出ます。
この疾患には早期発見、早期治療が最も大切なこととなりますので、不審に感じたらすぐに動物病院へ連れていきましょう。

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