柴犬がかかりやすい7つの病気。病気の症状や治療法、治療費の相場について

柴犬がかかりやすい7つの病気。病気の症状や治療法、治療費の相場について

日本犬の代表ともいえる柴犬は、ピンと立った耳とクルンと巻いたしっぽが魅力的な犬種です。
飼い主にはとても従順でよく懐くため、中型犬では飼育頭数ベスト3に入るほどの人気があります。
ここでは、そんな柴犬がかかりやすい病気と症状、一般的な治療法と治療費について解説します。
病気の進行具合や動物病院によって治療費は異なりますが、大体の相場感を知っておきましょう。

圧倒的に柴犬の発症率が高い「アトピー性皮膚炎」

圧倒的に柴犬の発症率が高い「アトピー性皮膚炎」

アトピー性皮膚炎は、気温や湿度、ストレス、外部寄生虫などの環境要因によって発症する皮膚病です。
柴犬は生まれつき皮膚バリアが弱い犬種であり、アレルギー体質の犬が多いため、アトピーのリスクが非常に高いといわれています。
アトピーは一度発症すると完治が難しい病気のため、発症後は適切なケアを行い、できる限り症状が出ないようにします。

主な症状 耳、指間、脇、股、関節部分の痒み、赤み、湿疹など
治療法 ステロイドや痒み止め、免疫抑制剤の投与、保湿、インターフェロン療法、減感作療法、療法食治療
治療費 月に1~3万円程度(診察、検査、内服薬、外用薬、薬用シャンプー、サプリメント代として)

老犬になったら注意「認知症(認知機能不全症候群)」

老犬になったら注意「認知症(認知機能不全症候群)」

認知症(認知機能不全症候群)は、何らかの原因で脳の働きが低下し、脳の認知機能が徐々に低下していく病気です。
すべての犬が発症する可能性のある病気ですが、なかでも柴犬は老犬時の認知症リスクが高い犬種。
主な症状としては、昼夜逆転の生活や排泄の失敗、夜鳴きや攻撃行動など、日常生活に支障をきたす行動があります。
飼い主のことが分からなくなる、同じところをグルグル回るなどの行動は、認知症特有のものといってよいでしょう。
確定的な治療法はありませんが、一般的には脳の認知機能に改善効果が期待できるサプリメントや内服薬が処方されます。

主な症状 昼夜逆転の生活、同じところをグルグル回る、物忘れがひどい、排泄の失敗、夜鳴き、攻撃行動など
治療法 脳の認知機能に改善効果が期待できるサプリメントや内服薬の投与
治療費 5千円~1万円程度(診察、内服薬、サプリメント代として)

ヒザが外れる「膝蓋骨脱臼(パテラ)」

ヒザが外れる「膝蓋骨脱臼(パテラ)」

パテラの名称でも知られる膝蓋骨脱臼は、ヒザのお皿である膝蓋骨が何らかの原因で外れてしまう病気です。
主な発症原因は、ソファなど高いところから飛び降りたり、膝蓋骨のはまっている溝が生まれつき浅いこと。
この病気はヒザに痛みや違和感を伴うため、犬は痛いほうの足をあげて生活し、あまり歩きたがらなくなります。
軽度であれば自然にはまることもありますが、一度発症するとその後何度も繰り返し起こることが多いため要注意。
主な治療法としては、関節を強化するサプリメントの服用、あるいは骨や溝を削る外科的治療が一般的です。

主な症状 膝の痛み、違和感、跛行(足を引きずるように歩く)、内股、片足立ちなど
治療法 鎮痛剤や関節を強化するサプリメントの投与、レーザー治療、骨や膝蓋骨の溝を削る外科手術
治療費 5千円~1万円程度(診察、検査、内服薬代として)※外科手術の場合は片足10~40万円程度が相場

発症原因は様々「白内障」

発症原因は様々「白内障」

白内障は、遺伝や老化、外傷などが原因で目の奥にある水晶体が濁ってしまい、視力が低下する病気です。
発症しても痛みはありませんが、進行するほど視野が狭くなるため、壁や障害物にぶつかりやすくなるなどの症状が現れます。
症状の進行は点眼薬によって抑えることができますが、根治には人工水晶体の移植など外科手術が必要です。

主な症状 目が白く見える、モノにぶつかることが増える、散歩に行きたがらなくなる、物音に敏感になるなど
治療法 進行を遅らせる点眼薬の投与、外科手術(人工水晶体の移植手術、眼内レンズ挿入術)
治療費 1万円程度(診察、検査代として)点眼薬代は月に5千円ほど。外科手術の場合は20~25万円程度が相場

柴犬に多い原因不明の病「乳び胸」

柴犬に多い原因不明の病「乳び胸」

何らかの原因で胸の中に「乳び」と呼ばれるリンパ液が溜まってしまい、肺が膨らまなくなる病気です。
原因としては、外傷、心疾患、腫瘍、生まれつきなどが考えられていますが、確定的な原因が分からないことがほとんどです。
主な治療法として、肺に溜まった乳びを抜き、低脂肪食や内服薬を使って乳びの貯留を防止する方法があげられますが、内科的治療だけでは再発する可能性が高いため、完治を望むのであれば外科手術を行う必要があります。

主な症状 咳、食欲不振、発熱、呼吸困難など
治療法 針やチューブを使って肺に溜まった乳びを抜く、抗生剤の投与、療法食治療
治療費 5千~1万円程度(診察、検査、処置代として)※外科手術の場合は40万円以上かかることも

命に関わる「僧帽弁閉鎖不全症」

命に関わる「僧帽弁閉鎖不全症」

心臓の左心房と右心房の間にある僧帽弁が何らかの原因で閉まらなくなり、血液の一部が逆流してしまう病気です。
僧帽弁閉鎖不全症は初期ではほとんど症状がなく、飼い主が気付いた時には状態がかなり進行していることも多いでしょう。
主に高齢の小型犬が発症しやすい傾向があり、一度発症すると完治することは難しいため、症状の進行を遅らせる治療を行います。

主な症状 初期ではほとんど無症状、進行すると咳、心雑音、失神、チアノーゼ、呼吸困難など
治療法 利尿剤や血管拡張剤・心臓の働きを助ける強心薬・気管支拡張剤の投与、抗生物質の投与、酸素吸入
治療費 3~4万円程度(診察、検査、内服薬代として)※肺水腫などを起こして入院した場合は10~20万円程度が相場

遺伝性の病気「股関節形成不全」

遺伝性の病気「股関節形成不全」

胴体と後ろ足をつないでいる股関節がゆるいことで、歩く際に痛みを生じる病気です。
まれに後天的に起こることもありますが、多くは生まれつき股関節に緩みがあったり、変形があることが原因です。
症状は生後4~12ヵ月頃までに確認されることが多いといわれていますが、 3歳頃になってから現れる場合もあります。

治療費としては、診察・検査代で5000円前後、痛み止めの薬や注射に3000~5000円ほどかかることが多いです。
完治には外科手術が必要であり、入院・手術代で片足約20~40万円前後の治療費が相場です。

主な症状 横すわりをする、ピョンピョン跳ねるように走る、お尻を振って歩く、立ち上がるのに時間がかかるなど
治療法 鎮痛剤の投与、運動制限、体重管理、レーザー治療、外科手術
治療費 5千円~1万円程度(診察、検査、痛み止め代として) ※外科手術の場合は片足20~40万円程度が相場

違和感を感じたら、すぐに動物病院を受診しよう

違和感を感じたら、すぐに動物病院を受診しよう

柴犬は皮膚のバリア機能が弱く、アレルギーによる皮膚病を起こしやすい犬種です。
認知症や白内障など、シニア期に多くみられる病気のリスクも高いため、普段からよく様子をみておくことが大切です。
もし愛犬の様子に異変を感じた時は、できるだけ早く動物病院を受診するようにしましょう。

この記事と関連のある犬種