フレンチブルドッグ
お散歩目安 | 1日60分以上 |
ブラッシング頻度 | 週に1回 |
トリミング | 不要 |
フレンチブルドッグってどんな犬?歴史・性格・飼い方について
フレンチブルドッグの基本情報
英名 | French Bulldog |
愛称・別名 | フレブル |
原産国 | フランス |
寿命 | 10歳〜13歳 |
サイズ | 中型犬 |
体重 | オス:9kg~14kg メス:8kg~13kg |
体高 | オス:26cm~36cm メス:23cm~33cm |
分類 | 9G:愛玩犬 |
※当サイトの犬種データのサイズは、犬種標準としてJKC(ジャパンケネルクラブ)が明確に定めている場合はそちらを元に、その他の場合は「目安」としてKC(イギリス)やAKC(アメリカ)などの情報を参考に算出し、掲載しております。
犬種標準は「犬種の理想像を作りあげて記述したもので、ドッグショーの出陳並びに計画繁殖する犬の参考にするもの」とされており、個体差の大きい犬種では本データのサイズから外れるケースも多くあります。
しかし、犬種標準から外れていても、その犬種の一般家庭におけるパートナーとして問題があるわけではありません。サイズに関しましてはあくまでも目安として、飼育を検討する際のご参考になれば幸いです。
目次
フレンチブルドッグの歴史
フレンチ・ブルドッグはその名が示す通り、フランスを原産とする犬種です。
その起源は諸説あり、一説によると18世紀にイギリスから連れてこられたブルドッグが基礎犬となり、パグやテリア犬種の血統を取り入れて誕生したとされています。
ブルドッグから派生した犬種のため、ブルドッグ同様、古代ギリシャやローマ帝国で軍用犬として利用されていた「モロシア犬」が祖先犬となります。
元々ブルドッグは、当時イギリスで流行していた「牛いじめ(Bull-baiting)」という見世物で「牛と戦うための闘犬」として誕生しました。
しかし1835年、イギリスで動物虐待禁止法の改正が行われると、牛いじめをはじめとする様々なブラッドスポーツが禁止されるようになり、ブルドッグの闘争本能は次第に不要なものとなりました。
このことがきっかけとなり、ブルドッグの気性の荒さを無くし、さらには小型化したタイプが求められるようになります。そこで誕生したのがフレンチ・ブルドッグです。
フレンチ・ブルドッグは、当初ネズミ捕り用に飼育されていましたが、その愛嬌あふれる表情と体型が貴族の女性たちの目に留まると、次第にフランスの上流階級の人々に愛される存在となっていきました。
実はフレンチ・ブルドッグには当初「立ち耳のタイプ」と「垂れ耳のタイプ」の2種類が存在していました。
フランスでは耳が垂れたタイプが人気で多く存在していましたが、アメリカへ渡ったフレンチ・ブルドッグは立ち耳の方が人気を集めていました。
その後アメリカ人の愛好家たちが「フレンチ・ブルドッグ・クラブ・オブ・アメリカ」を創設し、コウモリ耳(立ち耳)をスタンダードとしたことにより、近年のように耳が立ったフレンチ・ブルドッグが一般的となっていきます。
ちなみに、このクラブはフレンチ・ブルドッグの犬種クラブの中で最も古い歴史を持つクラブです。
フレンチ・ブルドッグは日本でも、比較的古くから関わり合いのある犬種です。
多くの洋犬種は高度成長期以降に日本で話題を集めるようになりますが、フレンチ・ブルドッグは大正時代に日本へと持ち込まれ、昭和初期にはペットとして数多くの頭数が飼育されていた歴史があります。
その後一旦は人気が低迷し影を潜めますが、2000年代になるとペットブームの中で再び注目を浴び、ユニークな外見から男性や若い世代の人々から多くの人気を集めています。
フレンチ・ブルドッグはインパクトの強い顔立ちと、社交的な性格から店舗のマスコットとして看板犬に採用されることが多く、全国各地で話題を集めることが多い犬種です。
しかし、一方で愛玩犬のイメージとは異なり、成長後は重量感のある体型と、しつけの難しさから飼育放棄を受けてしまうことも目立っています。
フレンチブルドッグの特徴や性格
フレンチ・ブルドッグは知能が高く、飼い主に従順と賞賛される一方、家庭でのしつけが困難な犬種の代表格でもあります。
性格は明るく陽気な甘えん坊という一面もありますが、勝気で頑固、闘争心が強いという面も併せ持っているからです。
そのため、育て方によっては飼い主のしつけや指示に反発、拒絶、自己主張をするケースも少なくありません。
本来は無駄吠えが少なく、飼いやすいとされる犬種ですが、しつけに失敗すると無駄吠えや噛みつき、威嚇といった問題行動を多発することもあります。
また、食べ物への執着が大変強く、食べ物を目の前にすると我を忘れてしまうこともあるので、しつけ時におやつを多用するのは不向きとされています。
忍耐強く、多少のことには動じませんが、多頭飼いの場合は相性の合わない相手を妥協し受け入れることが出来ないといった問題も起こりがちです。
フレンチブルドッグの飼い方
フレンチ・ブルドッグとの生活では、日々食事管理を気にかけることが大切です。
フレンチ・ブルドッグは重量感のある胴回りに比べ、足が大変細いアンバランスな体型をしています。
そのため肥満になってしまうと足腰に過度な負担がかかり、関節痛などのトラブルを招く恐れがあります。
このトラブルが悪化してしまうと重度のヘルニアから歩行に支障をきたすこともありますので要注意です。
また、フレンチ・ブルドッグは大変活発で社交的な反面、気の強さから思いがけず喧嘩に発展してしまう場合がありますので、散歩やドッグランでは常に愛犬の動向に目を配り注意を払いましょう。
しつけの困難さ、愛犬からの反発を感じた時は即座にプロのドッグトレーナーに相談し、問題行動の予防に取り組むのも大切です。
なお、出産はリスクが高く、帝王切開になることが一般的ですので、安易な出産は計画しないことが望ましいです。
フレンチブルドッグの毛色
フレンチ・ブルドッグの毛色はフォーンをはじめ、クリームやブリンドル(黒地に茶色の差し毛)、バイド(白地に黒色の班模様)の4種類です。
日本ではクリームやフォーンなど淡い色の個体が比較的人気が高く、特にクリームのメスは入手困難と言われるほどです。
これはフレンチ・ブルドッグはメスの方が気性が穏やかでサイズも小さいことから、比較的扱いやすいとされているためと考えられます。
フレンチブルドッグの価格相場
フレンチ・ブルドッグの価格相場は、20~50万円ほどです。
フレンチ・ブルドッグは短頭種のなかでも人気が高く、メスはオスよりやや高く販売されています。
なお、同じ小型犬であるトイ・プードルやチワワに比べると、毛色による価格の違いはほとんどありません。
一般的には、ペットショップよりもブリーダーのほうが販売価格は安い傾向があるといえるでしょう。
フレンチ・ブルドッグの飼育費用は、1年間で平均32万250円程度です。
これは食事代・トリミング代など日常にかかる費用で、畜犬登録費などの初期費用は含みません。
フレンチ・ブルドッグの寿命は約13歳であるため、一生にかかる費用は416万円ほどです。
フレンチブルドッグの気をつけたい病気や怪我は?
フレンチ・ブルドッグは先天的に皮膚が弱く、皮膚トラブルを発症するケースが多く見られます。
この皮膚トラブルは、完治させる方法がない場合が多く、日常的に症状を薬剤で抑える方法で対処されます。
他にも先天的な心臓疾患や、股関節形成不全、眼病を患っている場合も多々あります。
また、過剰に旺盛な食欲から、いたずらや盗み食い、拾い食いも多く、時には危険な物質を誤飲してしまうこともあります。
不注意による誤飲で開腹手術を要することもあるので、日頃から注意が必要です。